魅力的に感じる絵画の具(もと) | 紙に絵筆

紙に絵筆

大好きな絵を描いていると、ものの見方、感受性が少しずつバージョンアップしていくのを感じます。絵を描くことは私にいろいろなことを教えてくれます。絵を描くことで気付いたり学んだことを皆さんと共有できたら嬉しいです。


湖東三山 百済寺


最近、私が絵を見て引き込まれる時って、何が原因なのだろうって考えてみました。


私が魅力的だなと感じる絵画は主に以下の4つの表現が巧みにされていて、臨場感を持って私の感情に働きかけ画面に引き込まれてしまう・・・そんなふうに思いました。

①空間

②時の流れ

③光と陰

④力の流れ


①私たちの生きている世界は3次元空間です。

常に距離や奥行き、高さ、幅を感じながら生活しています。

空間が歪んだり、伸びたり縮んだりすることは、理論的にはあるの?

普段の生活ではそう感じたことはないなぁ、空間の歪みを感じたのは熱中症で倒れそうになった時くらいか?

②時間の概念は4次元目にカウントされるのでしたっけ?

何故時は流れていくんだろう・・・なんて考え出すと迷宮にはまってしまいそうです。

過去から現在、時間の経過が与えてくれたもの、経年変化、未来への予感

タイムマシンや時間を止めることができるのは小説や映画の世界の話し

現実世界に生きる私たちは常に時間に支配?されています

③朝が来て夜になる。

太陽が登り光が大地に満ちていく、夕陽が沈んで暗闇に包まれる。

地球上に住んでいれば、不思議とも思わずに繰り返される日々の出来事。

④生まれた時からこの星に住んでいるので、地球に引っ張られる・・・なんて思ったことはありませんが、大気圏外に脱出しない限りは常に大地に引っ張られながら生きて来ました。大気の対流や海流、川の流れも重力が作用して起こる自然現象です。地面に土が積もり木々草花が生い茂るのも、動物が4つ足で歩き、鳥たちが羽ばたくように羽を持っているのも重力の作用が何十億年にも渡って影響してきた進化の結果です。

私たちの感情を揺さぶる源泉、それは私たちの生きている世界を取り巻くこれらの環境とその中で生活することで遺伝子の中に組み込まれた記憶にあるのかも知れません。


と言うことで私の今後の課題が決まりました。

“時間、空間、光、力を絵画でいかに表現するか、そしてそこに感情を揺さぶるものをいかに埋め込むか“

です。