「 はるか、ノスタルジィ 」 | 0・・映画toほげほげ

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♪ ほげほげたらたらほげたらポン ほげほげたらたらほげたらピー ♪
★映画のほげほげ等、気まぐれ備忘録★

  " はるか、ノスタルジィ "

監督 大林宣彦
原作 山中恒
音楽 久石譲
出演 勝野洋
   石田ひかり
   松田洋治
   尾美としのり
    多岐川裕美
    石田ゆり子
    佐野史郎
    増田恵子


 人生には、
 忘れてはならない
  ことがある。
 それを記憶し、
 苦しみ続けること
  だけが、
 贖罪になる、ー
 そういうこともある。

 これは、ー
 その遠い記憶に
 呼び戻されるように、
 三十年の時を越えて、
  古里へ帰って来た、
  ひとりの男の、
 不思議な心の
  物語である。

 一九九X年 春・小樽

勝野はこの町で2,3日ぶらぶらしてから
東京に帰るつもりだった。ところが

道で転んでコートを泥まみれにする勝野
心配して声をかける少女
春のように明るい少女は
勝野にクリーニン屋を紹介
その店の主人は 少女の家庭教師、無愛想な尾美

勝野お礼に少女をお茶を誘うが
断られる

そもそも
勝野が小樽へ旅して来たのは
1人の友人の死がきっかけだった

勝野は小説家
突然倒れたその男は
勝野の小樽恋シリーズの
挿絵と表紙の絵を書いていた
小樽恋シリーズの人気の半分は
彼の挿絵に負っていた

次の日
コートを取りに行った勝野を待っていた少女
少女は勝野の小説のファンで
やっばりお茶の誘いを受ける

勝野が小樽を訪れたのは高校生の時以来
勝野は少年時代の自分を消し去りたくて
自分の過去を嘘の現在で塗りつぶそうと
故郷を題材に小説を書き続けてきた

 もし私を小説に登場させるなら
 何と名前をつけてくれますか
少女の戯れの質問に
勝野は三好遥子と答える
勝野が本名を訪ねれば
少女は戯れにはるかと答える

はるかは勝野の思い出を消す旅の
共犯者を申し出る

小樽恋シリーズは
中年おじさんと少女の恋物語
アイスクリームのような小説
甘くて口当たりが良いが
溶けてすぐ消えてしまう

勝野ははるかに過去を語りながら
丘から町と海を眺めたり
尾美の車で高島岬へ行ったり
3人で寿司を食べたり
朝里川温泉に行ったり

はるかは幼い頃父を亡くし
家は火事で燃え
思い出したい過去の手掛りがない

過去を葬ろうとする勝野は
忘れかけていた過去が蘇る

そして
勝野とはるかの前に
古風な学生服を着た少年が現れ
自分はあんたが忘れかけてたあんただと言う・・・
$0・・映画toほげほげ-はるか、ノスタルジィ


  「さびしんぼう」を
  暗く暗~くしたような映画


  過去の暗い自分と
  現在の暗い自分が喧嘩して
  過ちの責任のなすり合い
  見苦しいぞ


  そんで
  過去の後悔を現在に晴らそうと

  中年になった男は
  後悔の残る初恋の人の
  彼女にそっくりな娘と
  一発やって昔を懐かしむ
  
  そんな贖罪の仕方があるもんか


  久石譲の音楽が
  センチメンタル過ぎ
  しつこ過ぎ
  久石譲も呆れて
  手を抜いたか


 $0・・映画toほげほげ-石田ひかり


1993年 日本映画 166分
 日本映画プロフェッショナル大賞 主演女優賞受賞