" MEMORIES OF MATSUKO 嫌われ松子の一生 "
監督 中島哲也
原作 山田宗樹
出演 中谷美紀
瑛太
伊勢谷友介
香川照之
市川実日子
黒沢あすか
柄本明
宮藤官九郎
劇団ひとり
武田真治
荒川良々
木村カエラ
AI
2001.JULY.10
夢を見るのは自由だ
SHIBUYA
15:00
でも
その夢を叶え幸福な人生を送れる奴なんて
ほんの一握り
だから
そうじゃないその他多勢は
MAKUHARI
15:00
悲しいため息をつくか
SHINJUKU
15:00
友介のように
みじめに酔いつぶれるか
ARAKAWA
15:00
松子のように
さっさと人生を終わらせるか
OGIKUBO
15:00
瑛太のように
笑ってごまかすか
どっちにしてもお先真っ暗
瑛太はミュージシャンを夢見て上京したが
ものにならず
彼女にも捨てられ
AVを見るのが唯一の楽しみ
そんな瑛太のアパートに
突然、父照之が
父の姉松子の遺骨を持って訪ねて来る
松子は30年前に蒸発したが
3日前に荒川の河川敷で、死体で発見された
警察は他殺と断定、犯人は見つかっていない
瑛太は父から
松子のアパートの片付けを頼まれる
松子の部屋はもの凄く汚い
隣の住人の話では
松子は鼻つまみ者で
嫌われ松子と呼ぶ者もいた
誰とも口をきかず体臭がひどく
夜中に大声で叫んだりしてた
いつも
河原に坐って川を眺めて泣いていた
警察は
18年前に松子と同棲していた友介を捜す
刑事さんの話では
松子は元々は中学校の先生で
歌が上手で人気者だった
それが
昭和46年23歳の時
修学旅行で泊った旅館で金が盗まれて
疑われたのが松子のクラスの友介で
松子は真相を確かめるのが面倒で
同僚の財布から金を盗んで
旅館に返して事なきを得ようとし
犯人を連れて来いと詰め寄られ
面倒なので自分がやったと嘘をついた
そして学校をクビになった
松子は
昭和22年、長女として福岡県に生まれた
松子には病弱な妹実日子がいて
父明は実日子ばかり可愛がった
松子はどうすれば愛される娘になれるか
悩んだ
変顔を覚えた
変顔し過ぎて
無意識に変顔が出るようになった
クビになった直後
松子は家出をした
松子は男運がない
昭和48年、中洲のソープ嬢になつた
昭和49年、同棲中のヒモを殺した
平成元年から引きこもり生活を続けていた
松子の死を知った松子の親友
AV会社社長あすかが
瑛太に接触して来る・・・
「 下妻物語 」の中島哲也監督
全体に漂う雰囲気は似てる
色彩豊かに
松子の悲惨な一生を描く
一部ミュージカル
一部ファンタジー
一部コメディ
全体にはヒューマン・ドラマ
嫌われ松子と呼ばれたが
そう呼ばれたのは最後の12年
でも松子は子供の頃から
父に嫌われてる、と思い込んでいた
松子はお人好しで
善人かもしれないが
事件の真相を誤摩化そうとしたのが
そもそも転落のきっかけ
いい加減な性格が災いした
身から出た錆
一段踏み外したら
後は転落の一途
自業自得の人生
かなり評判はよく
映像的にも面白く
飽きさせる事はないが
掴み所がなく
「 下妻物語 」ほどの
ぶっ飛び感もない
遊びのある映像からは想像できないけど
中島哲也は凄く厳しい監督で
撮影現場はもの凄くギスギスしてた、、、らしい
2006年 日本映画 130分
日本映画プロフェッショナル大賞 主演女優賞受賞
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