「九龍ジェネリックロマンス」
九龍城砦の不動産屋に勤める鯨井令子は、同僚の工藤発に恋心を抱くが、過去に自分と瓜二つの鯨井令子Bが存在していたことと、自分に過去の記憶がないことを知る。
終盤に来て、ようやく全容が見えて来ました。
(詳細は言えませんが)非常に複雑に出来ていて、最初は鯨井と工藤のラブロマンスかと思わせ、突然「私は誰?」系ののサスペンスになります。疑念の対象はどんどん拡大し、そもそも九龍城砦とは?となり、更にそれを外から見る視点になり、SF的なミステリであることがわかって来ます。
ここまで広げて、改めて個々の登場人物に焦点を合わせると、同じように見えて全く違う世界になっているわけです。
複雑と言いましたが、その割に状況説明が的確で、意外に理解はしやすいですね。
登場人物は結構ウジウジしていて、あまり共感できないですが、ストーリーは面白いので、この後の展開は楽しみです。