佐白観音の納経所にて | 石川鏡介の旅ブログ

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四国霊場会公認先達(権中先達)&秩父観音札所連合会公認先達です。四国霊場を中心に、古寺名刹、神社、城跡、名所旧跡。さまざまな旅の思い出を綴ります。

 佐白観音へ行くのは何度目なのか?

 初めて行ったのは平成十三年(西暦二〇〇一年)の元日でした。このとき、今は亡き天津忠興住職に会いました。なにしろ元日ですから初もうでの参詣者が多かったのですが、住職はその一人一人に声をかけていた、という印象があります。

 そのとき、住職は私の顔を見て、「あなたは今年一年、良かったな、と思えることを一つでも多く見つけるようにしてください」と、たしかそのような内容のことを言われました。年初の参詣でご住職に直接声をかけられたのですから印象に残るはずです。

 このとき、別の参詣者ご夫婦が住職に話しかけ、以前こちらにお参りさせていただいた時ご住職に声をかけていただき生きる勇気をいただいた、というようなことを話されていました。その人が語るには、その当時、家族には大きな困難とそれに伴う悩み事があって生きる希望を失っていたが、住職の言葉により生きる勇気を取り戻して今日がある、とのこと。感謝に満ちたことばでした。

 そのことが非常に印象にのこっています。

 平成二十一年(西暦二〇〇九年)の一月にも行きましたが、その時は朝方でした。

 また四年か五年前くらい前にも行きまして、その時はお昼ちかくでした。納経所には参詣者が多く、納経に来た巡礼者が列をなしていました。私がゆっくり参詣してその列に加わって待っていると、やはり住職はお話好きらしく、一人一人に語り掛けている。そうこうするうちに正午をすぎました。当時は観世音寺といった佐白観音でも、正福寺と改称した現在でも、納経時間について、午後零時から一時までは昼休み、と決まっているようですが、住職は正午すぎても一人一人に語り掛け丁寧に応対しました。そうしながらも「こうやっているから私のお昼休みの時間が削られていくんだよなー」とかなんとか、ぼやき気味に言いながら笑っておられました。

 で、今回、住職がかわって、どのような方が納経所にいるのかと思ったのですが、行ってみると、ガラス戸が閉まっていて電子ブザーの呼び鈴を押すようになっていましたので押すと、すぐに女性の声で「どうそ」との返事。出てこられたのはまだ二十代かと思われる若い女性でした。

 年末はご参詣に来られる方も少ないんですよね、と言われ、少しお話させていただくうちに、前住職の話になり、過去の思い出を私が話すと、その方は「私がその住職の孫です」と言われました。

 名物住職のお孫様だけに、とても丁寧でいい応対で、好印象でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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