監督 小中和哉
原作 朱川湊人
出演 土屋太鳳
有森也実
清水富美加
吉沢亮
吉田羊
彩夢
秋本奈緒美
また退屈な朝を迎える女子高生太鳳
彼女の部屋に朝食を運ぶ母奈緒美
出るのはため息だけ
太鳳の声は届かない
太鳳は
あてもなく街を彷徨う
近所のマンションのひさしの上が
太鳳のお気に入りの場所
誰も彼女を気に留めない
見上げるのは１人の主婦だけ
太鳳は
あてもなく街を彷徨う
太鳳は
あてもなく街を彷徨う
久しぶに高校へ足を運ぶ
彼女に声を掛ける友人はいない
この学校の学生が以前自殺した
半分引きこもりで
ろくに学校にこない人だった
家の近所のマンションから飛び降りた
それが太鳳
実体を失っても
無視され続ける生活は続いている
太鳳も高校１年までは明るかった
幼馴染の亮や入学後親しくなった富美加と
楽しい学生生活を送っていた
なぜ自殺したのか
自分でも思い出せない
残された者にも分からない
太鳳は
あてもなく街を彷徨う
太鳳には
彼女が虫男と名付けた巨大虫が見える
虫男が現れると誰かが自殺する
太鳳は
あてもなく街を彷徨う
太鳳の、いちばん、ほしいもの
それは自分に向けてくれる笑顔
太鳳を初めて見つけてくれたのは
ほっぺがリンゴのような女の子
しかし
彼女の母親は借金を抱え
虫男に取り憑かれていた・・・
虫男のCGが安っぽいので
安っぽい映画かと思ったら
いたって真面目な映画でした
人間は死んでも簡単には楽になれない？
やっぱり生きていた方がいい？
ただ
死者の見る風景があまりにも美しいので
生き疲れた人は
死んでもいいかなと思ってしまう
生きるのは疲れるよね
いつまで続ければ終わるの
この世と自分をつなぐ鎖が
歳とともに錆びてきて
今にも切れそうだよ
いいものが隠れているのに
もったいない映画
2013年 日本映画 83分
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