カレーとシチュー作りがうまくいかない意外な原因 | スパイシー丸山「カレーなる365日」Powered by Ameba

カレーとシチュー作りがうまくいかない意外な原因

カレーのルーを入れるときは

“一旦火を止め、ルーを割り入れ溶かす”というのは

基本なのですが、

ハチミツのタイミング次第では

小麦のトロミが消えてしまう!!とは知らなかったなぁ。



ちなみにですが、トロミが消えてしまい、

シャバシャバなカレーになってしまった時は

水溶き片栗粉を入れるとトロミがすぐ復活するので

応急処置としては無難な方法になりますYO!!!


スパイシ~~♪♪♪

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カレーとシチュー作りがうまくいかない意外な原因

(PRESIDENT Online 2013年1月11日


食卓の定番中の定番、カレー。真冬の定番料理のクリームシチュー。どちらも野菜と肉を炒めて煮込んで、ルウを割り入れると出来上がり。料理が苦手な人でも作りやすい入門料理だが、案外、ルウが溶けずに残ったりうまくとろみがつかなかったり、イマイチに仕上がってしまうことがある。

――ルウを入れるときに失敗の原因がある気がします。ルウを入れるときの注意点はありますか?

 

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ルウを溶かす際、鍋の温度が高すぎると舌触りが悪くなる

先生まず考えられるのは、ルウを入れるときの温度ですね。カレーもシチューもルウの扱いは同じと考えてください。どちらも高温すぎても、低温すぎてもいけません。約90度が最適です。ルウの成分は、カレーパウダーやスパイスのほか、小麦粉、油脂などです。この中でとろみに関連しているのが、小麦粉の中のでんぷんです。小麦粉のでんぷんは90度くらいだと、糊化(こか)して(のり状になり)とろみがつきやすいんです。

――温度計を使わなくても「90度」になったことがわかりますか?

 

先生鍋の表面を見ていればわかりますよ。カレーもシチューも具材を煮込んでからルウを入れます。ルウを入れる前に、“一度火を止める”という手順がポイントです。鍋底からグラグラ、グツグツと水蒸気が上がって鍋の表面がボコボコと動いている状態が100度に近い状態。火を止めると温度が下がるにつれて水蒸気の気泡が小さいプツプツの状態になっていきます。その小さな泡もおさまった状態がおよそ90度。そうしたらルウを溶かしてください。

――鍋の中がグラグラ煮立っているくらい高温のほうが、ルウは溶けやすいのでは?

 

先生それが、ちょっと違うんですね。高温の中にルウを入れると、ルウの表面の小麦粉のでんぷんだけが急激に糊化してしまい、かえって内部のルウが溶けにくくなってしまうんです。

――すると、味にはどんな変化がありますか?

 

先生ザラザラした舌触りになったり、溶けずに残ったルウがいわゆるダマになったりしてしまいます。ダマは菜箸で丹念にほぐしていけば溶けますが、ジャガイモにくっついたり、肉にくっついてしまったりしたダマはほぐしにくいです。全体がカレー色の鍋の中でダマを発見するのは意外に骨が折れる作業です。

――温度はきちんと守っているのに、とろみがつかないと訴える人もいます。

 

先生ルウを割り入れたあと、再び火をつけて煮込んでいますか? 食品メーカーによって時間は違うかもしれませんが、10分程度煮込むことをお勧めしていると思います。

――え、ルウ投入で完成では? カレーのいい匂いもして、家族みんな腹ペコだから、早く食卓に並べたいんです。

 

先生一般家庭にお邪魔してカレーの作り方を見せてもらう調査をしたときにも、ルウを入れて、煮込まずにそのまま食卓に出してしまう方もいました。でも、ルウを溶かしたあと、再加熱することでとろみがつくように作ってあるので、とろみ不足になることがあります。また風味を全体になじませるためにも仕上げの10分間の再加熱がとても大事なんです。

――要は、我流の作り方ではなく、商品パッケージのレシピに忠実に、ということですか?

 

先生そうですね。もちろんルウのほかに、スパイスや調味料などを加えてアレンジすることはしてかまいません。ただ一点、注意してほしいのが、ハチミツを入れる場合です。

――ハチミツを仕上げに入れるとコクが増しそうですね。なぜ注意が必要なのですか?

 

先生ハチミツにはでんぷんを分解する消化酵素「アミラーゼ」が含まれています。アミラーゼを含むハチミツを加えることでせっかくつけたとろみをなくしてしまうんです。ハチミツを加熱することで、ハチミツのアミラーゼの機能が弱まりますから、ハチミツを入れる場合はルウを入れるよりも前の、具材を煮込む段階で入れてください。それから、意外な落とし穴が、「味見」です。

――味見? してはダメですか?

 

先生いえ、味見はどの料理でも必要でしょう。問題は、その方法です。味見したスプーンには唾液がつきますが、味見を2度3度と同じスプーンでしていると、唾液が鍋へまぎれこみます。悪いことに唾液には、ハチミツと同様に消化酵素であるアミラーゼが含まれます。

――まさか唾液のせいとは。

 

先生味見はスプーンで直接口に入れるのではなく、小皿を経由して行うといいですよ。

――とろみが欠ける原因はほかにもありますか?

 

先生水の分量がルウに対して多すぎるととろみ不足になります。盲点としては、タマネギよりも水分が多い新タマネギや、冷凍のシーフード具材などを使用したりすると、想定よりも水分量が多くなってしまうことがありますよ。

 

結論:うまく溶けないのは「火加減」、とろみ不足は「ハチミツ」「味見」

 

ハチミツのアミラーゼは、ハチミツの種類によってかなり強力なものがあり、アミラーゼの働きを弱めるためには20分以上の加熱が必要とか。唾液中のアミラーゼもかなり個人差があるらしい。

 


先生:槻舘慎也/食品総合メーカー、ハウス食品の香辛食品事業部所属
シチューやカレーのルウの開発に関わっている。ターメリックを使わないカレールウ「北海道ホワイトカレー」の開発者でもある。





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