vol.395 かつての"優良私鉄"が今や"存廃問題"? 神鉄粟生線に乗る(小野・浄土寺付) | 旅ブログ Wo’s別荘

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2022年、明けましておめでとうございますオレンジ

 

本年は、年明け第1発恒例の東海道53次をお休みし、昨秋撮影していた、神戸市から延びる私鉄・神戸電鉄をご覧頂きたいと思います電車

なお、昨年から連載中の『大峠シリーズ』は、次作から再びおおくりします。

 

 

”神戸電鉄”といっても、東日本のかたには馴染みないと思いますので、まずは↓路線図からみていきます目


↑ご覧の通り、阪神/阪急/山陽の各私鉄が相互乗入する神戸高速鉄道の新開地駅を起点に、六甲山脈を貫いて北上し、鈴蘭台駅から『Yの字』に分岐。西北方へは粟生(あお)線、北東方へは有馬・三田(さんだ)線が延びています左右矢印

 

神戸では『裏六甲』、あるいは『北神』(ほくしん)、『西神』(せいしん)と呼ばれるエリアです霧

両線は途中より神戸市を出て、三田駅は三田市、粟生駅は小野市になりますUFO

 

有馬線の終点は、日本最古の温泉とも言われる名泉・有馬温泉駅です。同電鉄の創業時は"神戸有馬電鉄"といい、現在でも年配の方は"神有(しんゆう)電車"の愛称で呼ぶ人もいます温泉

(※現在では「神鉄」が略称で、当別荘でも以下、神鉄と呼びます)

 

なお↑図の通り、Yの字の右方の終点は三田駅で、現在の運転系統は新開地~三田間を実質"三田線"として運行していて、有馬口~有馬温泉間が枝線のような扱いとなっていますカエル

 

又、↑図のように新開地で上記3私鉄と接続するほか、高速神戸駅からはJR神戸駅への徒歩連絡出来ます。湊川駅と谷上駅では神戸市営地下鉄、そして三田線・粟生線の両終点でもJR線と接続していて、非常にネットワーク性が高い路線網です。

裏六甲に広がる神戸市鉄道網のど真ん中にある、というのが神鉄ですコスモス

 

しかも、関西私鉄では珍しく、JR線との並行がない"独占路線網"を持つという強みもある神鉄。上記の優れた路線ネットワークを生かした住宅開発が戦後の高度成長期に裏六甲では急速にすすみ、三田/粟生の両線とも、沿線には新興住宅が立ち並びました。今も車窓からはそんな光景が見てとれます家

 

なので、高度成長期には乗客数は右肩上がり、一時は全国私鉄中で株価最高値を付けた事もあるという、まさに本作タイトルに付けた"優良私鉄"だったんですが・

 

そんな神鉄なのに、なんと今、存廃問題を抱える路線があるというんです。

↑図、Yの字の左方へ延びる、粟生(あお)線ですあせる

 

本作では、そんな粟生線の現状を、実際乗ってWo流にみていきたいと思います。

なお、作後半には沿線の街・小野市にある名刹も訪ねます。

ではスタートします^グッド!

 

-*-*-

やって来ました、↑神戸高速鉄道・高速神戸駅地下鉄

阪急/阪神/山陽の3社が乗入れ同じ線路を走る、いつ乗っても楽しい路線です^グッド!

↑写真は左が山陽3000系、右が阪神5000系ジェットカーですが、阪神ジェットカーのほうは偶然、トップナンバー編成と出会いました^

"青胴車"の愛称でも知られる初代ジェットカーですが、あと数年での引退が予定されています。阪神間を半世紀走り抜いた、通勤電車の先駆者、さいごの活躍の姿です星

 

今作は神鉄なのでこれ位にしてw、本題へすすむため、隣の新開地駅へ行きますしっぽフリフリ

新開地駅が神鉄の始発駅になりますが、神鉄の『本当の起点』は一つ隣の湊川駅で、湊川~新開地間は神戸高速の線路です。

しかし神鉄は狭軌、他の3社は標準軌のため、相互乗入していません。

(※余談ですが、神戸高速計画当初神鉄は、同じく狭軌の国鉄神戸駅に乗り入れる計画だったとか)

