「身代りの女」(シャロン・ボルトン 新潮文庫)


高校卒業を控えた優等生6人の男女が、危険な運転で3人を死亡させる事故を起こす。メーガン(女性)は、他の5人が自分に対して「義務を負う」ことを条件に一人でその罪を被る。

20年服役して出所したメーガンは、社会的な地位を得た5人の前に姿を表す。


何とも恐ろしい小説です。

序盤、悲惨な事故が起きる前にも「馬鹿なことはやめろ」と言いたくなるし、判決も厳しすぎるし、20年後はメーガンが姿を表すだけで読んでいる方もドキドキします。

中盤までは名作ホラー「リカ」を思わせます。

もう結末が気になって650ページ一気に読んでしまいますが、また結末でも驚かされます。


キャラクターの描き分けもしっかりしていて、演出や描写も映像をイメージしやすく、映画を観るような気分で読める小説でした。