「犬」・・・犬を飼う事は思いもよらない効用を見せる場合がある・・・
昨夜、テレビの「動物奇想天外(タイトルこれで良かったかな?)」でチラリと見た。
セラピー犬の事をやっていた。
体のご不自由なご老人を犬と触れ合わさせる事により、
リハビリの一助とする方法だった。
私も犬を飼い始めてから、犬に随分と助けてもらった気がする・・・
娘と共に歩んできたこの十数年のうち、
半分くらいは犬と共にあった。
特に昨年までの厳しい中学受験の渦中・・・
親子関係に亀裂を生じかねない事態すらあった・・・
受験以外に他にも色々と・・・(><;
しかし・・・
「犬は家族とのコミュニケーションを増大させる」
犬に嘘は通用しない。
口のきけない動物故に非常にストレートだと思う。
犬がいる事により、否応なく、散歩に連れ出さなくてはイケないし、
犬の見せる表情や態度により、
家族とどうしてもコミュニケーションを取らざるを得なくなる。
家族との架け橋と言うよりも家族の一員と言った方が正しいか?
しかし、一方で悲しい現実がある・・・
「約350,000匹」・・・
毎年、約35万匹もの犬が、
捨てられて「殺処分」されている。
昨日のテレビでは「身勝手な飼い主が原因」としてしか報道しなかったが、
ソレだけではない。
ペットショップにいると可愛い子犬が何十万円で売られている。
人は、そのウィンドウの前に立ち止まり、
「可愛いわねぇ~」と目を細める。
運の良い犬は「生後6ヶ月まで」に買われ、
まあ、それなりの一生を送る・・・
しかし、6ヶ月を過ぎた時点で・・・
「殺される」のである・・・
人間は自分に役立つものは色々工夫して改良を加える。
「セラピー犬」「警察犬」「盲導犬」・・・
本来の犬の本能とは全く相反する訓練を行い、
都合の良いように躾(否、改造)をする。
そして、勝手に賞賛する。
これはこれで、致し方のない事だと個人的には思っている。
また必要な事だと思っている。
しかし、犬にとっては、本能を捻じ曲げられ、
本来の寿命を遙かに縮める行為だと認識しなくてはいけない。
決して美談だけでは語られないのである。
(くどいようだが、だから訓練を止めろ、などと言っている訳ではない)
飼い犬・・・それは野生のようでいて、もう半分は野生ではない・・・
人間の手により、人間と共存しなければ生きて行けなくなった存在・・・
非常に難しい問題だと思っている。
少なくとも、今の私は「こうすべき」と言う回答は持ち合わせていない・・・
余談:在日米軍の軍人が犬を飼っていた。
アメリカに帰る日がやってきたのだが、
あいにく、アメリカではマンション暮らしになるので、
犬を飼えなくなってしまった。
そこで、日本で引き取ってくれる人を一生懸命探した。
しかし、とうとう見つからなかった。
そして、その軍人はどうしたのか?
アメリカに帰る日の前日・・・
飼い犬を「射殺」した。
余談その2:
動物愛護の先進国として知られる「イギリス連合王国」・・・
今はあるのか知らないが、
かつて「誕生日に子犬を贈る悪習慣」があった。
従って、非常に捨て犬の多い国としても有名であった。
今はどうか知らないが・・・
基本的なスタンスとして、
私は「人間とは自分の無知な分野においては平気で冷酷になれる存在」だと思っている。
例:タバコを吸わない人は喫煙者がどうなろうが知った事ではない。
タバコを吸う人は非喫煙者の迷惑など知った事ではない。
アフリカで何千人が死のうが知った事ではない。
それが、自分か、自分に近い人間に関わってこない限りにおいては・・・
嗚呼、人よ、汝の大いなる罪を泣け・・・