ホームに停車中の電車は、↑神鉄最新鋭の6000系。ピカピカですキラキラ

神鉄新開地駅は串型終端式3線、三田・有馬線は主に右側の線、粟生線は左側から出ていますベル

時刻表は両線が一緒に記載されていて、初めて乗る人にはややわかりにくいかもあせる

2022現在、新開地口からは日中10分ヘッドで発車していますが(※有馬・三田線4本、粟生線2本/時)、僕が田舎にいた頃は昼間にもっと沢山の区間運転車があって、鈴蘭台止や有馬温泉直通車等が全時間帯に運転されてたんですが、朝夕を除いて減便されたようです汗

(※冒頭前述の通り、有馬温泉へは日中、有馬口駅で乗換)

これから乗る、粟生行の普通車が入ってきましたとかげ

こちらも新車・6000系です。(※なお、戻りは旧型車に乗ります。後程^)

軌間は違いますが、神鉄は長年、阪急グループの一員です。

なので~

6000系、車体はアルミ無塗装ですが、阪急と同じマルーン色の帯。

そして・

車内へ一歩入ると、↑そこは阪急電車wキラキラ

座席モケットの色や壁クロスの木目模様、阪急と同じです^

↑神鉄の運転系統ですが、注目したいのが有馬・三田線の

『特快速(とっかいそく)』目

全国の鉄道で神鉄だけという種別名称で、まぁ"特急"というには速度的にちょっとはばかられるという事で遠慮して付けた名称だと思いますが、特快速は朝の上り3本だけ運転というレア列車でもありますヒツジ

 

なお、"急行"もありますが本数は少なく、両線とも終日大半の列車は準急と普通です。しかも準急と普通は停車駅がほとんど変わらずw、実質神鉄には"優等列車はない"と思ったほうがいいです^あせる

↑の6000系粟生行で、これから1時間余のミニトリップへ虹

 

運転席横に犬のぬいぐるみが乗っていますが、神鉄キャラクター『しんちゃん』で、同社HPによると"犬の男の子"、出身地は粟生線の終点・兵庫県小野市、特技は"敬礼"との事wしっぽフリフリ

発車しました!

終点・粟生まで、どんな風景なのか、なぜ『存廃問題』なのか?、Wo流にみていきます。

新開地でパット見する限り廃線なんて想像もできない、新車の4両編成が地下駅を滑るように発車していきますDASH!

1駅目が湊川駅。

新開地からわずか400mで、神戸高速が出来るまではここが始発駅でした。現在は完全な中間駅になっていて、ここが起終点の列車はありません。

湊川を出るとすぐ地上へ出ます。

ここから六甲の山並へ突っ込むように、一気に山裾を登っていきます霧

車窓からは、山肌にびっしりと建つ住宅地、これぞ神鉄の光景です目

ぐいぐいと登り坂をゆく阪急電車、じゃなくてw神鉄6000系クマ

↑地上に出て1駅目が長田駅です。

神戸市長田区という事で付いている駅名ですが、ちなみにこの"長田駅"、同区内に3つあり、この神鉄長田と、神戸高速の高速長田、そして神戸市営地下鉄の長田駅が各々"長田"と名乗っています。

上記3駅は離れていて、接続はしていません。

その上同区にはJR新長田駅、地下鉄新長田駅もあり、5駅もの"長田駅グループ"(?)を形成していますペンギン

その次の丸山駅で、↑旧型車とスライド左右矢印

神鉄の特徴として、一番メイン区間の湊川~鈴蘭台間が、一番の山岳区間でもあるという事。六甲山脈を南北に貫く形で、ひたすら登ってゆきます。

↑小さく写っている勾配標は『50‰』(※‰パーミル=%の1/10』を示しています。通常の都市鉄道でみられる勾配の倍以上で、神鉄の電車は全てこの急勾配に対応する性能を備えています。

神鉄は、全国の登山鉄道でつくる会『パーミル会』(※箱根登山鉄道等が加盟)にも入っています右上矢印

湊川~鈴蘭台間にはトンネルが7本あります。

湊川で地下鉄トンネルを出たらすぐ山岳トンネルの連続という、全国私鉄でもここだけという光景がみられます地下鉄

↑の写真、"ホームの跡"が確認できます(※2021現在)

この廃ホームは、鵯越駅~鈴蘭台駅間にあった旧菊水山駅で、2005年に休止(※のち廃止)されました。

周囲に住宅はほとんどない山深い所で、運営していた当時も普通車でも一部しか停車せず、各駅の時刻表には、同駅に停まる列車は『菊水山停車』と標記されていました霧

 

