「富士登山のトラウマ:吉田ルート下山道(笑)」
一昨年と昨年、連続して体験した富士登山は、
非常に大きな衝撃をもたらし、
今でもかなり頻繁に思い出します。
物凄く厳しいものでしたが、
トータルとしてはどちらも素晴らしく楽しいイメージがあります。
1つを除いては。
私が体験したのは一昨年が入門として推奨されている一番人気の吉田ルートで、
昨年は二番人気の富士宮ルートでした。
どちらも途中には非常に長い急登があり、
特に昨年はフルマラソン能力を持って臨んだので、
実は自信があったのですが、
やっぱりメチャクチャ厳しくて泣きが何度も入りました。(笑)
とは言え、今となっては全て良い思い出なのです、
1つを除いては。(笑)
それが掲題の吉田ルート下山道となる訳ですが。
不思議な事にどちらのルートにもある壮絶な急登については凄く良い思い出となっていて、
何なら是非とももっとやってみたいと言う闘志すらあります。
事実、今年は須走ルート、次は御殿場ルートをやる気満々です。
しかしながら吉田ルートの下山道となるとかなり及び腰になります。
これ、体力と言うよりも精神力を削ぎ落とされる感覚です。
そもそも最初に臨んだ時の下調べから非常に大きな疑念を抱いてました。
掲載した地図をご覧頂くと直ぐに分かるかと思います。
富士山吉田ルートの起点である、
スバルライン五合目は斜め下右側にグイーーーーーッとズレているのが分かります。
いわゆる本格的な登山道は六合目から始まっているのが分かるかと思います。
しかもズレ方が相当な距離に見えます。
さらに紫色で表示されている下山道。
逆に左側画面ギリギリまで非常に大きくグイーーーーーーーッとズレているのが分かります。
地図を眺めるのが好きな人ならば、
アレレ?これデフォルメされた地図ではないよな?、
もしかして凄い距離を歩かせられる?、
と直ぐに気付くかと思います。
はい、そうなんですな、これがまた。(笑)
しかしほとんどの登山者は吉田ルートの説明の、
「富士登山入門向け」の「入門」に気を取られてしまいます。
入門とは実に厄介な言葉です。
非常に簡単に出来ると思い込ませてしまいます。
現実の富士登山吉田ルートは物凄く厳しいと思います。
そもそも日本では富士山でしか体験出来ない「高高所」に行きますので、
高山病が本格的に危険になって来ます。
さらに、特に、下山道は斜めに遠くズレて行きますので、
下山道七合目まで下りるのも大変ですが、
今度は非常に大きくズレた六合目&五合目まで振り子の振れ幅よろしく、
延々と歩かないといけません。
延々と延々と延々と。
ほぼずっと砂地なので楽なようで楽ではなく。
もし私が富士登山を一緒にしませんか?と誘われた場合。
それが吉田ルートだった場合。
うーん、と考え込んでしまいます。
もう一度ヤッた時、果たして獲れるかな?、と。
吉田の下山道トラウマ、ハンパないです。(笑)
余談:
富士登山を何故か非常に簡単に言う人が後を絶たず、
とても危険なので、今や数値と確立されたものが発表されておきますので書いておきます。
・富士登山の4ルートは全て上級者向け
コース定数(ルート定数)が40以上のものは健脚者が1泊2日以上かけて行なうもの。
吉田ルート42、富士宮ルート40、須走ルート50、御殿場ルート60
・富士登山の消費カロリーはフルマラソンよりちょっと多いくらい
フルマラソンの消費カロリー 2500~3500kcal
富士登山の消費カロリー 3000~4000kcal(出典:富士登山オフィシャルサイト)
この数値を見てまだ簡単だよなどと他人に言える人は悪質なオレ様一番系ですので非常に危険です。
信用してはなりません。