監督 園子温
出演 吹越満
神楽坂恵
梶原ひかり
でんでん
黒沢あすか
古藤ロレナ
実話を基にした話
らしいけど
静岡県富士見市、
古ぼけた社本熱帯魚店
気の弱い店主・満
妻は手抜き主婦・坂恵、スタイルはいい
イカれた一人娘・ひかり
家族の間に会話はない

2009年1月19日月曜日 午後9時11分
男と出かけた娘ひかりは
スーパーで万引きをし
満・坂恵が呼び出される
ふてぶてしい態度のひかり
店長は激怒
愛想よく店長をなだめに入る
店長の友人でんでん
でんでんの顔を立てて今回は厳重注意で許される
でんでんは3人を自分の店に案内
そこは大きな熱帯魚センター
すごい品揃え
でんでんは明るいエンターテナー
坂恵もひかりもでんでんを気に入る
でんでんの妻はあすか
妖艶で明るいが、何か微妙な影
でんでんの前では明るい坂恵とひかり
満は過去を思い出す
坂恵は3年前に来た後妻
ひかりは坂恵が嫌い
気に入らないと暴力を振るった
でんでんはひかりに自分の店で働きなと提案
1月20日火曜日 午前9時45分
社本家3人は でんでんの熱帯魚センターへ
ひかりはでんでんの店に住み込みで働き出す

満は帰り
でんでんは坂恵を話があるからと残し
相談に乗るそぶりの後、豹変
坂恵は実はM、でんでんの荒々しさに惚れる
満は坂恵を通して
でんでんの熱帯魚養殖の共同経営者に誘われる
坂恵は乗る気満々、満は慎重
1月21日 午後2時50分
満はでんでんに会いに行く
強引に投資の話を進めるでんでんだが
満は第三者から1千万を投資させるための"さくら"だった
そして
その第三者は、投資金をでんでんに渡した直後
あすかの出した栄養ドリンクを飲み
満の目の前で悶え死亡する・・・
基になったのは
1993年に起きた埼玉愛犬家連続殺人事件
詐欺的な商売をしていた
ドッグショップ主人とその妻が
トラブルの発生した顧客4人を
硝酸ストリキニーネで毒殺
死体をバラバラにした上で山中に遺棄した
彼らは従業員の証言により起訴され
2009年死刑が確定した
彼らには3件以上の余罪があると見られていたが
証拠不十分で立件できなかった
そんで、映画が基にしたのは
殺害方法と死体の隠滅方法のようだ
とってもグロい
の評判が多々あって
どきどきしながら見たが
グロは予想内に留まる
逆に遺体解体シーンが雑で拍子抜け
ただ赤い肉片を切り刻むだけ
エロいとは知らなかったので
こちらは想定外
エロは話の筋と直接関係なく
エロい監督の趣味らしい
まぁ、
エロとグロは相性がいいのだが
飽きずに最後まで引っ張る力はあるが
それ以上の何かはなし
後半、話はどんどん実話とずれて行き
窮鼠猫を噛み過ぎ
最後は親父が自殺して
娘は大喜び
何と投げやり
後味悪っ
園子温の心の声が聞こえる
おまえら刺激さえあればいいんだろ
哲学も美学もいらねぇよな
僕らは"冷たい熱帯魚"か

2011年 日本映画 146分