グルメの二重皮肉 | 東京・横浜物語

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西麻布に生まれ育ち、現在は横浜に居住する筆者が、
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「グルメの二重皮肉」

 

昔マンガ「美味しんぼ」のエピソードで、

ジャズ喫茶の名店を営んでいたマスターが、

客が入らなくなり閉店を決意したが・・・と言う内容があった。

 

そこに主人公が行き、何とかしたいと思い、

凄まじいグルメの金持ち爺さんを連れて行く。

 

もうありとあらゆる美食を極めているため、

滅多な事では驚かないし、

現在はむしろ粗食に見える食事を良しとしている。

 

そこで出されたソルトピーナッツに驚き、

絶対に閉店してはならんとなるハッピーエンドだった。

 

誰でも美味しい物を食べるのは快感に思う。

 

余程味覚がおかしくなっている者ならともかく、

美味しい物をお腹いっぱい食べる行為は幸福の基本と言っていい。

 

だが、非常に厄介な事に、

私達人類の遺伝子はどうやら飽食を想定していなかったようで、

食べ過ぎても脳はもっともっと欲しがり、

結果的に生活習慣病と呼ばれる病気に侵されるのは知られている。

 

古くはヨーロッパの貴族で贅沢病と呼ばれた痛風であり、

現代では糖尿病や高脂血症、動脈硬化、脳血管障害、心疾患、脂肪肝等々、色々ある。

 

テレビでも盛んに美食を煽り立てて、

あろう事か大食いや激辛なども大人気になっている。

 

3年半前に不摂生で死にかけた私的には、

グルメとは二重の意味で皮肉だなと強く感じている。

 

先ず、金が異常にかかる世界だ。

 

凝れば凝るほど高額となり、

食事だけではなく酒まで要求される世界なので、

極めて行ったらとんでもない価格になる。

 

そして何が起こるのかと言うと、

前述の生活習慣病だ。

 

痛風くらいならまだいい。

 

心臓や脳をヤられてあの世行きになる者など普通に大勢いる始末だ。

 

つまりグルメとは非常に高いお金を払いながら、

病気になるのを目指す行為と言える。

 

お酒と食事が合わさると相乗効果で悪化するから笑うに笑えない。

 

ちょっと前にも書いたが、

今回の私の悪玉コレステロール値騒動において、

過去に死んだ知り合いを調べたところ、

超お酒好きな、特に父の知り合いには2人、

さらに私の知り合いも含めると、

50代で亡くなっていたのが3人判明し非常に驚いたのである。

 

また、つい最近では友人との共通の知り合いが脳梗塞になっていて、

友人の隣に住んでいる人も脳梗塞で、

想像以上に多いのが分かってこれまた驚いている。

 

糖尿病や痛風に至ると私の親戚にも普通にいる。

 

恐ろしいのは、親戚に至っては糖尿病でも飲み続けていて、

亡き父も痛風だったが飲み続けていた事にある。

 

母の知り合いに至っては足を切断してもまだ飲んでいたと言う。

 

酒と美食・・・実は死に直結している冷酷な現実。


この二重の皮肉。


ある意味、人間の行動は面白い。