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新開地を出て約15分、複線の右側に↑もう1本、線路がくっついてきました。鈴蘭台駅南方にある車庫からの入出庫線ですリサイクル

街並が開けてくると、鈴蘭台駅へ到着です。

冒頭ご覧の路線図通り、有馬/粟生線が分岐する、神鉄最大の主要駅・鈴蘭台駅

ここで数分時間調整し、三田線と接続をとります時計

ホーム北端からは、↑両線がYの字に分かれている様子がハッキリわかります。左へは粟生線が単線で、右へは有馬線が複線で分岐しています左上矢印右上矢印

(※↑左側に電車が停っているのは留置線)

鈴蘭台を出て、本作のお題、粟生線へ入ってゆきます左上矢印

↑西鈴蘭台駅(※鈴蘭台駅から2駅目)には折返し設備があり、日中鈴蘭台からの区間列車が設定されています。

(※以降、〇駅目とあるのは、鈴蘭台駅からの駅数です)

5駅目、木幡駅の手前に、↑見津車庫がみえてきます。

鈴蘭台車庫の補助的位置付けで、検修設備はなく、留置用に使われています(※↑停っているのは、神鉄初の"阪急化車内"となった3000系です)

次第に山並が緩くなり、風景が開けてきます目

粟生線は基本単線ですが、西鈴蘭台~押部谷間は所々複線になっている区間もあります左右矢印

鈴蘭台駅を出て約20分、主要駅格の押部谷(おしべだに)駅へ到着。

押部谷駅までが神戸市で、ここから先は三木市へ入ります。

西鈴蘭台~押部谷間の車窓からは、びっしりと建ち並ぶニュータウンの街並が見えます家

本作で割愛していますが、有馬/三田線でも同じような光景を目にする事が出来ます目

 

ここで、粟生線の現状/問題について纏めますクリップ

 

昭和の高度成長期、神戸・大阪のベッドタウンとして、この北神・西神地域は住宅開発が著しく進み、人口が激増しました。そのため粟生線の乗客も比例して伸長しました右上矢印

 

冒頭前述の通り、Y字型の地域独占路線を持つ神鉄はどんどん業績を伸ばし、一時株価が民鉄日本一を記録、"準大手私鉄"に列せられるまでになりました星

 

しかしバブル後、開発が一段落した後は人口増加も鈍化、さらには少子化で減少にむかい、住民の高齢化により移動需要も減少。

その上、街区内をマメに巡回する路線バスとの競争もあり、神鉄の乗客は減少に転じました。2005年には、前述の"準大手"扱いも剥奪となって、再び中小私鉄に数えられています汗

 

昭和期、"ドル箱路線"として将来を嘱望された粟生線でしたが、21世紀に入ると、まさかの赤字を計上するようになりましたあせる

神鉄にとって期待のホープだった粟生線が、お荷物になってしまったんです。

 

さらには、この後ご覧頂く三木市/小野市の播州地域では、車社会がすすみ、鉄道の存在そのものが問われる、いわゆる"地方ローカル線"として論じなければいけない事態となってしまいました叫び

 

2009年から、神鉄と沿線3市・そして兵庫県による『粟生線活性化協議会』が発足。存続にむけて様々な取組みを今も行っています虹

 

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10駅目、3線を持つ主要駅に入ります。

三木市東郊にある、志染(しじみ)駅ですヒヨコ

新開地からこの駅までの区間列車も設定されています。

三木市に入ると、沿線もローカル色になってきますハチ

そして↑三木駅到着。

この駅も3線あり、折返し等にも対応しますヒツジ

(※三木駅は、復路で下車します)

車内は西鈴蘭台を過ぎるとガラガラ、少し寂しい"阪急電車"ですあせる

三木駅の2駅先、樫山駅から小野市に入りますクローバー

(※↑はその次の市場駅)

なお、同線ほとんどの駅は無人駅ですチューリップオレンジ

小野市に入ると車窓からの光景は一層ローカル色となり、ニュータウンの街並はいつの間にか消え、車窓の外は田んぼが広がりますクローバー

僕の乗った先頭車両、ついに貸切になりましたw

 

兵庫県有数の大河、加古川を渡ると~

JR加古川線の線路が近づいてきます。

そして・

終点・粟生駅に到着です

新開地から24駅、1時間強で、播州平野の中心が粟生線のゴールですカエル

JR加古川線の電車も入ってきました。両線のホームはひっついていますが柵で仕切られています。神鉄駅は1線のみで、軌間は同じですが線路は接続していません。

↑粟生駅には、北条鉄道も入ってきます(※北条鉄道については、改めて乗り、別作でおおくりします)

