新年早々、日本じゃおめでたくはない災害に見舞われ、当事者にはなんと言葉をかけて良いのかわからない。

ちゃんと時間が経てば元の生活に戻れますよと言いたいが、自分だって令和元年の台風被害の保険金支払いでまだまだ揉めているし、結局自分の貯金から家を直す必要もあって、先立つものは金だなマネーマネーと新年1日から仕事をしていた。

 

そして急に引っ越すことになり、色々な手続き、家を買うのにうんと金は出ていき、引っ越し代は浮かそうと近所のジイサマどもをフル活用し、バイトをさせて少しづつ新居に運搬している。

 

15年ぶりの引っ越しは、ああなんと自分はゴミ屋敷に住んでいたのかというほど様々なものが出てきて、最初にゴミ焼却場への運搬で一か月費やし、大半は自分の趣味のグッズ、亭主は2トンもあろうかと思える漫画と小説とDVDを運んでようやく床が見えてきたのに一か月。

 

捨てる捨てたくないで夫婦喧嘩にはなるし、仕事だって忙しいのでカッカカッカとし、今日は仕事場の木をジイサマバイトと大方ぶった切ってしまったらせいせいした。

新しく家を建てる人に言いたい、木は決して植えてはならぬと。

 

引っ越すのは、今の住宅地じゃ動物を外に出してはいけない条例があること。

 

コロナで他県の人が移住して人が増えて、今じゃ都内や那覇よりも下手したら日本一車だらけの渋滞の県になってしまい、通勤時間を減らして仕事に励もうという考え。

 

住み始めたころはエアコンがいらなかったのに灼熱の夏になってしまい、海には近いが今よりマイナス5度、年間に30度を超えるのは3日以内という場所に住みたかった事。

 

仕事場の昼食事情がカセットコンロ一つの料理をするか弁当を持って行ってお客に半分奪われるか、寿司屋に行くしかないまことに貧相でマンネリの状態から、

「ちょいと家でお昼食べてくるから帰ってください。」とお客に言ってみたかったこと。

 

土日が自治会でつぶされてご奉仕してもジイサマどもに文句を言われるこの街を出て、自治会のない街に住んでみたかったこと。

自治会なんてない方がかえって住民は仲が良いと知った。

 

そんな訳で、都内通勤圏のご隠居ジイサマたくさんのベットタウンから、仕事場に近い海の方の人口の少ないところに決めたのだが、過疎地であるが観光地でもあり、飲食店には事欠かない。メシの支度が出来なくとも大丈夫だ。

観光客のオープンカーから私の嫌いなレゲエやラップの音楽が大音量でかかり、そこは嫌な点だが、街が軽く沸騰したような賑やかな気が漂っていて良い。

 

今度は坂口さんと同じ海、デビュウにあたり、随行人のサーファーの同世代の女の古の知り合いも作れた。

海が変わるって自分じゃ一番緊張する。

ダメだったら、いつもの脳筋(脳まで筋肉の体育大学生)の居る海に戻ればいいさ。

 

引っ越しにジイサマを使うということは、常に相手の身体を慮り作業を半分は自分でやり、車に一緒に乗って左右安全確認をし、休憩、昼食も気を使ってこちらで食べたいものを食べさせる。

 

それなのに今日のジイサマは、昼食場所の蕎麦屋から出るときに止まっているダンプに軽く後方をぶつけやがった。

昼食時にジイサマの自分語りを聞いて頭がフラフラになってしまい、私としたことがジイサマに後方確認を手伝うのをうっかりしていた。

警察を呼んで処理をしたが、ジイサマは保険を使うけど保険料が高くなったら嫌だから10対ゼロ(ジイサマが10の方)にするよう保険屋に掛け合うと金の事で頭がいっぱいだった。

 

帰宅してみのる(リサイクルショップのオッサン)に報告し、

「あのジイサマ、運転もおぼつかないし、もう耄碌してるよ。

私から金をふんだくることしか考えてないし、お昼だっていつも一番高いの頼むんだよ。

作業だって私が半分やってさあ、ジイサマは足元がおぼついてるよ。事故やって保険料あがっちゃうみたいだけど、私がその金払った方が良いかなあ。」

と言うと

「なあに金なんて払うことない。もうあいつは首にしろ、もっとうちには若いのがいっぱい居ますよ。」

と笑っていたが、もっと若いジイサマっていたっけ?。

 

国は年金出したくないから一生現役で働いてくださいよと勝手に決めているが、ジイサマどもの定年は60歳が妥当である。

それ以降は年金でしっかり国が面倒見なさいよ。

毎日事故っているの見るけど全部ジイサマじゃんよ。

車道がジイサマ天国だから引っ越す羽目になったんじゃんよ。

20キロ以下で走ってるの全部ジイサマの車だからね。

田舎の、車に変わる交通手段考えなさいよ。

 

忙しさも相まって国のトップの眼鏡を掛けた検討オッサンに向かって吠えた。