半年前、カーステレオを聞いていて、ついに機械が壊れたと思い始めていた。
このところ「井戸の底から音楽が聞こえるような音」がする。そんな感じがして
いた。
嫁に「カーステレオが調子が悪い。もう、プリウスも買って7年も経ってるし、
壊れても不思議じゃないし〜」と遠回しに買い替えを促した。しかし、嫁は「ノ
ー返事」「いったい、何処が壊れれてるの?」という感じだった。
僕の耳がおかしくなっていたのだ。
そして、真珠腫の手術をうける。
5日目退院して自分の運転で家に帰る。車の中、特に耳が聞こえるようになった
とも思えないが、すこし、音楽流してみようと。
音楽は、少なくとも「井戸の底から聞こえる」という感じではない。どこか耳よ
くなったのかな?とか浮かんだ。
大学病院から帰り道のこと、何か手術の怖さを忘れさせてくれるような歌が特に
頭に残った。
足立明さんの唄は、もう一つ、「女学生」もあるが、一曲掲載にとどめる方が
が曲の素敵さをアップさせる気がするのでこの歌にした。この曲は、嫁が、短
大時代アルバイトしていた当時、松山会場で、足立明さんを近くで見ているこ
ともあり、特に思い出に残っている曲だそうだ。当然、僕の青春時代の唄でも
あるし・・・
まだ、耳栓さしたまま、よく聞こえるようになったかどうかもわからない。
入院時、看護師さんたちが、部屋に巡回してきて、「耳鳴りは消えました
か?」とか聞いて帰るのだが、高齢に伴う「ジーン」という耳鳴りは消えてい
ない。「いや、まったく〜」の返事をしていた。
まあ、今回の手術の目的は、手術をしたら聴力が回復するからという理由では
なく、ただ、放置しておくとやばいというところから始まった話だ。
心配な部分が無くなったのだ。その分残り人生を明るく生きることができるこ
とを喜びとしなきゃと思っている。