「たっきゅうは四人まで」をどのように授業するか? | まるしん先生の教育&実践研究ふんとう記

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#学級経営#子どもが学ぶ授業学級(銅像教育)#はじめての先生#道徳 #道徳授業 #道徳教育 について日々実践&研究中です。単著・編著20冊、日本道徳教育学会会員、日本道徳教育方法学会員、関西道徳教育研修会 代表

先日、Instagramのフォロワーさんから

 

「たっきゅうは四人まで」をどのように授業するか教えてほしい

 

と、ご依頼をいただきました♪

 

教材はこちら

https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/03/29/1303863_12.pdf

 

 

普段から

 

・道徳リクエスト

(もし丸岡ならこの教材をどのようにしますか?という質問に答えるもの)

 

・道徳クリニック

(こんな教材をつくったのですが、丸岡はどう思いますか?というもの)

 

・道徳何でもQ&A

(道徳に関することを何でも答えます!というもの)

 

 

ということを行っているのですが、そのうちのひとつです。

 

これらは、すべて自分自身の向上のためにさせていただいていることであり、それが何か少しでもお役に立てればと思い、実施させていただいております。

 

 

さて、「たっきゅうは四人まで」について、題名はこれまで聞いたことがあったのですが、今回、はじめて内容をじっくりと考えさせていただきました。

 

それでは、どうぞ。

 

____________________

 

 

まず、この教材を読んで思ったこと。

 

それは、

 

「「卓球は4人まで」と断ったしゅんの懺悔の気持ちを想像させる授業が多いのではないか」

 

ということ。

 

実際にいくつか指導案を調べてみると、そうしたものがほとんどだった。

 

しかし、しゅんは、とおるが学校を後にする前に「いっしょに行こう」と誘っている。

 

友情の亀裂に「100対0」というものはない。

 

あるとすれば、それはすでに友情の亀裂とは言えないだろう。

 

そのように教材を捉え、授業を構成することにした。

 

 

教材の次の部分を示し、次のような発問する。

 

 

 

 

発問① しゅんの行動に賛成ですか?反対ですか?

 

4段階で立場をとらせる。時間があれば理由まで聞く。

 

 

そして、範読に入る。範読の際には、次のように言い、視点を持たせる。

 

 

指示1:いいなと思うところには〇、よくないと思うところには×、どちらかわからないところには△をつけましょう。

 

道徳見つけである。範読後、交流の時間を取る。子どもたちが線を引いた箇所を聞きながら板書を構造的にまとめていく。

 

イメージとしては、次の通り。

 

 

中心発問は次だ。

 

発問②:2人はどうすればよかったのだろうか?

 

多くの実践では、「なんだか楽しくなかった時の気持ち」や「何とも言えない気持ち」を考えさせることが多いが、その発問は、何だか湿っぽいと思い、やめることとした。子どもたちは、おそらく道徳見つけの時点で、そうしたことには気が付いていることと思う。

 

それよりも、どちらが、どんな行動を取ることができたのかという可能性を考えさせたいと思い、上の発問を選んだ。

 

子どもたちの意見を交流した後は、次の終末発問を提示する。

 

発問:あなたがしゅんなら、どのようにして5人がよりなかよくあそべるようにしますか?(たっきゅうをすること、1時間半しかないことは同じ条件です)

 

 

しゅんの立場になり、この状況でも、どんな可能性があったのかを考えさせる。中心発問とつなげて、それぞれの意見を出すことだろう。

 

 

 

さて、このような授業を考えたが、いかがだろうか?

 

もし、教室で、実践できる方がいれば、ぜひ実践を試みてほしい。

 

そして、よかったら、実践をしてみた感想や意見を送ってくださると幸いである。