例年、冬に海外モノをupしていますが、今年は有休を取る事が出来ず(涙)、でも多分今冬は取れないだろうと予測して昨秋に行っていた台湾への旅を"溜めネタ"として温存していたので、その様子をおおくりします。4作シリーズとなろうと思います。早速スタートします^
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当別荘過去作で、これまで何回か登場している台湾、2013年のシリーズでは台北・台中、2016年の作では嘉義(阿里山)、台南を廻り、西岸の主要都市は大体制覇しましたが・
台湾の一番南にある大都市、高雄市がまだだったので、今回訪ねてきました。
同市は人口約300万、首都・台北と双璧をなす台湾第2の重要都市です。どんな街だったのか?出発します^
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今回の出発便は羽田から
いつものように激安のチケットをみつけて行ったんですが、当別荘初『往復各々の発着地が、全て違う空港』となりました
どう違っていたのかというと~
往路の出発が羽田⇒到着は台北・松山空港、
そして帰路は桃園国際空港から⇒到着が成田という、飛行機マニアにはうれしい(?)設定
僕これ出発数日前に取った券ですが、たぶん売れ残りの券をつなぎ合わせたので安かったんだと思いますw
航空社は往復同一で、台湾のキャリア・中華航空です
早朝の羽田を飛び立ち・
離陸後すぐ、眼下にアクアラインの通風塔が・
いつもの羽田出発光景です^
朝から↑ガッツリ目の機内食が供されるw
味付けは日本積みなのに本格中華風、さすが中華航空^
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3時間余、台湾の島影が現れてきました
晴天のようです^
そして・
Wo初、台北松山空港へ着陸態勢に
ここからが、過去の台湾作と違う機窓光景^
国際線のほとんどが発着する桃園空港は、着陸ギリギリまで海の上なのに比べ、松山は市街地の真ん中に空港があるため、ビルをかすめるように街中へ突っ込んでいきます
伊丹空港へ降りる感じに似ています。
↑基隆河だと思われます。たしか以前、この川に不時着した事故があった気がしますが・
着陸時、↑台湾一の高層ビル・台北101も機窓に見えます
台北・松山(ソンシャン)機場に到着。
台湾国内線中心に、一部の近距離国際線も併せて発着しています。日本でいえば『羽田の縮小版・伊丹の拡大版』という感じでしょうか^
巨大な桃園空港よりこじんまりしているので、歩きやすい
せっかくの”初松山”なので、少し空港内をみてから市内へ出たいと思います
ロビーのATMコーナーには↑日本語で『現金自動預け払い機』と大書されてましたが、内部は全て台湾の国内行ですw
(※日本のクレジットカード使えます)
到着ロビーで、この松山空港の歴史を中心とする、台湾航空史の年表が企画展示されていました。
これによると松山空港は1936年、日本時代に開設され、先の大戦中は軍用として使用されました(※現在も台湾空軍が共用している)
戦後、桃園国際空港の新設に伴い、日本の羽田や伊丹と同様に国内線専用空港となるも、21世紀に入り、中台間の直行便解禁等需要の高まりから国際線の運航を再開。その後地下鉄の乗入れ等、便利な市街地空港として今も一定の地位を保っています。
しかし、台湾新幹線の開業によりドル箱だった高雄線の乗客が減少、将来の姿へ模索がつづいているとの事です
台湾で一般国民に海外観光渡航が許可されたのは1979年の事で、桃園空港(※当時名称:中正国際空港)が新設されたのもこの年です。
ここで余談ですが、日本でも海外渡航が理由問わず自由化されたのは1964(※前回の東京五輪)年で、そんなに古くはありません。
1947年の日本国憲法発布で民主国家となった日本は、国民を海外へ行かせず閉じ込めておく理由はもとより無かったんですが、国民を際限なく海外旅行に出すための『外貨』の準備が足りず、国民へレジャー用の外貨を供給する余力がありませんでした。日本も近年までそんな国でした
現在のようにパスポート一つでフラッと航空券とって旅立つなんてのは、まだ歴史の浅い楽しみといえます
現在松山機場には数社の国内線社が乗入れますが、虎のイメキャラでカウンターが一番賑やかだったのが、↑遠東航空の一角^
