「ほら見てよ。僕の読みがあったったよ。」


そう言ってイチローは


薄手の冊子を開いて私に見せにきた。



なにかな、



と思って覗いてみるとそれは大学の入試要項で、


倍率や合格最低点が載っているページだった。




「僕が受ける時、◇学科と○学科、


どちらに出願するか迷ったんだけど、


揺り戻しを考えて、あえて倍率も最低点も


高いほうの学科に出願したんだよね。


そしたら案の定、逆になったって訳。


数年遡ってみたけど、必ずそうとは言えないから


ちょっと迷ったけどね。」




中学受験もそうだが


大学受験にも揺り戻しが起こる場合がある。




例年ついた偏差値序列が


どこもほぼ崩れない大学もあるが


揺り戻しが起こる学科を持つ大学もあるのだ。


揺り戻しがよくおこる学科で


どっちの学科でもいいから入りたいと考えている場合、


どっちに出願するかは確かに悩みどころである。


イチローみたいに失点の多い子は


本当に一点に泣いたりするからだ。




イチローは現役の時、


ミスとはまた別の


自分の実力の無さを自覚していたので、


例年一番下の倍率と、合格最低点を持つ学科に出願した。


欲を言えばその上を取りたかったけど


受からなければ仕方ないとランクを下げたつもりだったのだ。


数年遡ってデータを見ると


その大学のその学部は、例年揺り戻しが起こらず、


序列は変わらない・・・。




なので行きたいジャンルではあるけれど


第二志望という感じの学科に甘んじることにしたのだった。




・・・そしたら・・・




イチローが現役の時には酷い揺り戻しがあり


出願した第二志望の方がググーっと上がってしまったのだ。


その分、出願しなかった第一志望ががくんと下がった・・・。




イチローの得点は


前年の合格最低点は楽々クリアしており


想定外の揺り戻しがあったとはいえ


大手予備校判断では合格可能性60%以上


下位合格と出ていたが合格には至らず・・・。


苦い思い出である。




そんな思いがあるので


一浪の時は、そことは別の大学だったけど


倍率でも最低点でもなく


行きたい学部  


というのを優先させて出願した。



現役の時のような落ち方をするとなんとも後味が悪いのを


知っていたからだ。


第一志望を受けてダメだった方が、すっきりするのは事実だ。



そしたら点数が足らずに不合格。


学科を妥協して出願していたら


合格していたという憂き目にあう。


(大学に得点開示したので事実です。)




イチローは


障がいレベルを疑うほど様々なミスを頻発するので、


実力が届いてても、模試での偏差値も出ないし、


入試で得点が届かないことも多い。


ミスも含めてその子の実力なのは認めるが


そこを踏まえてなんとか合格しなくては


大学生になれない。




正しい答えを導き出していても、


解答用紙に答えを書くときに写し間違える・・・。


そんなレベルのミスをする子だから


私は必死で合格最低点をガン見してしまうのだった。



迷うのが、両方出願できるケース。



同じ試験で、違う学科に同時出願できるのだ。




これは一見、


とても良心的なシステムに見えるのだけど


ぼったくりだとは私は思う。


何度か出願したけど受かったためしがないからだ。




それは合格点に届いてなかったからで

ぼったくりではありませんにゃー


合格最低点に15点とか開きがあると、


下に出願しておけば


と誰しもが思う。


お金さえ出せば、そっちでも査定しますよ


というのがこのシステムなのだが


二つくらいならまだしも、三つ四つと掛けたくなり


膨大な受験料を払う羽目に合い


その挙句全部不合格と言うことがおこる


博打入試なのだった。


そりゃ取れた人もいるだろうけど。


そういうので片一方が取れた人、


もしこれを読んでいたらメッセージ下さい。


是非是非お願いします。



私は受かる子は全部の学部に受かって


落ちる子は全部落ちるんじゃないかって思うんだよね。


それほど、その片一方だけがとれるって


隙間に入るのはレアなケースだと思うよ。


確かに確率的に考えてもないとは言わないけどさ。





商売上手なのよ。乗せられたお母さんが悪いのよ。にゃー




また新設学部などは、敬遠されがちで


様子見状態の時は偏差値が低く出ることが多いけど


様子見が終わると入りやすいと判断され、


グンっと偏差値が上がることもある。


様子見は1年とは限らないようで


2~3年低いままのこともある。


そう言うところにも出願してみたけど合格しなかった。




美味しそうに見えるところは


誰しもが狙ってくるから、一か八かの勝負になることを


覚悟して挑むべきだと思う。






私はイチローが持ってきた冊子を見ながら


「こっちだったらとどかなかった?」


と、もう一つの学科を指さした。


イチローは


「うーん。そこでも超えた、と思うけどね。」


と首をかしげながら言った。


合格すると、得点開示ができないので、


自己採点しただけだから曖昧な返事なのである。




イチローが合格した地方国立は


読みに読んで出願したけど


揺り戻し的には外れだった。


さらに


イチローは物理で受けたけど、化学の問題が簡単で


化学入学が例年多いと当日になって在校生から聞いた。


だけど、無事合格をもらえた。




ほらね。


やっぱり、受かるときにはどっちに


出願してても受かるのだ。




母はこの時期、ネットに首ったけになって


いろいろ調べててもいいけど


受験生はそんなことをする暇があったら


過去問一問解きましょう!


その方が確実です。(笑)




過去問が○だったら、くーちゃんと寝るニャにゃー






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