その後愛犬はまた腫瘍が増えたので手術の運びとなりました。
しかし、腫瘍が多すぎて取り切れないどころか「手術で体力を落とすともたない」とまで言われるほどでした。

癌細胞が増えすぎると、それが出す悪い成分で内臓などもやられてしまうのですが、手術で体力失うと抵抗力も無くなってしまうのです。

それまで「手術代の工面が苦しい」と思っていましたが「もう手術もできない」となったときの絶望の深さはまた格別でした。
二種類の分子標的薬、従来型の抗癌剤とどれも癌を抑えきれず、手術もできないとなり「あとは看取るだけか」と思ったのが五月の下旬です。
獣医が「未認可の薬を使う」と言うので、それに賭けてみました。

未認可と言っても海外では流通していますし、人間に使う事はできないだけで犬は法律の適用外です。
カプセルの薬を二週に一錠という、今までで一番少ない投与量です。
今までは毎日、あるいは隔日に一錠とか、二週に一度注射でしたから。
その為副作用を抑える薬も要りません。

うちの犬は餌と一緒に口に入る分には薬は大丈夫です。
それから一カ月、経過は良好です。
最初に腫瘍が小さくなった事に気付いたのは、週に一度来るヘルパーさんです。
毎日触れていると変化が分からないものですね。

まだ新しい腫瘍ができてはいますが、全体的に収縮方向なので、どうやら快方に向かっているようです。

武蔵御嶽神社にお礼参りに愛犬を連れていきました。
車に乗るだけでテンションが高まります。
3ヶ月ぶりで喜びましたが、行きつけの休憩所がお休みというアクシデント。
犬ですから休みなんて分かりません。
店の前で「入るまで動かない」と抗議のお座りです。

なだめすかしオヤツで釣ってなんとか神社まで行きました。
お礼のお参りして、犬の形代でまた厄落とし。
お参りを済ませたら、帰りにまた「お店に入りたい」とストライキ。
以前、一度その店にあった「ツキノワグマの毛皮」にご執心なんです。
五年以上前に一度だけ見せた(しかも噛んだ)事を、いまだに覚えているとは。

帰りも不満げでしたが、気分は晴れたようです。
次第に元気も取り戻し、少しは走るようになりました。

ただ、毎日どこかしら腫瘍が破れて出血するので、痛々しいです。
癌細胞が外に出ている」と前向きに考えるようにしています。

少しでも長く、元気でいてくれますように。
 

 

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