この遠東航空、かつて事故率が多かった事でも有名でしたが、2008年に倒産、一旦運航停止。しかし2010年に奇跡の復活^、現在は大陸隣接の台湾離島・金門島への便を中心に飛んでいます。
展望台もあるとの事、行ってみます
3F、屋上へ昇ると・
展望スペースはけっこう広々^
↑"猫のエアライン"の壁画が面白い^
(※壁画階段の下2段だけが、本当の段になっている)
展望スペースから滑走路を眺めると・
お~
羽田の展望台よりも、ずっと間近で飛行機がみえます
前述の"奇跡の復活"果たした↑遠東航空機も
展望台の壁には、↑現在乗入れている各社が紹介。
松山からの国際線は日本/中国大陸/韓国へ就航していますが、外国社で乗入れるのは、大陸の社を除けば日本の2社(※日航・全日空)だけです(※2019現在)
なお台湾では、大陸への便は国内線でも国際線でもなく、『両岸便』と呼んで区別しています。
↑航空ファン向けの土産店、なかなかの品揃え
松山空港でにわか航空マニアとなったところで^、空港をあとにします
MRT(地下鉄)の空港駅へ
台湾作では毎回登場する台湾の地下鉄、『捷運』と呼ばれています。台北には2019現在5路線(※新交通状の路線含む)あり、松山機場に乗入れているのは文湖線です
忠孝復興駅で板南線に乗換えます。
台北捷運の駅は、↑島式ホームの一段上に回廊状の通路がある構造の駅が多く、ホームを見下ろせるようになっています
空港駅から1時間弱、台鉄・台北駅へ
中央部が↑巨大な吹き抜けになっている台北駅、ここをスッキリと見せるため吹き抜けには何もなく、店舗等はこの周囲を縁取るように配置されています
で、いつになったら冒頭述べた高雄へ行くのかですがw、そろそろ出発したいと思います
高雄への足は~
やっぱりこれ、↑台湾高鐵(※新幹線)に乗ります
過去台湾作でも何度か登場しましたが、高雄まで全線を乗り通すのは今回初です^
台湾高鐵については過去作で度々ふれてますので、今作では”これまで書いてなかった事”に絞って書きます
まず↑台北駅、地下になっている台鉄の駅(※在来線駅)と併設ですが、線路位置は在来線とフラットで、高鐵ホームからは在来線列車の発着もよく見えます
あと、高鐵台北駅を利用する際一番気を付けたいのは、ホームには売店はおろか自販機も全く無く、飲食物の買い出しは必ず、『ホームへ降りる前』にしないといけない!という事
日本新幹線のように"ホームで缶ビールと弁当買おう"という訳にはいきません
なぜ"必ず"と強調するのかというと、高鐵ホームへは乗車階段と下車階段が完全に分けてあり、一旦ホームへ降りると再び改札には戻れないんです
改札口横にコンビニと、昼食時には"高鐵弁当"を売る出店もありますが小規模なので、予め在来線駅改札外のコンビニで仕入れてから高鐵改札内へ入るのが推奨です
(※なお、割高ですが車内販売はあるので、時間なければ用意しなくてもOK^)
これから乗る、↑高雄・左営(ザーイン)行が入ってきました!
日本の700系をベースにした、おなじみの車体です^
なお高鐵、開業以来この台北駅が始発でしたが、2016年に北郊の南港(ナンガン)駅へ約4km延伸。
台北は途中駅になったので入ってきた列車には乗客がパラパラ乗っています
座席のテーブル裏には日本新幹線と同様、↑設備の案内図が貼ってあります
編成は12両で、対号座(※指定席)8両、自由座(※自由席)3両、商務座(※グリーン車)1両です。大陸や韓国の高速鉄道は全席指定ですが、台湾はこのように日本と全く同じ構成なので、予約なしでも気軽に利用できます
(※日本と異なり、並行在来線に今も特急が運転されているのもあり、春節等以外なら当日でも大抵指定券とれます)
南郊の板橋(パンツァオ)駅までは地下、それから高架へ上がり、スピードもどんどん上がってゆきます^
最高速度300km、日本の技術で建設された高鐵は日本並みの定時性を誇り、台湾の人にも絶大な信頼を得て走っています^
但し車内放送は、台湾語/北京語/広東語/英語の4語で、残念ながら日本語音声は無しです
高鐵列車には、日本の『のぞみ/こだま』等と同じく、停車駅数の多少で数タイプあるんですが、.今回.終点まで乗るという事で初めて『最速達タイプ』に乗りました。
ただ高鐵では、日本新幹線の『ひかり/はやぶさ』のような"愛称"は付いておらず、車次(※列車番号)で『何号』とだけ呼んでいます
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台北から約1時間40分、終点・左営駅到着!
