それでは、前回で触れたお手軽な新しい、
「歩き旅」シリーズ開始します。
テーマは
「国道」です。
実はわたくしにとって国道歩きは結構慣れ親しんだものなんです。
東海道を歩く中で旧道から離れて国道1号や国道15号を頻繁に歩きましたし、
「ひとりR16」シリーズとして神奈川県・東京都・埼玉県・千葉県をぐるりと回る
国道16号(地元近くで一番なじみがあるので)
も完歩しました。他には日光街道歩きや甲州街道歩きでも4号・119号・20号をメインで歩きましたね。
街道歩きの中で国道を歩くことは結構あるけど、国道そのものをメインに据えて歩くことってそんなにないよなあ、と思ったことから、各地の国道に沿って歩き旅をしよう思いついたのであります。
後は前回触れた五街道に比べれば近くにあり数も多いので、かなり自由度が高いということもあります。一方、旧街道と比べると風情などはやはり欠ける面は否めないですが、現在進行形の道ということで日常的に使われている国道も「歩き旅」の対象たりうるのではないかと思ったのです。
ところで皆さん国道っていくつあるかご存知でしょうか?
何と国道1号から国道507号までの
459本
もあるそうです。数が合っていないのは以前は1級国道(1〜100までだが、49〜100は欠番)2級国道(統合のためにいくつか欠番がある)と分かれていたのを統合したためらしいです。
とはいえ全国459の国道全部歩くのは一生かかっても難しいでしょうから、ひとまずは主に神奈川県・東京都を中心に関東近郊の国道に沿って歩きたいと思います。
その第1弾として歩くのは
「国道246号」。
東京都・千代田区を起点に神奈川県を横断し、静岡県・沼津市までの距離126kmの国道です。国道1号と並んで東京から静岡県方面のメインとなる国道です。数字そのまま「にーよんろく」という略称で親しまれています。
主な経由地は東京都渋谷区・世田谷区・神奈川県川崎市・横浜市・大和市・厚木市・秦野市・松田町・静岡県御殿場市。
とはいえずっと国道246号に沿って歩くわけではありません。歴史的には江戸時代に大山詣での道として多くの旅人が通った大山街道の後継的な道で重なることも多いので、時には大山街道も歩くことがあるでしょう。また調べてみると路側帯がほとんどなくて交通量が激しく、歩いて通るのはとても危険な区域があるようなのでそこは迂回します。
もちろんそれ以外でも近くに面白そうな場所があれば平気でそれて寄り道しちゃうのが「りんりん流」なので積極的に逸れることも多々ありるでしょう。全部で4、5回くらいで完歩できるかなと思っています。
・・・な〜んて、またまた前置きが長くなりましたが、国会議事堂前駅を降りて少し歩いた、
この東京都・千代田区の三宅坂交差点が国道246号の起点です。ここで日本橋から進んできた国道20号との分かれ道となります。
「起点」の標識あるかなとうろうろ探しましたが、見つからなかった。
それでは、スタート!
しばらくは「青山通り」と呼ばれています。
歩いたのは暮れも差し迫った去年の12/29でしたが、まだまだ通りのイチョウはきれいに葉を残していました。
早速現れたのは赤坂見附跡。36あった江戸城の門の見張りだったから見附。江戸時代の門の石垣の一部が残っています。
この大きな石の間の小さな石のような存在でありたいものだなあ・・・。
堀にはビルが映っていい景色。
・・・・・。
ちょっと違和感感じた方、正解です。
だって逆さまの写真載せたから。下がビルの映っているお堀なのです。
そして、弁慶橋を渡って246号から早速離れて寄り道します。
お、これは初めて見るマンホールだ。
千代田区のマンホールのようです。中の紋章は「千」「よ」周りの○も含めて「田」と3文字を表しているとか。
やっぱり歩き旅で初めて見るマンホールを探すのは楽しいなあ。
少し奥に行くと清水谷公園。この付近で暗殺された大久保利通の哀悼碑があります。去年の大河ドラマ「西郷どん」を見てたけど、史実でも護衛は馬車の馭者だけだったらしいですね。日本を強い国にするために奮闘していた大久保の志半ばの無念さを思うと胸が痛みますね。
西郷吉之助(隆盛)や大久保利通たちは薩摩から京都・江戸まで何度も行き来してました。出世してからは駕籠や馬も使ったんだろうけど、若い頃は自分の足で歩いて行ったと想像されます。
何たって鹿児島から京都や東京ですからね。ドラマでは軽く移動時のシーンがあって、京都にいたかと思えばすぐ次の場面では薩摩にいたりしましたが、そりゃあ大変だったでしょうよ。
「東海道中ひざびっくり」シリーズでもたびたび触れましたが、西郷や大久保のような英雄ではなく一般庶民も江戸時代は伊勢参りなど徒歩で旅していました。ごくごく普通の町人が何百キロも歩いていたってことです。わたくしも京都まで歩いてそのすごさを改めて身に染みて感じました。と同時に現代人でもやろうと思えばできるっていうことも身をもって体験できて良かったです。
②に続く。