Living piano Taichi Sugimaru音に魂が宿っている。ひとつひとつに感情がある。一音一音、指先の動きが圧を持ち、熱を帯び、揺らいでいく。喜怒哀楽という極彩色が、白と黒の鍵盤の上、潮が満ち、潮が引く如く、渦を巻き、溢れ出す。瞬間、あれは意識が遠のいたのではない、肉体を離れ、純粋な魂に還ったのだ。Coming home, Living piano.