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平成30(2018)年11月8日(木)川崎重工業兵庫工場(鉄道車両カンパニー)で完成したJR西日本227系1000番代近郊型直流電車2連編成3本計6両が,川崎重工業兵庫工場-(入換運転扱い)-山陽本線兵庫駅(和田岬線専用ホーム)-神戸貨物ターミナル駅(鷹取駅に隣接)間で甲種輸送後,神戸貨物ターミナル駅-山陽本線-神戸駅-東海道本線-山科駅-湖西線-永原駅-湖西線-山科駅-東海道本線-吹田信-吹田総合車両所の経路で,公式試運転(メーカーから引き渡す前に行う試運転)が行われました。この6両の竣工日は平成30(2018)年11月8日(木)となっています。
▲神戸貨物ターミナル駅を出発して公式試運転を行う227系1000番代6両。227系1000番代は和歌山地区の国鉄継承車両老朽化置換え用として平成30(2018)年から新製が始まりました。今回公式試運転を行ったのは,画像手前から227系1000番代SD05編成(クモハ227-1005+クモハ226-1005)+SD04編成(クモハ227-1004+クモハ226-1004)+SD03編成(クモハ227-1003+クモハ226-1003)でした。クモハ227-1005の乗務員室には川崎重工業・JR西日本の社員(検査員)の姿が見られ,車両に異常が無いか確認を行っています。
▲227系1000番代SD03編成+SD04編成+SD05編成が公式試運転を行います。227系1000番代の6両運転はこの日が初めてとなります。227系1000番代は広島地区に残る国鉄形車両の置換え用として導入した227系の新区番代です。新たな導入線区は105系や117系などが運用されている和歌山線と桜井線,それに紀勢本線の一部で,吹田総合車両所日根野支所・新在家派出に配置されます。
以上2点,東海道本線高槻駅にて
▲京都駅で乗務員が交替し公式試運転の折返しとなる湖西線永原駅へ向かう227系1000番代SD05編成(クモハ227-1005+クモハ226-1005)+SD04編成(クモハ227-1004+クモハ226-1004)+SD03編成(クモハ227-1003+クモハ226-1003)。営業運転開始後は滅多に通ることが無い路線を進みます。227系1000番代は2連編成×28本が導入予定です。
▲227系1000番代は和歌山地区などでは運賃収受を運転士が行う運用形態で,既存の105系などと同様の運賃収受を行うため,運賃表示器・整理券発行機・運賃箱などのワンマン装置を搭載し,各乗降扉に乗車用の車載型IC改札機を備えています。ワンマン運転時の客室内確認の支援目的とし,客室カメラの映像を運転席映像表示器に表示,前面貫通扉内部に車内後方確認ミラー設置が行われています。
227系1000番代は車載型ICシステムを搭載した初の新製車両であり,今後のJR西日本のローカル線に投入する車両の標準モデルとなると考えられています。
以上2点,東海道本線・湖西線山科駅にて
▲227系1000番代の外観は和歌山・奈良地区を走行する車両であり,アーバンエリアにも乗り入れることから,アーバンネットワーク車両のカラーイメージ(コンビネーションライン×戸袋カラー)を踏襲したデザインで,エクステリアデザインは奈良と和歌山に共通する文化・歴史・自然を思い浮かべられる色彩として「緑色」を基本としたカラープランとし,コンビネーションラインにブラウン系・ウォームグレー系の配色とする事でアーバンブランドを踏襲しています。側面の行先・種別表示器は一体型のカラーLEDです。クモハ227形1000番代には屋上に集電装置(シングルアーム式パンタグラフ)を1基搭載(SD編成は,霜取り用の第二パンタグラフを搭載)しています。客室設備は腰掛は0番代の転換クロスシートから1000番代はオールロングシートに変更されています。
東海道本線京都駅(列車内から)にて