元・高３まで何も目指すものがなかった女子高生（大昔）です。

Googleのおすすめ記事から偶然こちらにたどりつき、それ以来、受験生のご家族のリアルなお気持ちを真剣に読ませていただいております。

こんにちは

にゃんこちゃんにも癒されております、某私大で教授の職についている者です。

こんにちにゃ

大学教授でいらっしゃるんですね

わたし自身は数十年前に関西の公立高校から大学受験しました。
縁が無く母になりませんでしたので、
孫がいる世代になってもいつまでも子ども側の気持ちのままです。
受験生のご家族がこれほどまでに悩み、迷い、葛藤し、涙されているとは、
大切に育ててこられたお子様への思いに頭が下がる思いとともに
自分の親にもいまさらながら感謝の気持ちがわいてきています。

なぜか、我が事よりも譲れないのが我が子のことなんですよね。

現役生の時は、高校が地元の進学校なので有名な大学に入らないと恥ずかしい、
ぐらいのことしか考えていない本当にふざけた受験生で、
塾にも行かず、かといって自分で工夫も努力もせず、将来やりたいことや希望の学部学科も定まらず、
国公立・私学（KKDRクラス）・理系・文系取り混ぜて６校ぐらいを受験し、全て落ちました。
（高校では文系クラスでしたが数Ⅲや理科Ⅱまで授業があり、
　点数が取れる科目が国語・数学・英語・化学の順だったので、理系学科も受けました。）

トップ高校では文理選択しても全科目やるところが多いですよね。

一番タチの悪い「全落ちで仕方なくの一浪生」となったわけです。

浪人生時代にやっと受験と進路を自分ごととして考えるようになり、
得意科目とやりたいことをかけ合わせたら家政系という進路が決まりました。
生まれて初めて塾（予備校）にも通いましたが、やはり授業形式の勉強は自分には合わないと実感し、
最低限の授業だけを受けて、勉強方法は自分で考えて実践しました。
大学受験のプロの先生方への進学相談のために予備校に在籍していたというイメージです。

しかし、共テ（当時はこの名前ではないですが、わかりやすいのでこの名前で書きます）では前年度からあまり点数が伸びず、
一旦、現役時代でも通ったかもしれないレベルの公立大の受験手続き準備をしました。
この時期は周囲から「現役でもいけた大学を受けるなら浪人した意味がないじゃないか」と思われ、実際言われ、
その数週間は少々しんどい思いをしましたが、親だけは何も言わずに淡々と必要な手続き準備をしてくれましたし、
自分の中ではある作戦を持っていました。

国立で同じ系統の学科で本来の志望校があり、その大学を受けるには共テの点数が到底足りなかったのですが、
足切りは無く二次試験の配点が高く、出題傾向も自分が得意な形式なので逆転できる可能性はまだある、
でも二浪してもこれ以上伸びないことは自分でわかっていたので、KKDR（実際はKD）で結果が出れば国立にチャレンジする、
出なければ、公立大か他の私学（K女・D女）で合格できた大学が自分にふさわしい場所ということだから、
周囲に浪人失敗だと言われても腐らずにそこでやっていこう、と覚悟していたのです。
（KDに家政系は無いですが、進学校の見栄を全ては捨てきれず、国語・数学・英語で受けられる文系学部を受けました。）

KDの一番早い結果が出るのが国立出願の締め切りに間に合う日の前日だったので、
とりあえず１つ合格→高校で証明書類を作り直してもらう→共テの成績請求票を貼り直して送付、とバタバタの1日を送り、
高校時代の担任の先生のご尽力のおかげで（1年前に卒業している生徒なのに、ですよ）なんとか出願に間に合いました。

作戦は当たり国立に入学、紆余曲折はありましたが今の職にたどりつきました。
現役時に迷走する原因となった中途半端な得意科目の数学・化学も今の仕事に必要で、
迷走も無駄にはなりませんでした。長い人生を考えれば、どんな勉強も無駄なものは無いです。
きっとここにおられる皆様のお子様方も自分なりの考えや葛藤や覚悟や反省があるのではないかと思います。
また今は無いとしても、周囲から無理矢理に持たせることはできず、自分自身で気付くしかないのです。

なのでどうか、結果だけを見て、浪人したのにここか、とか、親がなんとかできたのではないか、など
ご自分やお子さんを責めるような気持ちを持たずに過ごしていただけたら、
周囲が何を言っても自分たちは最後まであなたの味方だ、というスタンスを貫いていただけたら、と思います。