在来線特急で台北~高雄間が4~5時間程かかる事を思えば画期的な速さです^
左営駅は高雄市中心部から10km弱程北郊にあり、市街へはここで在来線か地下鉄に乗換えます
台北駅は、台鉄地下駅の横にギリギリ入っているので手狭ですが、左営をはじめ高架駅は、各駅とも広々とつくってあります
台鉄駅は、↑高鐵のすぐ隣です。
日本新幹線と違い、高鐵と台鉄は経営が別のため"乗換連絡改札"なんてのはありません。一旦改札外へ出て乗換えです。
これも過去の台湾作でいつも書いてますが、台湾では新幹線と接続する在来線の駅名が一致していません(※例外は台北だけ)
高鐵左営駅の接続台鉄駅は『新左営駅』です。
(※しかも、在来線の左営駅は別に存在するのでややこしい)
これが日本なら2つまとめて”新高雄”駅とするんでしょうけど、そうはならないのが、似ててもやっぱり外国です^;
台鉄駅は、駅ビルに店舗や食堂が多数入っていて便利
↑日本の100円ショップも構内に^
これから向かう市街中心部へは、台鉄ではなく・
もう一つの接続線、地下鉄(※高雄捷運)で行きます
一旦、駅の外へ出ると、メッチャ暑い!
台湾の南半分は熱帯、まだ午前中なのに気温35℃(※行ったのは昨秋です)
駅構内は台北捷運と大体同じ感じですが、台北よりちょっとのんびりした雰囲気も漂います^
エアコンが効いた地下鉄構内は快適
地下鉄で約20分、高雄市の中心、台鉄高雄駅到着
僕高雄を訪れるのは今回2回目で、前回来たのは当別荘開始前のウン十年前です
どう変貌しているのか、早速みていきます
地上に出ると早速、前回の時と全く異なる光景が目の前に・
高雄駅といえば、日本時代に建てられた有名な駅舎があったはずなんですが・
見当たりません
高雄駅は、大々的に建て替え工事中でした
駅舎も仮設のプレハブ、2019現在台鉄では、高雄~新左営間で大規模な路線地下化工事が行われていて、それに合わせ駅も大改造されるという事です
で、気になる旧駅舎の行方は?
工事現場の掲示によると、↑旧駅舎は保存される事になっており(※良かった!w)、日本の建設会社が"家曳工法"により数百m引っぱって移動させたとの事。
しかも『公開されている』らしいので、早速見にいきます^
駅前を見渡すと~
↑ありました!
駅のすぐそば、線路を横断する高架道路の横に旧駅舎発見
旧駅舎は2019現在、その地下化工事の様子を紹介する展示館となっていて、平日の昼間公開されています
↑旧高雄駅舎、日本時代の1940年に建てられました。
屋根瓦が日本の面影を濃厚に醸し出しています
内部は駅だった頃の設備は取り払われ、地下化についての展示が並んでいました。
2023年完成を目指し、高鐵の終点・左営(※台鉄新左営)からここ高雄駅まで約10kmを在来線地下化。併せて駅を大改造し、地下鉄との連絡も改善するとの事。
先程地下鉄から地上に出たところにあった小石模様の大屋根は、一部使い始めた新駅舎でした。
↑天井を見上げると・
駅だった頃の面影を感じます
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では駅を出て、街ブラへスタートします。
まずは小手調べに、駅周辺から
市街地を流れる、↑日本時代に掘られた運河。
愛称か正式名かわかりませんが"幸福川"という名がついています。
幸福川沿いにしばらく歩くと、大きなお寺が現れました
三鳳宮といいます。
道教寺院ですが、仏教の諸仏も祀られており、日本の神仏習合ならぬ『道仏習合』(?)です。台湾ではよくある例との事
とにかく色彩が鮮やかでした。観光寺院というより現在も地元の人の信奉が厚いお寺で、↑門の中には沢山の人が祈りをささげていました。
さらに歩くと~
以前は台湾至る所で見かけましたが、近年はあまり見かけない↑檳榔を売る屋台を久々発見
↑お茶か薬草の材料と思われる、青草を売る店が運河沿いに並んでいます
いつも台湾で思うんですが、安心感というか空気感の柔らかさは、ホント歩いてて安らぎます^
治安の良さに加え、親日国という要素はやっぱり大きいです
日本のコイン駐車場が、↑全く同じシステムで進出していました。こういう光景も台湾ならでは^
仮駅舎に戻ってきました。
駅周辺はこの辺にして、これから再び地下鉄に乗り、"本格街ブラ"(?)をスタートします
捷運で、高雄車駅から1つ南の美麗島駅下車。
高雄捷運は2路線あり(※2019現在)、先程左営から乗ってきたのは南北に走る『紅線』(レッドライン)、それと東西に走る『橙線』(オレンジライン)が、この美麗島駅で交差しています
で、この美麗島駅、『世界で2番目に美しい地下鉄駅』に認定されているとか(※現地でもらったパンフによる)で、でも認定している主体や授賞理由は僕わかりませんが・
そんな美麗島駅の全景をこれから見ていくんですが~
作容量制限一杯となりました!今作ここまでです
次作は美麗島駅の構内を見た後、さらに移動し、高雄の様々な風景をみていきます。お楽しみに^
(※2023.9 2025.2 文一部修正)