NHK大河ドラマ「光る君へ」:香炉峰の雪、いかならむ | 東京・横浜物語

東京・横浜物語

西麻布に生まれ育ち、現在は横浜に居住する筆者が、
色々語って行くブログです。

#ダイエット#筋トレ#ランニング#登山#富士登山#クラシック音楽#美術館#能#マラソン#ジム#横浜#東京#バッハ#アート#フィットネス#山登り#トレッキング#クライミング#ボルダリング

NHK大河ドラマ「光る君へ」:香炉峰の雪、いかならむ

雪のいと高う降りたるを、例ならず御格子まゐりて、
炭櫃に火おこして、物語などして集りさぶらふに、
「少納言よ、香炉峰の雪、いかならむ」と仰せらるれば、
御格子あげさせて、御簾を高くあげたれば、わらはせ給ふ。
人々も、「さることは知り、歌などにさへ歌へど、思ひこそよらざりつれ。
なほ、此の宮の人には、さべきなめり。」といふ。

NHK大河ドラマ「光る君へ」を見た。

いよいよ清少納言が宮中に入り、
中宮定子に仕えた。

日本は実に不思議な歴史と伝統を持つ国だと思う。

日本文学の最高傑作とは何か?と問われた場合、
2024年の現在でも小説なら「源氏物語」、
エッセイなら「枕草子」と答える人は多いかと。

作者は両方女性であり、同時代の人であり、
しかも宮中で大活躍した才女達。

今から1000年前に既に文学上の最高傑作が生まれていた面白さ。

ドラマでは高畑充希演じる中宮定子が来週の予告で「香炉峰の雪」と言った瞬間に番組は終わった。

ドキーンとした。

清少納言を演じるのは如何にもなファーストサマーウイカ。

枕草子のこの段を使って来たか。

来週どのように描かれるのかは分からないが、
これから紫式部も宮中に入り、
日本史の中でも文学史的には最も面白い部分に突入して来る訳だ。

今はまだ時折親交があり、
まあまあ仲がいい演出がされている清少納言と紫式部。

中宮定子と中宮彰子の争いに、
清少納言と紫式部の争いに。

そうして枕草子と源氏物語に。

教養と教養の非常に激しい対決が始まる予感。

しかも日本の歴史上最高峰の文学の戦い。

このドラマ、私的には凄い好みかも。

余談:
今回のドラマでは「蜻蛉日記」の作者、
藤原道綱母も登場し紫式部と出会っていた。
これもまた平安時代の女流文学。
個人的に好きな日本史は元寇だが、
平安も違った意味でまたいい。