パスタ皿作りワークショップ @ mikumari | Some Cindy Talking

パスタ皿作りワークショップ @ mikumari

去る4/9(日)・・・芳賀町郊外にあるカフェ、mikumariで開催された『パスタ皿作りワークショップ』に参加しました。

注目の講師は益子町に工房を構える陶芸作家の鈴木稔さんで、陶器を作るのはCindyの生涯で初の体験になります。
鈴木稔さんとは益子陶器市や土祭などで数回お会いしたことがありますし、何よりあの芸術的なmikumariの料理を
受け止めるばかりかより一層引き立てるカンバスの役目を果たす器の数々こそ、鈴木稔さんの作品なのです。

それに、普段は日曜日が定休のmikumariにお邪魔できる貴重な機会も今回参加した理由のひとつでした。







mikumari

今まで何度と無く足を運んだmikumariですが、これまで“作られたモノを消費する立場”でしかありませんでしたが、
まさか、しかもこの場所で、自分が“モノを作り出す立場”になることを考えると、何とも不思議な感覚になります。







お店の看板の下に“CLOSE”の札が下がっていますが・・・今日はこのまま建物の中に通されます。







イベント時の店長さんのトレードマークのチロリアンも、今日はお休みですね・・・







玄関で靴を脱ぎバブーシュに履き替えて顔を上げると、すぐ目の前に展示された一枚の大皿に目が留まりました。







鈴木 稔

益子町郊外にある工房の登り窯で益子の土と益子の釉薬を用いて作られる作品は、正真正銘、益子焼でありますが・・・
焼物でありながら轆轤を使わず、それでいて手びねりでもないという制作スタイルは、氏の存在を際立てています。
今回のワークショップでは、そんな類稀な鈴木稔さんの魅力の片鱗をCindy自身の手で体感したかったのです。







ダイニングから庭に向かって突き出した“テラスルーム”のテーブルには、氏のコレクションが展示され、
さながら個展を鑑賞しているかの風ですが、実は今回のワークショップの釉薬の色見本も兼ねていました。

“テラスルーム”から振り返り、いつものダイニングに目を向けると今まで見たことの無い光景が広がっていました。







いつもなら店主Tさんの手によってまるで絵画のような煌びやかに変身した旬の食材に彩られた皿が並ぶテーブルの上は、
煤けた石膏の塊が等間隔に並び、何か塗料のようなものが入った器、ステンレスのボウル、円盤状の台、それから・・・

兎にも角にも、Cindyが知っているmikumariのダイニングとは全く異なった・・・“作業場”へと変貌を遂げていました









定員4名の今回のワークショップは午前と午後の2部制になっていて、Cindyは午後の部に参加しました。
まずは鈴木稔さんと参加者4名の簡単な自己紹介からはじまり、その後、各自が作業をする場所を決めます。







Cindyがいちばん気になっていた、轆轤も使わず手びねりでもない陶器成形の秘密ですが・・・

数個のパーツに分かれた石膏型には器が模られていて、それぞれのパーツに薄くのばした粘土を
貼り付けていき、その石膏型をまるでブロックのように繋ぎ合わせて目的の器が完成する仕組みです。

まずは稔さん自らお手本になる器を丁寧な説明を交えながら順序良く組み立てていき、皆さんが後に従います。

Cindyももちろん稔さんのようにやってみるのですが、最初の高台(底)の部分から悪戦苦闘、思うようにいかず・・・
暫らく脇で見ていたTさんからも思わず「Cindyさん、心の乱れが作品にも表れていますね」と揶揄される始末・・・







そんなこんなで色々ありましたが、何とか各パーツを繋ぎ合わせる工程まで完了し、前半が終了しました。

この後、仕上げの工程を残していったん休憩・・・今回のワークショップの“もうひとつのお楽しみ”の始まりです







稔さんが皆さんの石膏型をゴムで固定している間、4名は手を洗って別のテーブルへと移動します。







実は今回のワークショップは“パスタ皿”を作るということで、休憩タイムにmikumari特製のパスタがついてくるのです!!
しかも、mikumariのレギュラーメニューにパスタはなく、また、イベントでも滅多にお目に掛かれないレア中のレアなのです







パスタ(春野菜のプロヴァンス風)

その名の通り、鮮やかで軽やかな彩りの何とも春を感じさせるビジュアル・・・さすがmikumariです。

山盛りのパスタから見え隠れする色鮮やかな“春”の光景に、暫らくの間、魅入ってしまいます。
トマトと人参の燃えるようなオレンジ色は野原に爛漫と咲き誇るポピーやチューリップを連想させ、
透き通るような白い蕪は水面に反射する春の日光のように眩しく、菜の花の濃いグリーンは
一斉に芽吹いた新緑の林ように鮮やかで、とろりとした艶やかなプロシュット・クルードの
淡いピンク色のグラデーションは、これから満開を迎える薔薇の花弁のように麗しい。
稔さんの器とmikumariのTさんの料理による若葉の緑と満開の花の赤橙の共演。

パスタはスパゲッティより若干細め(スパゲッティーニかな?)で、つるつるしたのど越しが堪りません。
そしてもちろんトマトメインのソースとの相性も抜群で、ソースとよく絡んでどんどん食が進みます。
爽やかなそよ風と心地よい暖かさの麗らかな春の午後にぴったりの、軽やかなパスタでした。

それぞれの食材(特にアイスプランツの食感が最高)が最高の美味しさは言うまでもなく、
うっとりするようなビジュアルでCindyの五感の全てに颯爽と飛び込んでくるのでした!!







パスタの後は・・・稔さんのコーヒーカップから広がるコーヒーの芳しい薫りと共に談笑タイムのはじまりです。

稔さんが現在に至るまでの物語はもちろん、益子界隈の興味深い話から次世代を担う注目の陶芸家のエピソード、
さらに、即席の“陶器のお悩み、Q&A”に至るまで・・・興味深い話の数々にあっという間に時間は過ぎていくのでした。







特別にプチスイーツまでついて、稔さんを囲んでの贅沢なランチのひと時を堪能しました。







さて、後半は各パーツの継ぎ目を綺麗にする仕上げの工程に掛かりますが・・・







まさか、あんな風に仕上げているなんて思いもよりませんでした・・・

それにしても、最初は本当にどうなることやらと心配していたのも
今となってみれば全くの杞憂で、何とか完成させることができました。

後は釉薬で色付けして窯に入れるのですが、ここから先の工程は稔さんが
工房で行ってくれるそうで、3時間半に及ぶワークショップもひとまず終了です。







6月末~7月初旬になるという窯入れの日、そして完成がとっても楽しみなCindyなのでした。

因みに、GW期間中に開催される『益子陶器市』では、鈴木稔さんの工房開放やmikumariの出店があります
それぞれ、開放日や出店期間&場所が決まっていますので、下記のリンクを参考にしてみてください。


鈴木稔さん⇒https://twitter.com/minoru_wp?lang=ja
mikumari⇒http://mikumari2006.blog108.fc2.com/blog-entry-349.html







cafe mikumari / store homusubi

栃木県芳賀郡芳賀町東水沼 1032-12
TEL 028-677-3250
OPEN 11:30-17:00(LO16:30)
CLOSE 日曜日 不定休
全席禁煙 駐車場 8台

未就学のお子様のご来店は14:30~との事です
また、基本的に予約のお客様が優先となります
※予約&お問い合わせの電話はOpen前or15:00~で
※席数&料理に限りがある為なるべく電話でご確認下さい

http://mikumari-homusubi.com/

※現在店内は撮影禁止です。今回の撮影に関しましては、店長さんの許可の下で同伴して頂きながら実施しました