" 日日是好日 "
監督 大森立嗣
原作 森下典子
出演 黒木華
樹木希林
多部未華子
川村紗也
山下美月
鶴田真由
住宅街の一軒家
子供の華は家族でフェリーニの「 道 」を見たが
退屈だった
それから時が過ぎ
1993年
華は20歳の大学生になった
家に遊びに来た従姉の未華子
田舎から出て来て一人暮らし
*
近所の大きい家に住む希林は 表千家のお茶の先生
華は母に言われて 未華子と お茶を習うことになる
2人は希林の家へ
鴨居の上には日日是好日の額
***
床の間の掛け軸は"薫風自南来"
他の生徒さんは水曜日
土曜日の生徒は2人だけ
まず
帛紗の折り方 ちり打ち 帛紗さばき
棗の蓋を帛紗で拭き清める
希林がお茶を点てご馳走
ズルズル っと音を立てて飲む
翌週
基本動作の割り稽古
茶筅通し
茶巾の扱い
茶杓
翌週
お茶を点てる稽古
1番の基本が薄茶点前
中水 底湯
稽古の後
お茶は まず形
形を作っておいて あとから 心が入る
二ヶ月後 小暑
なかなか 手順を覚えられない
一ヶ月後 白露
段々 体が覚えて来る
二ヶ月後 立冬
炉のお点前
夏のお点前と違う
*
華は 子供の頃見たフェリーニの「 道 」を
最近 もう一回 観たら すっごい映画だった
フェリーニの「 道 」で感動できない人生なんて
もったいないって思った
お茶も
そういうものかも
正月
生徒一同 初釜に招かれる
炭点前
懐石料理
希林が濃茶を点てる
一ヶ月後 大寒
三溪園のお茶会
正客は大変
*
お茶の稽古を始めて2年
華も未華子も大学を卒業
華は出版社でアルバイト
未華子は貿易商者に就職
お茶の稽古には後輩も出来る
美容師の紗也さんとか
仕覆の紐の結び方
夏至
梅雨の雨音
立秋
蹲の水音
立冬
水とお湯は 注ぐ音が違う
大学を卒業して3年
未華子は会社を辞める
実家に帰って見合いをする
未華子は開業医と結婚
2003年
未華子には子供が2人
華は30歳
*
高校生の美月
すごい素質がある
大寒
華は婚約が破談になる
立春
華33歳 一人暮らしを始める
希林の親戚の 真由
センスが良くて憧れ
清明
父が倒れる
十二年後 小寒
2018年
初釜
めでたい めでたい
祖父の家の庭は広くて
その一角には茶室があって
子供の頃の遊び場だった
狭い躙り口から茶室に入り込んで
夏には昼寝などしていた
茶室の横には大きな杏子の木があって
6月には大層実がなった
祖父は茶室を大切にしていたが
僕は茶室の屋根に登って実を採ったりしていた
時々 偉そうな人が来て
茶室を使っていたが
その時は 僕は茶室に近づけなかったので
茶室でお点前を 見た記憶はない
今 思えば 惜しいことをした
かみさんは 子育てが一段落してから
お茶を習いだし
覚えられない と悪戦苦闘していた
この映画を 見たら
それを思い出し 笑えた
日日是好日は
碧巌録 第六則に載っている公案の一節
碧巌録は
紀元千年頃 中国の雪竇重顕禅師が
伝燈録の中の千七百則の公案の中から
百則を選び 頌をつけまとめた書
臨済宗で重用される
日本に茶道を伝えたのは
臨済宗の開祖栄西なので
茶道では臨済宗の言葉を好む
挙す
雲門垂語して云く
十五日已然は汝に問わず
十五日以後
一句を道い将ち来たれ
自ら代わって云く
日日是好日
2018年 日本映画 100分
12月22日
6月22日
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