村の娘をよその男に取られた腹いせに、
婿を雪の斜面に放り投げる、日本の奇祭である。
結婚したばかりの妻から、婿投げの村の出身だと
打ち明けられたのは、つい先日のこと。
何でも五十年前に封印された祭りを復活させようと
村の有志が行動を起こし、妻に協力を求めたのだ。
「隠しててゴメンね」と謝る妻に、
「いいさ、面白そうだし、観光がてら行ってみよう」と
二人で祭りの当日、車で出発した。
雪だらけになる前に、熱々のラーメンで体を温めておくか。
俺「でも、どうして封印されたんだろうな?」
妻「さあ、死人が大勢出てたりして(笑)」
・・・・・・・・・・・
村人「そお~れ~!」
俺 「うわあああああああああっ!」
空中で天地が逆になり、顔面から雪に突っ込んだ。
痛くはなかったが、もうカンベン。
さあ帰ろうと立ち上がったが、これで終わりではなかった。
村人「もういっちょう~!」
俺 「やめろおおおおおおおおっ!」
村人「まだまだ~!」
俺 「ぐええええええええええっ!」
村人たちは俺を担ぎ上げては投げ、
また“回収”しては投げる、を繰り返した。
しかも、どんどん険しい山の中へと場所を移し、
投げ方も次第にエスカレートしていく。
ついには、ぐったりした俺を雪上車に乗せると、
斜面を一気に登り始めた。
まさか?今度はあの上から投げる気か?
殺される!俺は夢中で運転手の顔面を掻き毟った。
横転した雪上車から脱出した俺は、必死に雪の中を逃げた。
だが、疲労と寒さですぐに体力は尽き、意識を失った。
・・・・・・・・・・・
気が付くと俺は、暖かい囲炉裏の側に横たわっていた。
しかし、なぜか全裸!?体中に何かが塗られている。
ハチミツだ!誰が、何のために?ここは一体どこなんだ?
頭が混乱している最中、「おや気がついたかい?」と
一人の老婆が部屋に入ってきた。
俺 「あの、どうしてハチミツを?」
老婆「みんなで舐めるのさ。
お前さんは婿なめずり祭りの供え物だからね」
彼女の説明によると、あまりにも過激な「婿投げ」で
夫を失った未亡人たちを慰めるため、
生き残った婿を有難く賞味する、もう一つの奇祭である。
老婆「婿投げが五十年間途絶えておったので、
婿なめずりも五十年ぶりじゃ。
ほら、村の未亡人たちがおいでなすった」
俺 「い、いっそ、ひと思いに殺してくれえええ」
[店舗データ]
店名:鍋焼らうめん ひさし 紙屋町店
住所:広島市中区大手町1-1-10 高木ビル1F(地図)
営業時間:(月~土)11:00~翌1:00(L.O.)
(日・祝)11:00~24:00(L.O.)
定休日:無休
訪問日:2015/02/04