連絡改札もあり、ローカル駅にしてはカッチリ分けてある感じですが・

↑駅舎はJR/北条鉄道と3社で共用です男の子

なお、この粟生(あお)駅、

”漢字/ひらがな/ローマ字のいずれでも2文字”という珍しい駅名ですクリップ

(※他には、えちごトキメキ鉄道の能生駅など数駅あります)メモ

 

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後半です。粟生駅→新開地駅へ折返しますリサイクル

復路では、小野駅・三木駅の2駅で途中下車してみますしっぽフリフリ

↑小野駅で下車。1面2線で、朝晩には新開地から当駅までの折返し便もあります電車

↑けっこう立派な駅ビルですが、これ"駅"というより、"テナントビルの一角に駅が入っている"という感じでした。

小野市の代表駅ですが、駅前からバスはコミュニティバスが日数本のみ、タクシーは呼べば来るという状況です電話

お隣の三木市といわば"ツインシティ的"ともいえる、播州平野中部の街・小野市。この駅で降りたのは、前々より当別荘コメンテーターのKAZUさんからリクエストを頂いている”お寺”を訪れるためです。

徒歩で約1時間弱かかりますがあせる、前述の通りバスもタクシーもないため、歩いていきます走る人

駅から約4km歩くと、↑明石市~舞鶴市を貫く"子午線国道"(←僕が勝手に命名)、R175を横切ります。国道には車が途切れる事なく、まさに車社会の播州です車

田んぼや住宅地を歩くこと約50分、ようやく目的地へカメ

着きました、意外にも山門はなく、↑の石段を登るといきなり境内となるんです。

浄土寺といいます(※真言宗)

 

石段を登ると~

↑もう見えてますが、国宝のお堂があります。

浄土寺 浄土堂です。(国宝)

1197年の建立と伝わるので、鎌倉時代初期のものです。

 

同寺はアノ奈良・東大寺の別所として再興され、東大寺の再興に力を尽くした僧・重源が興しました。"大仏様(よう)"という当時の中国・宋の技術を用いて建てられ、この様式の建物で現存するのは東大寺南大門とここだけという貴重なものです。国宝に指定されている所以です星

寺パンフによると、1957(昭和32)年に解体修理を行うまで、火災や戦災からも免れ、700年以上当地に建ち続けていたという事です。

700年の風雪に堪え、播州平野に凛として建つ弥陀の殿堂キラキラ

どこかおおらかさも感じる、凡庸な感も受けましたが、一方でなんともいえない威厳も感じました。

浄土堂内部、見学できます。

残念ながら堂内は撮影禁止ですが、本尊の阿弥陀如来他、計3尊が立っておられます(※三尊とも国宝

阿弥陀如来は左手で印を結び、右手を衆生へ差し出す独特の形で、高さ約5m、その圧巻の威容は現地で実際見ないと感じられないものです。一見の価値ありです。

なお、阿弥陀堂内部拝観は有料ですが、お寺境内は無料です。心ゆくまで広々とした境内で過ごすことが出来ますコスモス

広い境内を簡単に紹介しておきます。

本堂は浄土堂とは別にあり、薬師堂ともいいます(※国重文)

↑境内のど真ん中に、神社もあります(※八幡神社)

ここでも神仏習合がみられ、神社の本殿や拝殿も国重文です。

↑改めて再度、国宝・浄土堂です。

2018年の加西市ツーリング(vol.285)で訪ねた法華山一乗寺や、2017年の裏神戸ツーリングで訪ねた伊川谷の太山寺等、兵庫・播州には京都や奈良顔負けの貴重な名刹が数々あります。車でないとなかなか訪ねにくい場所にある寺院が多いんですが、しかしそれがかえって、良好な保存状態を保つ要因になっているのかもです。

 

小野市のマンホールの模様は、↑"鋏"&"そろばん"です。

かつては"そろばんの街"として知られ、全国7割以上のそろばんをつくっていた小野ですが、電卓の普及により現在は苦境となっていますロボット

又、ハサミですが、隣の三木市とともに"金物製造の街"としても有名でしたが、こちらも海外産等におされ苦しい現状ではありますが、日本ならではの高品質が売りになっていますグッド!

