こんにちは。

 

自らのHSP傾向と付き合いつつ、

精神科医として働きながら、

イヤイヤ期真っ盛りの男の子のお母ちゃんしてます。


前回はこちら



今回もASD (自閉スペクトラム症)傾向の強い夫のはなし。



ASDの一般的な特徴は、


●社会性・コミュニケーション能力・想像力・共感性が低い


●こだわりが強い


●感覚が過敏


などなど。




先日、臨床心理士の方と話していて、


「ASDの方は積み重ねが苦手」


という話題になりました。



確かに夫もそう。


資格試験にチャレンジすると決めても、


「勉強できる日に、できるところまで勉強する」みたいな


すごくざっくりした計画を立てます。


もちろんそんな計画はうまくいかず、


試験は撃沈。



そして翌年、


「今年も受験する!」と


同じような計画を立てるのです。




「毎日」の勉強も苦手だし、


「前回の失敗を活かす」ことも苦手です。




ところが、



臨床心理士さんと話していて、



発見がありました。



「積み重ねができない、という特性で長年生きてきたのなら、


執着しない・尾を引かないという生き方が身についているのかもしれないね」


それが夫なりの処世術ではないかと


示唆をいただきました。





そんな考え方もあるのかびっくりと驚いて、


早速夫に聞いてみました。




「試験不合格だったら、落ち込まない?」



夫「ちょっとは落ち込むけど…

一晩寝たら大抵のことは忘れられるから!」



で、失敗を忘れるから  

 


またチャレンジする気になるそうです。



さらに色々尋ねてみると、



試験に落ちたこと、色々失敗したこと、

大人になってADHD/ASDと診断されたこと…



これらは、夫にとっては


「たいして落ち込むことではない」そうです。




ちょっと失敗しただけでも、


ずるずると引きずる私とは思考回路が


全然違う!


その切り替えの早さはむしろ尊敬すべきところです。




「毎回失敗して…」


と内心苦々しい気持ちで夫をみていたのですが、



「積み重ねができない」のは、裏返すと、



「切り替えの早さ」「執着のなさ」



という生き方につながって、



それはあながち悪いことではないんだなぁと



じんわり感じたできごとでした。