" SAME BLOD "
監督 アマンダ・シェーネル
出演 レーネ・スパルロク *エレ・マリャ
ミーア・スパルロク *ニェンナ
***
スモーランドの団地に住むクリステ(78歳)は
息子に連れられて 孫と故郷に帰る
妹ニェンナの葬式だが
故郷の人に会いたくない
一刻も早く帰りたい
言葉も分からない振り
民族衣装のコルトも嫌い
息子は叔母さんの家に泊まろう と言う
トナカイのマーキングを娘に見せたい と
クリステはホテルに泊まる
トナカイをバイク追うサーミは
現地の人からはうるさいと評判が悪い
息子は仕方なく
母をおいて娘とマーキングへ行くヘリに乗る
クリステの本当の名はエレ・マリャ
*
*
1930年代
14歳のエレ・マリャ
妹ニェンナの為にトナカイの耳を特殊な形に切りマーキング
2人はテントで暮らす遊牧民サーミの娘
*
エレ・マリャは妹ニェンナと
両親の元を離れノールランド内のサーミ寄宿学校に入る
先生クリステはスウェーデン人
学校ではサーミ語は禁止 スウェーデン語
ヨイクも禁止
服だけはサーミらしくコルト
妹ニェンナはスウェーデン語が苦手で
よく叩かれる
エレ・マリャは優秀
先生に可愛がられる
サーミはスウェーデン人の住民から軽蔑され交流はご法度
エレ・マリャは盗んだ服を着て
夏祭りに行く
普通の女の子として扱われる
エレ・マリャは高校に進学したいと先生に相談
サーミ学校の生徒は進学できない
そう 決まっている
サーミの脳は文明に適応できず街に出ると絶滅する
という研究結果があるから
サーミは寄宿学校を脱走する
服を盗みコルトを焼き
夏祭りで知り会った
南部ウプサラの青年を頼るが・・・
サーミという人たちが 居ることを
初めて知った僕には
彼らのことを理解するまで
なかなか映画が進まない
サーミは
スカンジナビア半島北部の北極圏を中心に
トナカイとともに暮らす遊牧民
定住地を持たないサーミの居住地域は
彼らが所有権を主張する前に
ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシアの
4ケ国に分断された
彼らは最近まで「ラップ人」と呼ばれ蔑視されていた
故郷を捨て サーミを捨てた少女が
スウェーデン人となるまでを
サーミ人を捨てた祖父母を持つ
アマンダ・シェーネル監督が描く
それで少女は
幸せになれたのか
北欧の自然が美しい
美しさは厳しさと裏表
2017年 スウェーデン/ノルウェー映画 108分
東京国際映画祭 審査員特別賞、最優秀女優賞受賞
アマンダ・シェーネル監督
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