" 陽暉楼 "
監督 五社英雄
原作 宮尾登美子
出演 緒形拳 *女衒
池上季実子 *陽暉楼の芸妓
浅野温子 *女郎
風間杜夫 *
佳那晃子 *別の店の芸妓
二宮さよ子 *陽暉楼の芸妓
市毛良枝 *陽暉楼の芸妓
熊谷真実 *陽暉楼の芸妓
仙道敦子 *陽暉楼の芸妓
倍賞美津子 *陽暉楼の女将
あらすじ、ネタバレ御免
娘義太夫季実子㈠は幼い子を残し
夫緒形を追って来た刺客に殺される
それから 二十年後
昭和八年・春 土佐・高知
陽暉楼は明治3年創業の土佐随一の料亭
***
季実子㈡は陽暉楼いちの芸妓
芸も売るし体も売るけど情が薄くお愛想が言えない
芸が立つのを鼻にかける
***
美津子は陽暉楼の女将
芸妓に厳しい
大阪
緒形は女衒
借金を抱える人妻とかを女郎として斡旋する
相変わらずの大名商売
晃子は夫と斡旋のお願いに来た
前金100円を持ち逃げする (その後夫が死んでやっぱり芸妓になる)
温子は娘義太夫の修業中
緒形に囲われる愛人
この生活が不満(義太夫とて季実子㈠ほど筋がよくない)
陽暉楼に芸妓になりたいと頼みに行く
見込みが無いと美津子に断られる
女郎になる
陽暉楼の売れっ子季実子を逆恨み
今や
高知の経済の鍵を握るのは陽暉楼
裏にも表にも顔の効く女将美津子
高知進出を狙う大阪の組は晃子を使って
陽暉楼の主人を誘惑
美津子にバレて失敗
温子は大阪の女郎屋へ移る
季実子との敵対関係は終わる
足抜けして
結婚して小料理屋を開く
陽暉楼の一番の上客は
銀行協会の会長の爺い
季実子は爺いと寝る
やや子が出来る
爺い大喜び
陽暉楼の女将美津子も大喜び
でも
やや子の本当の父親は若い銀行マン
やや子は養子に出す
第二子出産(誰の子?)
肺を患い死亡
緒形は大阪の極道を殺す
殺される
温子は泣く
終
モデルとなったのは現得月楼
江戸時代
土佐藩では料亭が厳禁されていたが
明治に入り解禁となり
明治3年に陽暉楼が創業
明治11年に得月楼と改名した
(楼とは2階建て以上の建物)
愛憎劇
面倒臭いな
パトロンが最も愛した女に瓜二つの娘
瓜二つだから娘を目の敵にする愛人
準主役のこの愛人は原作にはいない
原作に出てこない女が準主役で
全然違う話になっちゃった、と
原作者は激怒したとか
原作をそのまま映画にしたって
ヒットしないんだよ
と、脚本家は開き直ったとか
見処は
池上季実子vs浅野温子
倍賞美津子vs佳那晃子
のキャット・ファィト
くらい ぜよ
1983年 日本映画 144分
陽暉楼(現得月桜)があった玉川新地
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