「富士登山の基本中の基本」
記録によると新型コロナ禍が日本で大問題になり出したのが、
2020年1月下旬からで、
後は知られるように一気に世界中で大騒動となり、
私達の生活体制を根本から変えてしまった。
登山の世界も例外ではなく、
2020年からずっと人が接触する山小屋などは閉鎖されてしまい、
大打撃を受けていた。
ようやく2022年から少し再開されるも、
かつての登山界とはかなり違ってしまっているようだ。
私はその2022年8月に初めて富士山を吉田ルートから登頂したので、
かつての富士登山がどうだったのかは噂でしか知らない者だ。
1つ言われているのは、
昔とはかなり違っている、と言う事になる。
従って富士登山をしようと思っている者は、
昔登った人の言葉ではなく、
2022年以降の登山者の経験や、
新しい公的サイトや本の情報を元に登山しないと、
とんでもない事になってしまう。
当記事では詳述しないが、
特に今年から導入されるシステムもあると言うから、
常に最新の情報を取るようにしないと危ない。
私は前述したように、
2022年に初めて吉田ルートから、
昨年の2023年は富士宮ルートから登る事が出来た。
体験がまだ2回の富士登山初心者だ。
そんな初心者目線で、
改めて基本中の基本を書いて行きたい。
さて、2020年から今に至るまでだけでなく、
それ以前においても、
実は意外にも富士登山に特化した本は元々非常に少ない現実がある。
かなり昔から富士登山をしたいと思っていたのだが、
なかなか実現には至らなかった。
そんな事情から、本としては2冊しか存在していないのは知っていた。
それが山と渓谷社「富士山ブック」とJTBパブリッシング「富士登山パーフェクトガイド」だ。
そしてもちろんこの2冊とも新版の出版はコロナ禍により4年ほどずっとストップしていた。
せめて昨年は出るのかなと思っていたら出なかった。
何事においても、初めて結構な大事に挑戦する時、
まとめられた単行本が無いのは非常に痛い。
現在はネット社会であるが、
ご存じのようにネットの世界は情報過多・玉石混淆状態である。
リンクを貼った公的機関のようなものでないと危ない。
やはり上手にまとめられた書籍の威力は大きい。
だが、情報は最新のものでないといけない。
ようやく最近、立て続けに写真を掲載した本の2024年最新版が登場した。
さすがに4年のブランクと変わってしまった富士登山事情をしっかりと踏まえている。
富士登山を予定し、本気で成功させたい人には必読書と言える。
この本の知識を最初に入れておかないと、
妙なネット情報や、いい加減な経験者の自慢話に騙されてしまい、
致命的なミスをしてしまうので要注意だ。
富士登山の登頂確率は50%くらいと言われているが、
これはほぼ間違いない。
もう少し低いかも知れないくらいだ。
理由は、仮に8月11日の山の日に山小屋に予約を入れたとする。
その日が晴れるとは決まっていないからだ。
「天候リスク」がかなりの確率である。
ちなみに私の昨年の富士宮ルートからの登頂確率は約33%だった。
何と予約日に2回連続して台風が襲来し、
延期を繰り返し、3回目の予約でようやく登れた経緯がある。
また、体力不足や高山病問題もある。
ちなみに今まで見聞きして来た感覚で言うと、
5人くらいで富士登山をした場合、
1人は高山病で登れなくなる、と考えておいた方がいい。
何十人もの旅行会社のグループだと高山病で登れない人を予め想定していて、
山小屋待機にさせてグループを分散して登る手法が採られているのがネット記事からも分かる。
知識不足、装備不足、技術不足、天候不良、高山病、体力不足など、
登頂を阻む要因は色々ある。
富士登山の第一歩は、先ずは知識武装。
知らないと本当に危険な事は多い。
罷り間違っても富士登山は簡単だと言い切って来る輩の言動を信じてはならない。
本当に命に関わるから。
(毎年毎年、夏の約2ヶ月の開山期間だけで死者は数人~6人くらい、
遭難者は60~80人くらい出ている。
つまり開山期間中は毎日富士山のどこかで遭難者が発生している計算になる)
終わり
余談:
2024年5月現在、新刊として購入出来る富士登山に特化した本は、
掲載した2冊だけだが、
最新刊として2024年6月10日に「るるぶ富士山’25」、
2024年6月13日に「まっぷる富士山’25」が予定されている。
このシリーズは双方とも旅行会社が出して来る本なので、
富士登山以外にも麓の観光などの情報も満載されているので、
好きな人には良いと思う。
しかし罷り間違っても観光するなら登山の前日に手早くしておくべきだろう。
登山日の当日と後日にまともに口が利けていたら大したもんだと思うから。(笑)