ココア




猫さんの怒りの感情


猫A:ブシャーーーーー!!!

猫B:ウウウーーーー!!!ギャアァァァ!!



我が家では突然このような奇声が聞こえてきます。猫同士も相性というものがあって、目があっただけでこの有り様です。


お互い嫌いなら見なきゃいいのに、わざわざ近くに寄っていき、ガンを飛ばし合っています。


一周回って、好き同士なのかと思う程です。


猫さんは怒ったら、瞬間的に感情を爆発させているように見えます。




抑えられない怒り


私達夫婦は普段はあまりケンカはしません。お互い過干渉をしないせいかもしれません。


しかし、先日私は自分ではコントロールできない程の怒りに飲み込まれてしまいました。



今思えば、その程度のことで?と冷静に思えるのですが、その時の私にはそんな余裕などありませんでした。




本当につまらないことなのですが、あえて晒したいと思います。




その日、夫は体調不良で頭が痛かったようです。二人ともお休みで、夫は昼間、湯船にお湯をためて体を温めたいと言いました。夫いわく、頭が痛いときは体の血流を良くすると頭痛が軽減するらしいです。


夜になっても体調は戻らず、夫は二度目のお風呂に入りました。しかも私の了承を得ずに、優雅に入浴剤を入れていました。(私はあまり入浴剤が好きではないのです)




やっと家事を終えたので、「さぁ、そろそろお風呂にでも入ろうかしらん♪」と思った矢先、突然エコキュートが言いました。







タンクのお湯が無くなりました。





タンクのお湯が無くなりました。





タンクのお湯が無くなりました。






WHY?
WHY Japanese People!!!!?




なんてこった!!!パンナコッタ!!!!




その日、私は夜勤明けでゆっくりお風呂タイムを過ごしたいと思っていたのですよ。私の楽しみが突然奪われてしまいました。



今までありがとう。
私のお風呂タイムさん。
大好きだったよ。
最後に一目会いたかったよ…。



気持ちの折り合いがつかない私は、「もーー!!💢もーーー!💢」と1階で猛牛化しておりました。


その声を聞いて、2階で寝ていた夫が弱々しい声で「…ごめ~ん…ごめ~ん…」と言っていました。



そのとき、体調の悪い夫を責めちゃいけないって分かっていたのに私も疲れていたせいか、優しくしてあげることは出来ませんでした。



自分の否を認めたら、すぐ謝ろう


猛牛化した私は、シャワーが使えないため頭が洗えなかったり、すっかりぬるくなった湯船に入り、逆に体が冷えてしまったりしたけれど、身体の汚れが落ちてさっぱりしたせいか、先程まで私を支配していた怒りはどこかへ消えていました。


怒りが収まった後に私を襲うのは罪悪感です。あれだけ怒っていたから、どういうふうに謝っていいのかわかりませんでした。


数日が過ぎ、二人とも何事もなかったように普通の生活をしていましたが、何となく私の心に小さなデキモノのような引っかかりがポツッと出来ていました。


私は常に「死」を意識しています。なぜなら、これまでに多頭飼いしてきた猫たちの死にたくさん遭遇してきたからです。


「死」って自分や家族には永遠に来ないような錯覚というか…、希望を持ちがちですが、100%誰にでも平等に訪れます。その日がいつか分からないだけです。


私は夫に対して怒ってしまい、罪悪感を持ちました。もし、このまま夫が突然いなくなったら、私は私のことを絶対に許せないぐらいに憎んでしまうかもしれないと思いました。後悔をしまくって生きていくのは嫌だなぁ。


謝るタイミングに悩みながら、夫にある日言いました。


あの時は怒っちゃってごめんね…。



夫は「え?いまさら?」と笑いながら、私の頭を優しく撫でてくれました。


今度、エコキュートのタンクのお湯が無くなったとしても、狂うほどの怒りではなく、小さめの怒りにしておこうと誓いました。