俺は妻を心から愛している。
だが“最愛”と表現することができない。

何故ならもう一人、愛する者がいる。

その人の名は五郎。そう、男だ!


妻の目を盗んで、時々逢引をする。
今日は五郎の好きな「そば処 禅」でランチ。




昼は蕎麦屋、夜は和風ダイニング。
二つの形態を使い分ける、いわゆる「二毛作」の店だ。


なんだか俺みたいだな。

華奢で可憐な妻と、ゴリゴリの筋肉男に
等しく愛情を注ぐ、背徳の「二毛作」。

五郎「・・・ねえ、聞いてます?」

俺 「え、何?」

五郎「だから、この店のって漢字、
   (ふんどし)に似てるでしょ」


俺 「あ、ああ。それで?」

バレンタインの2月14日は「ふんどしの日」でもあるらしい。
そこで愛の証として、ふんどしを贈り合おうと言うのだ。
俺の返事は、もちろんイエス!

何色にしようかなあ、楽しみだなあと、
嬉しそうに顔を上気させる五郎の愛くるしいこと。

この幸せがいつまでも続くと信じていた。


ある日、いつものラブホテルで甘い時間を過ごした後、
エレベーターの前で別のカップルと鉢合わせした。

気まずい思いで向こうの顔をチラリと覗き見た瞬間、
俺は我が目を疑った。

妻だ!しかも隣にいたのは見知らぬ・・・女!

俺 「えっ?」
妻 「どうして?」

五郎「お前っ!」
女 「アンタっ!」

驚いたことに、妻の浮気相手は五郎の嫁。
五郎が結婚していたなんて知らなかったし、
まさか妻も「二毛作」を営んでいたとは・・・

この修羅場を鎮めるため、俺はある提案をした。

全員が同等の立場で話し合えるよう、まず、
俺が五郎の嫁と、妻が五郎とそれぞれ関係を持とう!と。

・・・・・・

二時間後。コトを済ませて再び顔を揃えた我々は、
想いをぶつけ合い、一つの結論に辿り着いた。

それは、四人全員で愛し合うこと。
ローテーションでパートナーを換えながら、
お互いを慈しみ合うのだ。

誰もが平等で、誰も傷つくことのない、究極の関係。

もはや「二毛作」という言葉では表せない、
この画期的な愛の栽培形態を何と呼ぼう。

農業試験場に問い合わせると、回答はひと言。

乱交でいいじゃん」







人気ブログランキングへ
↑クリックをお願いします

[店舗データ]
店名:そば処 禅(ぜん)
住所:広島市中区紙屋町1-5-3(地図
営業時間:ランチ11:30 ~ 17:00
定休日:無休
訪問日:2015/01/26