「お酒と糖分の本質:支配されている恐ろしい現実」
つい最近、視点を変えて見ると、
アルコールと砂糖について非常に恐ろしい事態になっていると気付いたので、
改めて詳細に書いてみたいと思います。
ちなみに原則として、
アルコールと砂糖は一切摂取しなくても、
人間の生存には全く関係が無いと言う基本があります。
糖分は炭水化物を摂取していれば事足りますし、
アルコールに至っては致死量がある立派な毒物です。
さて、生物学の世界では食物連鎖がよく知られています。
肉食獣が頂点にいて草食獣が食べられて、
草を草食獣が食べて、その糞をダニやら菌が食べて、
と言うアレです。
これは生物学の基本でありますから、
当然、生物についてのみ当てはまる訳です。
つまり非生物には当てはまらないのであります。
生物とは何か?を考えますと、
明確な定義にはなかなか難しいものがあるそうですが、
有名な必要条件の1つに自己増殖と言うのがあります。
どんどん自分と同じ物を複製して行く能力であります。
従って生物界ではその勢力を巡って日夜非常に大きな戦いが行なわれている訳であります。
まさに食うか食われるかの。
そのような生物の中に寄生虫と呼ばれるおかしな生命サイクルを持つものがいます。
前述の食物連鎖を非常に上手く利用して生き残っている種族であります。
生命体の本質的な行動の1つに、
エサを食い尽くしてはならない、と言うものがあります。
例えばライオンは満腹の時には狩りはしないと言われています。
その本当の理由はともかくとして、
貴重なエサである草食獣の保護に役立っているのは間違いないところです。
つまり生物にとって一番困るのはエサがなくなる事です。
従って、どこかでエサを保護するような行動パターンや仕組みがあると思っておくべきでしょう。
例えば、新型コロナが猛威を振るった時、
医学史をきちんと読んだ事がない某知り合いがこう言って来ました。
「〇×さん(妙な言動をする有名なSNS界の人)が、
もうこのウイルス感染症はずっと続くと言っていた。
致死率は上がるだろうし、ワクチンも出来ないからだ。」と。
私はこう言ったのであります。
「貴方は医学史を読んだ事がありますか?
その言動からすると多分読んでないでしょう?
今回の新型コロナウイルスがどのようになるのかはもちろん分かりません。
しかしRNAウイルスだと言うのはもう分かっています。
すると医学史をきちんと読んでいれば、
おおよそどうなるのかは分かります。
激烈な症状を示すのは最初だけで、
必ず、必ず、いずれ症状は穏やかなものに移行します。
何故なら、病原体にとって宿主を沢山殺してしまうのは、
自らの生存戦略に著しく反するからです。
穏やかな症状にして、出来たら無症状にして、
憑いた相手に気付かれないまま増殖して行けるのが一番ベストなのです。
ましてRNAウイルスは変化が非常に速いため、
そう長い期間を要さないで穏やかなタイプが現れるはずです。
ワクチンについては分かりません。
しかし作り難いタイプでも大体5年くらいで出来るのが普通ですが。
特効薬についてはそう簡単に出来ないのは知られています。」と。
まあ、おおよそその通りになった訳であります。
ここで何が言いたいのか?と言いますと、
寄生虫のような生物(ウイルスは生物ではないと言う意見もあるがここでは含む)は、
宿主をなるべく殺さないで、むしろ多い状態をキープし気付かれないまま増殖したがる傾向がある、
と言う事になります。
ある種の寄生虫は最初に芋虫に感染するそうです。
しかし芋虫の中では成体になれず、
鳥の中でのみ成体になれるそうなのです。
従ってそのとり憑いた芋虫が最終的に鳥に食べられる必要があります。
そこでその寄生虫は芋虫の触角を大きくさせるそうです。
その後は高い所に登らせるようにします。
つまり鳥から目立つように芋虫の身体を変化させた上で、
さらに鳥が食べ易いように高い所に行かせる、と。
このような巧妙かつ厄介で複雑な生命サイクルを持っています。
そしてこうも言えます。
宿主の意志まで、もっと言うと「生存本能すらも完全にコントロール下においている」と。
何故そう言う進化をしたのかは分かりませんが、
こう考えると納得します。
もし、芋虫だけの中で成体になって繁殖出来るのなら、
全ての芋虫を絶滅させてしまう恐れが出て来ます。
しかし鳥の中で成体になる、と言う進化を選んで、