 

-*-*-

再び神鉄に戻ります黄色い花

次は、三木駅で下車します。

駅舎は上下線別になっていて、↑は上り(※新開地方面)です。

・で、下りですが~

下り線駅舎は、数年前に近隣家屋の火災が延焼し、焼失してしまいました。現在新築工事をしていて、本年(2022)完成だそうですビル

再建に際して三木市と神鉄はデザインを一般から募集し、街おこしの拠点としても期待される新駅舎にしていくそうです星

駅のすぐ南側には美嚢(みのう)川が流れています。かつては川向うに三木鉄道(※国鉄三木線から継承)の三木駅がありましたが、廃止となっています汗

 

駅に戻ると~

待望の旧型車がいました!

新開地への戻りは、この電車に乗ります^グッド!

1100形と呼ばれるこの車、阪急化する前のテイストが残っている、神鉄オリジナル車です^しっぽフリフリ

1965年より製造された同形。レトロな風貌ですが、ブレーキ系統を多重に装備する等、急坂を走るための性能は充分満たしています右上矢印

 

神鉄の電車は、先程ご覧頂いた通り、登山鉄道並みの急勾配区間があり、それに対応するため、車両や線路の保守には一般的な中小私鉄より多額なコストがかかりますが、これは安全のためなので絶対に削れない部分です。神鉄の悩ましい一面ではあります。

 

↑"2ドアで両開き扉の通勤車"というのは今時珍しいタイプ^

車内も、往路の新車6000系のような阪急仕様でなく、ローカル色も感じられる雰囲気ですキラキラ

新開地へ戻りますリサイクル

志染駅の引上げ線にも↑旧型車が停まってましたが、6000系の新造がすすむにつれ、徐々に引退していくと思われます汗

 

山あいのニュータウンを縫うように辿っていく神鉄。

そんな中、存廃にゆれる粟生線叫び

 

現状と概要については中程で前述した通りですが、もう少し補足すると、粟生線には過疎地のJRローカル線とかと比較できない、『そう簡単には廃止不可能な”種々の、独自の事情”』があります。

 

まず、減ったとはいえ近年でも年間約500万人の利用があり、バス転換するには輸送人員が多すぎる事。仮にバス転換したとして、朝夕通勤時には膨大なバス台数が必要となり、神姫バスや神戸市バスにそんな用意は出来ません。又、六甲山脈を南北に貫く道路トンネルは数本しかなく、朝夕通勤時は大変な事になるのは明らかです。

 

ましてや昨今、全国でバス乗務員が慢性不足の状態で、人員の手配もほぼ不可能。まだまだこの地域では鉄道が不可欠な輸送手段といえます。

 

とはいえ、同線の累積赤字は膨らむ一方です。

何とかしないといけないですが、国や県が赤字鉄道線に対して行っている種々の補助、しかし神鉄全体としては黒字経営(※三田・有馬線や付帯事業が好調)なため、会社として補助金を受ける事が出来ません。

バス転換は無理、補助金もダメ。粟生線の協議は、八方塞りの状態とも言わざるを得ません。

又、今作ご覧頂いた通り、三木市/小野市にとっては粟生線が我が街の足であり、廃止はこの2市にとって地域社会の存亡にもかかわります。

前述の粟生線協議会では現在も議論を続けているので、地域住民/神鉄/行政の3者ともに同意できる成案を求めてもらいたいと思います。

 

僕が素人ながら提案したいのは、粟生線を神鉄から分社化して3セク化し、補助をうけやすくするか、又は上下分離して施設は県と3市で保有し、神鉄は運行経費のみにしては?とも思いますが・虹

いろんな思いを乗せた粟生線で、新開地駅へ戻ってきました。

次回神鉄に乗る時、粟生線はどうなっているのか、どうなっていくのか、注目していきたいと思います男の子

新開地駅を出ると、隣の高速神戸駅との地下通路が↑"メトロこうべ"という地下街になっていますプレゼント

この地下街、お洒落な神戸のイメージとはチト違ってw、なんとも昭和レトロな雰囲気なんです。居酒屋さんが多数、卓球場とかもあって極めて庶民的な雰囲気。神戸市民の"素の姿"が垣間見えるスポットです・

 

作容量一杯になりました。まだまだ書きたい事あるんですがこれ位にしておきます波

 

次作からは、昨年のつづき、『大峠シリーズ』を再開します。

第5章からです。お楽しみに^パー

 

 

 

 

 

(※2023.11 文一部修正)