8月26日、池袋の地に新たな刺客がやってきました。
刺客の名は、ノジマ。
そう、家電量販店として首都圏を中心に展開しているあのノジマです。
このノジマが、池袋西口の東武の4Fフロアを新たなる拠点として広々オープンしたのでした。
池袋で電器屋といえば、ビッグカメラとヤマダ電機の存在が大きいでしょう。
池袋東口のパルコの先でひしめき合う、ビッグカメラとヤマダ電機のビル群。
それはまさに、戦国時代の合戦場を思わせるかのごとき構図。
またビックカメラは製品の種別ごとに店舗を分散させ、パソコン店、カメラ店、アウトレット店など複数店舗を展開しています。
この街に、よもや第三の勢力が介入してこようとは……。
しかしこと池袋西口に関しては、実質ビッグカメラ池袋西口店の独壇場だったんですよね。
たとえば近隣で勤務する人間が仕事の合間にちょこっとだけ時間が空いたときなどは、わざわざ東口まで行くことは滅多にしないでしょう。
西口のビッグカメラで用を済ます人も多かったと思います。
池袋駅西口から極めて近い立地で、1階から7階までジャンルごとの品揃えも豊富ですしね。
ビッグカメラの西口店、駅近ではあるけれど直結ではないため、地下の最短ルートを駆使しても雨の日には濡れること不可避。
店内のフロア移動は小さめのエレベーターが二基、エスカレーターは上りのみ途中まで設置されていますが、下りは多くの人が階段を利用することになります。
これに対して、今回オープンしたノジマは東武の中ですので、もちろん駅直結。
地下駐車場もありますし、自家用車でも電車でも来店しやすいようになっています。
広々したフロアは、製品をじっくり見比べるのにも良いでしょう。
東武では数年前にも、家具チェーンのニトリが6Fフロアの真ん中をぶち抜いて店舗を構えたことが話題になりましたが、池袋駅の線路に沿った細長い店舗構成が理にかなった形になっています。
東武百貨店にはこのほかにも様々な店舗が入っていますので、おひとり様でも家族連れでも買い物を楽しみ、上の階のレストランフロアで食事なども一括で済ませられることは大きなアドバンテージだと言えます。
また、東武百貨店のサービスの対象内にも入ってくるので、従来の東武ユーザーが手を出しやすい環境にもなっています。
東武では、主に「東武カード」と「東武友の会」というサービスがありますが、これを併用することでポイント方面等でも客側に恩恵が得られます。
さらには、東武百貨店の上得意の顧客層に足を運ばせることができれば、売り上げに大きく貢献することが可能になるでしょう。
おそらくノジマの本来の狙いは、元々この地に君臨していた家電量販店と客の奪い合いをすることではなく、この新たなターゲット層を取り込むという部分ではないかと推測しています。
というわけで、私自身も実際にノジマで白物家電を購入してみました。
エレベーターで4Fに向かい、目当ての製品が並ぶコーナーに向かうと、オープン後まもなくということもあり、フロアには多数のスタッフが配備されていました。
製品の説明を受けて、購入品を決定したら、イスのあるスペースまで案内されて着々と手続きが進行してきます。
お支払いは、もちろん東武カードで!
東武のポイントと、東武の年間お買い上げ金額(※次年度のポイント率に影響)が加算されました。
しかし、現金支払いの方がノジマのポイントの還元率は高いようです。
購入までの流れが実にスムーズ、売り場に足を踏み入れてから小一時間もしないで終了しました。
そしてわずか二日後には自宅に製品が到着、設置も恙なく行われました。
当日、一部自宅側のパーツの交換ということで多少の追加料金は掛かったので、現金は手元に用意しておくのが吉でしょう。
10年ぶりに買い換えた洗濯機、静音でフォルムもスタイリッシュ、とても素晴らしいものでした。
さて今回は新規オープンとのことで、比較的ノジマ寄りの内容になってしまいましたが、池袋西口エリアに関しては、今後それなりに住み分けしていくのではないかと予想しています。
フロア面積の差が顕著ですので、大型家電ならノジマで実物を比べる、小型の電化製品や日用品はビッグカメラに行くなど、シチュエーションによって判断できます。
もちろんそこに、東口の大御所との価格競争なども入ってくるでしょう。
ただし混雑するのは嫌な客は少し価格では負けていてもノジマに流れていったりと、客側の事情や要望も細分化され、それぞれの立場から選択肢が枝分かれしていくのは、経済をかき回す上でも良い刺激になるのではないかと期待します。
(個人的にはレジが並んでいたら購入機会を見送るタイプ)