「 日本と原発 4年後 」 | 0・・映画toほげほげ

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  " 日本と原発 4年後

 

監督 河合弘之

 

 

2015年7月25日13時

東京新宿      放射線量 0.0319μSv/h

福島県双葉郡浪江町 放射線量 5.0μSv/h

2014年に全面開通した常磐自動車道

広野から南相馬の間には放射線量を示す標識が並ぶ

 

 ***

2011年3月11日 大地震と大津波が東北地方を襲う

2011年3月12日 福島第一原発1号機爆発

2011年3月14日 福島第一原発3号機爆発

 

 

事故によって放たれた放射性物質は風に乗り

まだら模様に国土を汚染した

 

ウラン燃料を核分裂させると核分裂生成物が作られる

            (放射性廃棄物)

福島第一原発は今までに

広島原爆168個分の核分裂生成物を大気中に撒き散らした

 

福島県の18歳以下の子供の甲状腺癌の発症率は

原発事故の後3年で150倍に上がった

この数字に関して政府は

原発事故の影響だとは確定できない、としている

 

 *

東京電力は15mの津波は想定外だった、とし

原発事故の責任は東電にはないと主張しているが

2006年に東電の土木調査グループは

1896年の明治三陸沖地震クラスの地震が発生した場合

15.7mの津波が原発に到達すると算出していた 

 

 *

原子力規制委員会が作った

新規性基準の欠点

"隔離要件"という指針(立地指針)を無くしてしまった

自然災害による同時多発故障を想定していない

事故時の電源確保の重要性を無視しいてる

 

新基準の大きな変化は

"安全基準"が"規制基準"へと名前が変わった

50年間安全だと言い続けた安全神話が崩れ

規制はするが安全は保障しなくなった

 

原子力規制委員会が定める基準地震動を超える地震は

10年間に5回起こっている

 

 *

日本は世界平均の150倍の地震が起きる

地震多発国で原発を大量に所有しているのは日本だけである

マグニチュード4以上の地震が起きた地点と世界の原発

 

  *

政府が原発を推し進める理由にコスト安がある

原発のコストは電力会社にとっては一番安い

原子力=5.3円/kwh 石炭=6.5円/kwh

ただし この試算からは

使用済み燃料の処分・廃炉のコスト

安全対策と事故のコストが除外されている

 

これらを加えるとコストは最も高くなる

石炭=9.5円/kwh 原子力=12.63円/kwh以上

 

 *

原発から出る使用済み核燃料が無害になるには10万年かかる

その間安全に保管しなくてはならない

 

フィンランドには

世界で唯一の使用済み燃料処分施設オンカロがある

フィンランドの岩盤は非常に硬く

過去数億年単位で変化が起こっていない

 

日本も地下深く埋めようとしているが

日本に安定した岩盤はなく

埋める場所が決まる見通しはなく

最悪10万年今の場所で管理することになり

コストは計算不能

 

 *

2012年に政権を取り戻した自民党が

なぜここまで原発の再稼動にこだわるのか

それは

原発推進の歴史が生んだ

原子力ムラと呼ばれる巨大利益共同体による

 

原子力ムラの中心にあるのは電力会社

メーカー商社に強大な発注力を持っている

国民が払う電気料金総括原価方式で決められ

電力会社はコストの%の利益を得る

よって

コストが大きいほど利益が上がり

関連企業は電力会社とコスト競争のない関係を保っている

 

原発受け入れ地方自治体には

電力会社からの補助金

から電源三法交付金に基づく巨額の助成金が支払われる

 

メガバンクは原子力産業各社とメディア関連企業に融資

金利を得る

 

経団連原子力ムラの代弁者として原発を推進している

 

大学・御用学者群らは

電力会社から研究費や学生の就職斡旋を受けるため

都合のいい研究結果を発表し安全神話を作る

 

電力会社が行う原発安全・安心キャンペーン

メディア広告会社を通じ巨額の広告収入をもたらし

御用評論家群と共に安全神話を唱え続ける

 

経済産業省を中心とした官僚たちは

電力会社有利な規制や指導を行う見返りとして

関連企業への天下り先が手厚く用意される

 

原発を推進する原発族と呼ばれる政治家政党

電力会社に有利な政策や法律を打ち出し

政治資金選挙協力を受ける

 

 

これらの原子力 ムラ

日本の政治と経済の6割を支配する

強大な利権構造を作っている

 

 *

休止中の水力発電所と火力発電所の一部を稼働させるだけで

日本の原発をすべて廃止しても電力は不足しない

それは政府統計局のデータが証明している

 

 

 

   

 

 

 

 

   監督は

   原発の差し止め訴訟の先頭に立つ弁護士

 

   内容は多義にわたる

   原発問題の基礎を知るにはよく出来ている

    但し、全く新しい事実はあまり描かれていない

 

 

 

   原発事故を目の当たりにし

   原発の安全性ばかりが取りざたされるが

   たとえ事故をなくすことができても

   使用済み核燃料の最終処分方法が確立するまでは

   原発を稼働させてはいけない

 

 

   原発を止めるには

   いずれは自然エネルギーを利用するにしても

   当面は火力発電に頼らざるを得ない

 

   火力発電を肯定すると

   必ず、CO²はどうするの、と聞かれる

   では

   CO²と放射能とどっちが怖い?

 

   もし あなたに幼い子供がいたとして

    CO²削減の為に放射能の入ったドラム缶を

    あなたの家に保管させて下さい

   と、頼まれたら

   あなたはそれを許可しますか?

    漏れる可能性は極 わずかですから

   と、言われて納得しますか

 

 

   CO²はこの30年間で0.006%増え0.041%になり

   世界は大騒ぎしている

   でもCO²濃度は

   2億年前は0.15%、5億年前は0.5%だった

   その環境でも動植物は

   何ら障害もなく今日に至っている

 

   それに対して

   これほど多くの放射性物質は

   生命誕生以降の地球で初めてのことである

 

 

   弁護士は訴訟によって

   原発を止めようとしている

 

   一般国民が出来る最も簡単で有効な脱原発運動は

   選挙時に慎重に原発推進派以外の政治家を選び

   投票すること

 

 

原発推進派の面々

 

2015年 日本映画 138分