天体撮影とノイズリダクションの問題について | 東京・横浜物語

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西麻布に生まれ育ち、現在は横浜に居住する筆者が、
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これから書くことはデジタル一眼レフカメラとカメラレンズを使用しての、
上記のような天体撮影(一般的には星景写真と言われる分野)をする場合のノイズリダクションの問題についてです。

天体望遠鏡とカメラを接続した撮影についてではありません。

デジタル一眼レフカメラで天体を撮影する場合、
昼間の撮影では全く問題にならない非常に厄介な事態に直面します。

それがノイズと呼ばれるもので、
暗い撮影対象を長時間の露光をかけて撮影する時に発生するもので、
場合によっては写真の質を著しく低下させてしまいます。

今のデジタルカメラは大変性能が良いので、
昼間の撮影や、室内でも普通に電灯が点いていれば問題なく撮れるのですが、
掲載したような写真撮影をする場合、おおよそ30秒間露出をします。

つまり、30秒間シャッターを開きっ放しにして淡い光を集める訳です。

すると前述しましたように当然ノイズが発生する訳です。

このノイズは、露出時間が長ければ長いほど、また気温が高ければ高いほど発生します。

このためシャッターを開きっ放しに出来る機能を持つデジタル一眼レフカメラには、
ノイズリダクションと呼ばれるノイズ除去機能が付いています。

大抵は弱とか強とか設定を選べるようになっています。

ところがこの機能には問題があります。

例えば30秒間露出して撮影した場合、
ノイズリダクションも30秒間かかってしまうのです。

この時間は天体撮影者にとっては長過ぎるのです。

例えば、よくある流星群の撮影においては、
いつ流れるか分からない流れ星ですから、
常にシャッターを開きっ放しにしておく必要があります。

30秒の露出撮影が終わったら直ぐに次の30秒と連続して撮影します。

30秒間待ってなどいられません。

どうしたら良いのか天文ショップで聞いたことがあります。

するとそのプロの方はノイズリダクション機能は使わないと言っておられました。

本によっても書いてあることはまちまちです。

入れた方が写真の質のためには良いに決まっていますが、
実際の撮影現場では時間がかかり過ぎてしまいます。

本や雑誌では、現地において、レンズの蓋を閉めて真っ暗にした状態で一度撮影して、
その画像を保存してから本格的に撮影する手法も紹介されていました。

現地における同じ条件下で真っ暗の状態の撮影をすれば、
同じノイズが発生するので、
それをマイナスすればノイズを完全に除去できると言う考え方のようです。

しかしこの方法だと天体画像処理ソフトをきちんと使いこなせないと無理です。

ちなみに現時点の私では無理です。(苦笑)

掲載した写真もISO1600~3200を使用している上に30秒の露出ですから質感が粗いと自覚しています。

もっともっとクリアに。

困った問題に直面しています。

終わり



余談:

天体望遠鏡とカメラを接続しての長時間露光撮影は上記のような撮影のさらに1万倍くらい難しくなると感じています。(苦笑)

月は簡単に撮れますが他の天体だと超異次元の難しさになるかと。

個人的には、技術的に最も難しい撮影は天体であると思っております。

他のほぼ全ての撮影は上手い下手はあるにせよ、ともかく写ってはくれます。

しかし天体は写ってくれません。

天体望遠鏡の完璧な操作とカメラの完璧な操作。

それと天気。

これらが全て上手くいった時にやっと写ってくれる世界であります。

嫌になるほど難しいと私的には思っております。(苦笑)