マンモの映像を食い入るように見る先生を
食い入るように見守るあたし
「ん~そっかぁ~」
(そっか~って何すか)
「エコーとマンモの映像を見させていただく限りですね、これはちょっと悪性の可能性が高いですね」
・・・・・・・・は?
つまりそれは悪性と言う事はそのつまり「がん」って事ですか?
と聞いたのかと言うとそうでは無くて、このときのあたしは
「はぁ、そうなんですか」
としか言えずに居た
看護婦さんや先生にしたら、えらくノンキに構えてるなぁと思ったのかもしれないけど
その時のあたしの頭の中はもはや真っ白で、まさしく「?????」しか無かったのです
もしかしたら「ガン」と言う言葉を口に出して言う事が嫌だったのかも
「とりあえず、紹介状を書いておきますので早いうちにCC病院で精密検査を受けてください。
大きさが大きさなので、良性悪性どちらにしても切除になるとは思います。
あ、でもただ良性の可能性が無い訳ではありませんからね。」
最後の一文は明らかに先生のフォローの一言だったんだろなー
とにかく早いうちにと先生が何度も言うので
これは悪性なら相当やばいんじゃないの?と思わざるを得なかった
紹介状を書いて貰い、検査日の予約まで取ってもらって
まだ追いつかない頭のまま会計を済ませて駐車場へ止めてあった車へ戻った
その時の心境は実はあまり覚えていなくて、お義母さんに長女を預けていたし
夕飯の買物もしなきゃとか考えてて病院で聞いた話の事をあんまり考えていなかった気がする
と言うか考えないようにしてたのかな
一通り買物をして家に戻ると
今日は仕事の現場が近くだったのか旦那が昼食を食べに家に帰ってきていた
思いがけずに旦那が居た事で、気持ちの糸がプツンと切れてしまった
お義母さんと旦那に状況を簡単に説明してから
長女を抱っこしてすぐ二階へあがった
部屋に着いたとたんにとてつもない恐怖と悲しみと怒りと動揺と色んなものが
込み上げて来て涙が滝のように溢れてきてビックリした
ぁぁーそうかーあたし泣きたかったのかと
心配して上がってきた旦那が静かに泣いてるあたしの側に来て頭を撫でてくれた
娘が不思議そうにあたしの目から出てくる水を触っていた
「どうしようどうしようまーくん。あたしガンかもしれん。こわいよーー。」
本当に子供みたいだった
「大丈夫やって。まだガンって決まったわけちゃうんやからちゃんと検査行こ、な?」
意外と冷静な旦那の態度のおかげで
しばらく涙が止まらなかったあたしも、一通り泣いたら少し落ち着いた
夕方、上の子供2人が保育所から帰ってきてからは
忙しさに追われたおかげでそれからは普段通り過ごす事が出来た
でもあの時落ち着いていたと思ってた旦那は実は一番動揺していたのだと
夜になってようやく気づいた
CC病院での精密検査の日にちは15日に決まり、旦那も一緒について来てくれると言う
仕事休んでまで悪いからいいよーと言うのに絶対行くと聞かない旦那
確かに不安が無いと言えば嘘になるから正直嬉しかった
「絶対大丈夫やからな、ガンなんかとちゃうから」
と頭をぎゅーっとしてくれた旦那の体が少し震えてて
「え?」
と思って顔を覗き込もうとしたら見えないようにそっぽを向く
泣いてた
ごめんね、まーくん心配かけて
旦那の泣いてる顔を見て決めた
もうあたしが泣くのは最後にしよう
旦那が人一倍ノミの心臓で打たれ弱い事ぐらい重々承知だったはずなのに(笑)
自分のために誰かが泣くなんて自分が泣くよりツライ見たくない耐えられない
大丈夫、あたしは強いからガンになんて負ける気しないってば
あたしはこのとき勝手にもうガンのつもりで居た
ガンじゃなければ儲けもん
ガンであっても泣いてたまるか!!!!
母親の根性なめんなよガン細胞め!!!!!