初心者の部屋⑫ ここの管理人はアンチ野球なの? | プロ野球の視聴率を語るblog

初心者の部屋⑫ ここの管理人はアンチ野球なの?

このblogや、視スレの内容について理解の浅い方々から、
 
『ここの人たちは野球が嫌いなのか?』


という意見をいただきます。今回はそれに対するお答えです。
 
 
視スラーの多くは、野球自体が嫌いなわけではありません。
(嫌いになってしまった人も一部にいるでしょうが、理由があってのことです)
 

 
日本で生活をしていると目に付いて仕方がない、「野球防衛軍」が嫌いなのです。
 
また、僕個人としてはプロ野球に早く正常化してもらいたい、そうでないと困る、というのもあります。
 
 

 

 
野球防衛軍とは何か、一応説明します。
 

 
野球防衛軍 【やきゅうぼうえいぐん】

 
テレビ局、スポーツ新聞などのメディアの一部において、実際の需要以上に野球情報を報道したり、対抗スポーツ(サッカーなど)を不自然にこきおろす行為が目立ち、そういった活動に携わる者を『野球防衛軍』と呼ぶようになった。
テレビ局、新聞記者や野球解説者、芸能人などが主に防衛軍認定されている。『野球脳』と区別される概念であるが、重なりも多い。
視スレ辞典 より)
 
 
特にテレビ局にとって、野球中継がなくなってしまうと困るようです。そのため、自分たちのために野球を守ろうとする偏向報道をしてきました。

 

そういった防衛活動に反発しているのが視スラーの声なのです。野球自体を嫌っている人は多くはありません。
 
 

 
ところで、こういったマスメディアの『防衛活動』に反発することはアンチ行為なのでしょうか?
 
 
野球ファンにとっても、プロ野球の現状は決していいものではないと思います。
マスメディアが防衛しようとしているプロ野球の現状は、野球をむやみに賞賛(中には誉め殺しと言えるような無責任な賞賛もある)し、その上で巨人戦をゴールデンタイムに中継し、安易な番組制作で利益を得る、というものです。

 

その利権構造では、巨人という中心チームと、その放映権料にぶらさがったセ・リーグのチーム、さらにいくらがんばっても赤字でチームの存続は親会社次第(逆に、親会社が安泰なら努力の必要が全くない)というパ・リーグのチームという世界になってしまいます。
 
 
そういったぬるま湯的な運営に安住してきた結果、今の野球界は魅力のないものとなり、問題が山積みになっています。素人目にも改善すべき点がいくつも見つかってしまうのですが、なかなか現状は変わってきません。
 
 
これは、今の野球界が積極的に変わろうとしていないことが原因です。
なぜ変わろうとしないか?
変わることが、自分たちにとって都合が悪いからです。
 
野球界とマスメディアが分離されていれば、マスメディアにとって都合が悪い変化であっても、野球界にとって良いものであれば、そちらを選択するのが自然なはずです。
 
しかし、現状では野球界=マスメディアとなっています。
 
 
巨人と読売グループの関係は周知の通りです。
 
しかし、その他のチームにとっても財政上の命綱が巨人=読売に握られているのですから、マスメディアと命運を共にすることになります。
 
そのため、プロ野球の現状に逆行する球界改革には反対する動きしかとれなくなります
 
 
そういった動きが積み重なった結果、プロ野球が魅力のないものになり、先細りしていく…これを野球ファンは本当に望んでいるのでしょうか?
 
 
根本的な治療をするなら早いうちの方がいい。野球中継(レギュラーシーズンの巨人戦のことですが)の低視聴率や防衛体制の崩壊は、本当は野球ファンこそ望むべきだと思います。

 

実際、利権によるしがらみがなくなってきたこともあって、改革がゆっくりとですが進みつつありますしね。

追い込まれたというのもあるでしょうが。
 
 
 

 
ここから先は僕の個人的な意見です。
 
 
僕が防衛体制が崩壊してほしいと思うのは、単に見苦しい“自称”スポーツコーナー(サンデーモーニングや報道ステーションのような)に一刻も早くこの世から消えてほしい、というのもあります。
 
2001年に視スレが始まった当時は、ただのサッカー日本代表ファンでしたので、『この世から野球さえなくなれば、もっと住みよい世の中になるのに!』と思っていたこともありました。
 
 
しかし、その後もっと広い視野で世の中を見るようになって少し考えが変わりました。
 
 
J2、JFLのチームや、アイスホッケー、カーリング、ソフトボール、そして野球でも社会人なんかは、ずいぶんと肩身が狭そうにしています。

 
 
必要な施設がない。

経済基盤や支援制度が整備されていない。

生活に根付いた普及がなされていない。
 
 
これは、ファンの意思に基づかず、マスメディアの都合を押し付けてきたプロ野球が日本のNo.1スポーツであったことにも原因があると思います。上記で挙げたような経済基盤や普及がなくても成立してしまうので、そういった努力をしなかった。そのため他の(まだ未成熟な)スポーツが引き上げていく社会習慣がができなかったのでしょう。プロ野球の責任だとは言いませんが、原因ではあったと思います。
 
 
しかし、この現状でプロ野球が無惨に崩壊してしまったらどうなるでしょう?
 
 
きっとサッカーがとって代わり、百年構想によって他のスポーツも繁栄…するといいけど、ちょっと甘い考えのように思います。
 
 
それより日本のスポーツの象徴ともいえるプロ野球のイメージダウンによって、スポーツ全体に対して『スポーツ?ナウくないよ、ダサいよ』というムードが発生してしまう方が可能性が高そうです。
 
世間でのスポーツの地位が低下し、お金や関心が集まらなくなってしまい、他のスポーツにとっても打撃になると思います。
 
 

 
それは困る。
 

 
 
僕は大してプロ野球に関心はない(昔と違って積極的に嫌いということももうない)のですが、

僕が好きな他のスポーツのためにも、今潰れてもらっては困るのです。だから、早く正常化してほしい。
 
 
 
これが『大人の階段』を昇った僕の意見です。