" 燃ゆる大空 "
皇紀二千六百年記念映画
陸軍省検閲済
後援 陸軍省
監修 陸軍航空本部
監督 安倍豊
撮影 宮島義勇
特殊技術撮影 円谷英二
出演 長谷川一夫
神鎮りて
永く皇国の
砥柱たる
陸の荒鷲の
英霊に
謹んで
この一編を捧ぐ
1931年9月18日
日本政府の政策に反し関東軍は満州へ侵略
傀儡国家の建設に着手した
1936年
日本政府は華北5省を
日本の勢力下におく方針を明確にした
大日本帝国陸軍飛行学校
歯磨き、飯、銃の手入れ
洗濯、散髪、消灯
陸上訓練
♪燃ゆる大空 気流だ 雲だ
♪上がるぞ 翔けるぞ 疾風のごとく
♪爆音正しく 高度を持して
♪輝く翼よ 光と競え
♪航空日本 空ゆく我ら
入浴、金銭出納簿の検査
あんぱん20個食って注意を受ける
お前たちんの体は・・・
大日本帝国のものであります
せめて10ぐらいに我慢しとけ
飛行訓練
機銃訓練
人間は生まれてきた以上 立派な死に場所を得て
立派な死に方をしたいのは軍人のみではない
人間が立派に死ぬということは
立派に生きるのと同じである
これこそ日本武士道の精神である
かしこくも明治天皇の軍人に賜りたる
ご勅諭の精神であると拝察する
1937年
日本軍と中国軍が衝突をおこした
蘆溝橋事件をきっかけに
日本は強硬方針を打ち出し
やがて中国との全面戦争に突入する
中国軍の抵抗は根強く
戦争は長期化した
日本政府は当初この戦争を北支事変と呼んだ
昭和十三年(1938)二月
北支戦線
大日本帝国陸軍飛行学校の卒業生は勇敢に戦い
大日本帝国陸軍飛行学校の卒業生は勇敢に散る・・・
軍人は七たび生まれ変わって
お上に ご奉公申し上げるのじゃ
日中戦争真っただ中の日本
陸軍が戦意高揚と
飛行学校の宣伝の為に作った映画
自分の命を掛けて
中国人を殺す人を募集する映画
戦争で犬死にする事は名誉であると訴える映画
自決が潔ぎよいと訴える映画
理解ある上官と
志ある若者達
理不尽なしごきやビンタは描かれていない
戦争の絵空事
この映画を見た若者が
勇んで死んで行った
潔ぎよい自決なんて あってたまるか
立派な死にざま糞食らえ
グダグタでも生きている方がいい
1940年 日本映画 102分 白黒
この映画の1年後
日本海軍が真珠湾を攻撃
日中戦争は太平洋戦争へと拡大
日本は敗戦に向かって突き進む