今まで生き残っているのなら、
その進化は大成功している事になります。
そしてエサと言いますか、エサを提供してくれる宿主の芋虫の保護にも繋がっています。
ちなみに天然痘ウイルス。
これは随分と昔から人類を苦しめて来ました。
厄介な事にコイツはDNAウイルスです。
つまり安定的な変異をほとんどしないタイプです。
従ってずっと強い毒性のまま人類を沢山殺して来ました。
しかも人類だけにしか寄生しないものでした。
どうなったのか、と言いますと。
よく知られておりますように、
非常に珍しく、撲滅させる事に成功したのであります。
天然痘ウイルスは長い間、
と言っても記録のある人類史の中では数千年くらいですが、
その数千年の知の歴史の中だけにおいても、
人類を苦しめに苦しめて来ましたが、
生命サイクルが非常に単純だったので、
(人類にしか寄生しない。DNAウイルスで変異をほとんどしない。毒性がずっと強い)
忌み嫌われて徹底排除されてしまった、と。
通常ウイルスは人間だけでなく他の動物でも自己増殖が出来るし、
そのようなウイルスは根絶が基本的に出来ません。
何故、日本脳炎ウイルスが根絶出来ないのかと言うと、
人間以外に豚にも感染するからです。
つまり天然痘ウイルスは結果として生命体の戦略として完全に間違っていたので、
だから絶滅したとも言えます。
さて、長い前置きでしたが、
実のところ最近、この種の自己増殖の問題においては、
生物だけの特権ではないのでは?と気付いたのであります。
クロイツフェルト・ヤコブ病や狂牛病と言う、
脳が破壊されてしまう病気があります。
これに罹ると治りません。
100%死んでしまいます。
原因は何とウイルスでも細菌でもなく、
「プリオンタンパク質」だと分かっています。
ある異常なプリオンタンパク質は他の正常なプリオンタンパク質を異常な物に変えてしまいます。
こうして全てが破壊されてしまう、と。
もちろん原因がタンパク質なので、
生きていないため殺せません。
単なるタンパク質がどんどん増えて行く仕組み。
これ、アルコールや砂糖にも当てはまる気がしています。
そもそもアルコールは自然界では微生物が作り出した物質であります。
砂糖は精製して出来るものですが元はサトウキビなどに含まれている物質です。
実はこれらにも自己増殖の機能と言いますか「意志」が備わっているのではないか?と思うのであります。
偶然なのかも知れませんが、
たまたま人間に快楽を与える物質だった訳です。
それに気付いた人間は様々な改良手段を発明しながら、
アルコールと砂糖を作り続けています。
これはタバコと麻薬にも同じ構造が見られます。
自己増殖と言う点において、
アルコールも砂糖もタバコも麻薬も大成功している訳です。
そもそも生命が生まれた説には色々ありますが、
高分子化合物が海の中で色々な化学反応を繰り返しているうちに、
原始的な生命が誕生したと言うものがあります。
その過程においては色々な、生命としては中途半端な物も当然出来ていたと考えられます。
ウイルスなんかは半生命みたいな存在ですし。
アルコール、砂糖、タバコ(ニコチンとして)、麻薬(コカインとかヘロインとして)は、
元々は生物が生み出した産物でしたが、
自己増殖と言う視点に立った途端、最も成功している物と言えなくもありません。
もちろんアルコールや砂糖、ニコチン、コカイン、ヘロインなどには自己増殖機能はありませんが、
自己増殖の意志はあり、それを人間が補助していると考えた場合、
見事な生存戦略と言えなくもないです。
何故こんな事を考えたのかと言うと、
先日、若い頃から酒を飲み続けていた古い友人は、
その昔は、ヘベレケになり吐いたり苦しそうにしていたのも見ていたからです。
もちろん私自身もそんな経験があります。
つい最近は別の友人が共通の知り合いに会った時、
腹だけが恐ろしく膨れ上がり異様な体型になりながらも、
ずっと酒を飲み続けていて、
「オレは酒で死ぬことになると思う」と笑いながら言っていたそうですが。
こうなると私にはそれが彼自身の意志には全く思えないのであります。
つまりアルコールの意志を代弁している存在に過ぎない、と。
もっと言うと「生存本能すらもアルコールの支配下に置かれた存在である」とも。
アルコールや糖分を寄生虫として考えた場合、
見事な戦略を持って人類に寄生し、
大増殖に成功している食物連鎖の頂点に君臨しているものに見えます。