「シナントロープ」が最終回。


ハンバーガーショップ「シナントロープ」を中心に様々な事件や人が繋がっていくミステリ。


今期のドラマで一番面白かったです。

序盤バラバラに見えた事件や人の点と点が、台詞や場面転換のちょっとしたことで徐々に繋がっていって、パズルが完成していくような気持ちよさ。

コメディ風の場面も多いですが、緻密に積み上げられていました。

そして、最終回は詳細は言えないけど、ホントにサブタイトル「あの人は、とんでもないです」のとおり、やられました。さすが此元和津也さんの脚本です。


キャストも良かったです。

バーガーショップで働く都成(水上恒司)、水町(山田杏奈)らが主人公なのですが、

インパクトが強かったのは龍二(遠藤雄弥)と久太郎(アフロ)のコンビです。会話に含蓄があるんですよ。それともう一人、ハシビロコウ(志澤匠)が意外に重要な役回りでした。

そして折田(染谷将太)が滅茶苦茶怖かったです。

石崎ひゅーいさん登場にも驚きましたけどね。


ああ、最後に面白いドラマが観れて、良い一年でした。

「良いこと悪いこと」が最終回でした。


同級生という閉じた人間関係と見せておいて、実は別のミッシングリンクがあるという、本格ミステリの手法で、考察にはピッタリのドラマ。

最終回の前に真犯人がわかったので、最終回は何をするんだ、という感じでしたが、更に深い真相があったということですね。


その最終回でこと更に強調されていたのが、イジメは犯罪で罰せらるべきで、人は簡単には変われないということです。

これは真実だと思いますが、ドラマとしては救いのない話でもあります。

誰しも、明確な暴力や暴言をしていないとしても、人を傷つけたことが絶対にないかと聞かれて「無い」と言い切る方が難しい。

とすれば、このドラマも殺人犯が判明しても解決とは言えない。その前提があるので、こういうクドい最終回になっているのでしょう。


しかし、それではあまりにも切ないので、ラストシーンは(ネタバレになるので書きませんが)こうなったのかなと思います。

典型的な考察ドラマではありますが、扱っているテーマは重いです。




「終末ツーリング」が最終回。


廃墟となった日本各地をツーリングする、シェルターで暮らしていたヨーコとアイリ。


という話で、これだけでも廃墟になった名所など、十分見どころがあって面白いのですが、なにしろ謎が多い作品です。


そもそ何故廃墟になったのか、他の人間は残っていないのか、ツーリングの目的は何か。

これらを敢えて明らかにしないことで、観る側は脳内で勝手に情報を補完しますから、同じアニメを観ていても人によって見えるものが異なるのでしょうね。とても面白いコンセプトだと思います。


その中でも序盤で出てきた数少ない情報が、ヨーコが姉の千歳の足跡を追っていること、アイリがアンドロイドらしいということでした。

そして最終回、久しぶりに「ツーリング出発前夜」の情報が出てきて千歳とのやり取りがわかってきました。

が、まだ謎の10%もわからない感じですね。

いや、簡単にわからない方が良いのかもしれませんね。続編に期待します。