「みすてりい」「のすたるじあ」(城昌幸 創元推理文庫)


不思議な感覚を覚える全2巻の短編集(ショートショート)。


(以下、作家名の敬称略)

作者の城昌幸は1904年生まれで、作品も1920年代から1960年代に発表されたものです。

江戸川乱歩には「人生の怪奇を宝石のように拾い歩く詩人」と評され、星新一も「異様なミステリアスな宇宙へとさそいこまれてしまう」と影響を受けた作家のようです。


実は作者を良く知らなくて初めて読んだのですが、ミステリ、SF、ファンタジーといった様々なジャンルをまたぎ、内容は斬新でもあり、懐かしくもあります。

ちゃんとオチのある話もあれば、謎を残したまま置いてけぼりにされる怪談のようだったり、夢の中を描いた散文詩のようだったり、不思議な作品集です。読んでみないとわからないので、まるで旅行先のお土産物屋で買ったよくわからないお菓子の詰め合わせみたいです。(変な例えですが)


なお生誕120周年記念刊行、とありますが、遠藤周作やら安部公房やら(いずれも100周年)も特集され、昭和の文学が見直される時代なのですね。