「先生、山張って~。」



イケメン先生は、今年こんなことを生徒に頼まれたと言う。


そう言われたから張ってやったら


ものの見事にそこが出たんだとか。




イチローが二浪だったときも


山張ってよ


と言われた訳では無かったようだけど


先生がやった数学の対策が見事に的中して


その大学を受けた子は二人とも合格した。




今年は W大のK学部と、ST大とで的中したらしい。


「すごーい、マジで!?」


と驚く私・・・


よく大手予備校の冬期講習などでやった問題が


的中しました!


なんてやってるけど




この大学の山張って!




なんて、自分が受ける大学について言えるのは


個別指導ならではでないかと思う。




私が興奮してすごいすごいと騒いでいたら


ポーカーフェイスな先生は


そんなにすごいですかねぇと言った感じで


きょとんとした顔をしている。



そして少し黙った後、



「・・・でも、それで


合格率がぐーんと上がるかって言うと


そうでもないんですよ。」



と先生は笑いながら



「こっちとしては、問題が当たったんだから


沢山合格が出て欲しいのですけどね。」



という。



要するに、受かる子はそんなものは


ものともせずに合格するし、


そう言うものにすがってくる子は


やはりどこかが弱いから


そんなことを言ってくるわけで、


結局もうちょいの所で届かないものらしいのだ。




全問当たればそりゃ受かるだろうけど


それができたらもうエスパーだし、


それで合格したとしても大学入ってからが地獄だから


当ててあげないのがその子の為というものだ。




だいたい、先生が的中させた問題ということは


先生が大切だと考えてる問題。


つまり普段から先生が徹底的に指導してるに決まっている。



だから山など張ってもらわなくても、


先生の教えてくれたことを真っ当にやりぬくだけでよく、


下手に、


「当ててもらお!」


などと甘えない方が良いらしい。




試験と言うのは


この学問の理解を問うためにここを聞く


というものの集大成だろう。



ただ重要箇所は多いから


そのすべてが出題されるわけじゃない。



つまり


山を張ると言うのは


その重要箇所のどのあたりが出るかというのを探るのだ。


近年の傾向をみて


作問者の問い方のくせに配慮して


当てているのではないかと思う。




イチローの時代の物理も


時代背景をみて、


「このジャンルがでる。」


といって、そこを重点的にやったらしいのだけど


それも見事に的中したらしい。



なんてとこだったかなぁ。 ちょっと忘れちゃったけど。



イケメン先生の塾は理系専門の塾ではないけど、


難易度の高い、理系の個別指導が少ないせいか


理系の生徒が多く集まってくる。




イケメン先生は理系の先生だから


当然、理系の学部の入試について研究していて


とても詳しいけれど


毎年、TK大やWの理工などを志望する子が多いので


先生の技術は年々磨かれ


より効率をあげての指導が可能となっているらしい。



波動を説明するのに自作の映像を作ったと言ってたけど


確かにそういうのはイチローの時代には無かったものだ。



「えー、今の子はいいなぁ。」



そう思わなくもない。




あれだけ見てもらってまだ不満言う気?


いや別に全く不満はないけど・・・。




先生のクオリティも年々上がってるって訳なのね。


これがプロって奴だね~。




その先生が言う。


「今年は H橋大学志望の子がいたのですよ。


どの科目もとてもよくできる子で、


問題があるとしたら数学だけだったんです。」



へー。


文系の数学か。


私は頷きながら黙って話を聞いていた。





「もう受かるも落ちるも数学なわけですから


僕もかなり研究したんですよ。」




と先生は言った。




「もうね、17年分くらい過去問遡ってね、


研究して対策しましたよ。」



へー。すごぉ~い。


だって、大学受験生って18歳~くらいでしょ?


その子が産まれた頃まで遡ったってことだよね?


そこまでしてくれるなんて感激かもしれない。




「ですからね、合格したときは


僕もとても嬉しかったんです。


TK大の対策などは、言ってみたならもう


ルーティン化していますから。


TK大合格とは全く違った嬉しさがありましたね。」





と先生は微笑みながら言うのだった。


その屈託のない笑顔に、


私もつられて笑ってしまい、


見たこともない子の合格がことのほか嬉しかった。




生徒の合格で満足感や達成感を得ると言うのは


なんと素晴らしい先生なのだろう。


指導するのが好きというだけで


こんなふうにいられるものなのだろうか。




研究対策してることは当たり前かもしれないけれど


その場をやり過ごしている指導者や


現状に満足している指導者も多いと思う。


先生が自らの理想の塾を作りたくて


やり始めたことだから思いそのものが


全く違うのだろうか・・・。





さすがだニャにゃー



イケメン先生は続ける。



「僕にはT大の数学の方がよっぽど対策しやすいんですよ。


T大受けてくれたら楽なのに、どうしてもH橋がいいと言うのでね。」




「へー、そうなんですね。T大の数学の方が対策しやすいんですか。」



「ええ。対策としては T大のほうが楽だと思いますね。」




へー  すげ~  そんなもんなんだ。




トップオブジャパンクラスの話はいつだって


marimcreamの知らない世界なので


でてくるのは




へー  すげ~



ばかりなのだった。





クーちゃんも山張ってもらえば白猫大合格するにゃにゃー



だから無理だってばにゃー






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