昆布漁にいってきました! | Keep a journal @ 山脇りこ/Riko's Kitchen

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日々の、食、衣、住、旅、好きなことをつづっています。

長らくのご無沙汰です・・・玉置宏です(わかる人だけ・・遠い目)。


またまた、旅に出ておりました。

やっぱり私の活力源だな~としみじみ。


今回は、函館と青森。

完全プライベートです。


本当は、念願だった青森どっぷり♪を計画していたのですが、

函館で、どうしても見たいものがあり、

いろいろお願いしたら、かなえて下さる所があり、

相方ともども、行ってきました!


昆布漁!!!





リコズキッチン~ひと手間かけて、旬ごはん♪ と くらし270度


訪ねたのは、北海道最大の昆布の産地、

南茅部。


函館から車で1時間くらいのところにあります。


南茅部にたどり着く前にも、昆布が揚がる浜はあって、

さながら昆布街道、海道です。



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南茅部と言えば、真昆布。


だし昆布としては、みなさんも御存じの通り、

真昆布、利尻、羅臼が御三家じゃないかと思います。


中でも、色があまりでなくて、粘りも優しい真昆布は、

だし昆布として最高・・という料亭や割烹の方が多く、

献上1等天然真昆布・・・なんていうと、大変に値が張るもの。


さらに、養殖も盛んですし、

道南ならではのがごめ昆布もあったりで、

全体の生産量も一番多い。


いわば、昆布の、ピンからキリまで、見るには最高かと思います。


背景には、利尻や羅臼と比べれば、

漁師さんも多く、

安定的な供給を支える組合や、販売の仕組みがしっかりしている、

というのもあるみたい。


※私も、真昆布もよく使うし、

すべて使いますが、最も好きで愛用している羅臼(天然)は、

数がとっても少なく、あくまで天然が中心。

利尻の天然も少なく、今もっとも値が張り、貴重品とのこと。


ということで、

南茅部へ!


そして、南茅部エリアでも、

黒口浜と、白口浜があります。


それはここからあがる昆布の切り口で違うもの。


黒口は切り口が黒い昆布。

白口は切り口が白い、厚みのある昆布。


白口天然が最高で、

うまみが強く、しかし上品で、

ここの昆布しか使わないこだわりのお店もあるとのこと。

※ここでいい昆布があがらなかったら、お店を休んだそうですよ。


さらに、その中にも、

上浜、並浜とあって、

今回、ご案内いただいたのは、上浜である安浦。


天然の漁は、今年は7月17日解禁だそうなので、

養殖を見せて頂きました。


一緒に舟に乗り、養殖場へ。

こちらも、水揚げ直前。(養殖の水揚げは7月1日~)


※舟、ちっちゃいの。井の頭公園のボートの2倍くらい?

スピードはかなり出ます!(>_<)


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このカラフルなブイが昆布養殖の目印。


浜から500メートルくらいかな?


昆布は陸に近いところで、育つのですね。


このブイにそって、ロープが張られ、そこに昆布の種(的なもの)が差し込まれ、

養殖の昆布は上(海面)から下に向かって伸びています。


※ここ、ポイント!後で。


漁師さんは、このロープ○本分が自分の育てている昆布・・・ということで、

特に、名前が書いてあるわけでもないんだけど、

もちろん間違えることはなく、

それぞれの流儀で育てています。



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まさに、育てているのです。

間引きしたり、

ブイや浮きの調整で、

太陽の当たり方を変えたり、

実にさまざま。


そして結果にも差が出るとのこと。


まさに、海の農作業だな、と思いました。


ここで、天然と養殖の違いについて。


まず、昆布はだいたい2年の命なのだそう。

毎年、秋から枯れていくらしいですが、

2年すると本気で枯れて死んじゃうらしいです。


で、天然の場合、2年目の身が厚くなっているものが上等で、

目利きの漁師さんはそれを狙う。


一方養殖は、主に1年で収穫するのだそう。

最近は2年養殖も追及されているみたいですが、

主に、10月~11月ごろにロープに種をつけて、育て、

翌年の7月に収穫する、わけです。


ひとつめの違いはここ!ですよね。


そして、私が、なによりもきっと、

これが大きな違いになるんだろうな~と感じたのは、

やっぱり、生え方です。



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天然の昆布は海底から生えている。

つまり、根は海底にはっている。


養殖は海を漂うように生息しています。

根はあくまで、ロープにつながっている。


きっと天然の昆布の中には、

地底のミネラルや、エネルギー、

数億年の海底の力が閉じ込められているはずです。


地の力と海の力の融合的な、

その特異な魅力は、

養殖には残念ながら、ないのかもしれません。


彼の地で耳にした、

天然に、異様なまでにこだわる、

私もしっている、昆布問屋さんや、昆布佃煮屋さんは、

そこ!大事にしているのだろうなと思いました。



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それにしても、

舟の上でいただいた(勝手につまみ食いした)、

生の昆布のおいしかったとこ!


多分、食べたことがある方はあまりいないかも?


しゃきしゃきして、

海の野菜だ!!うんまい!と思いました。


しかし、海からあげた昆布は傷みが早く、

そのため、干す、ゆでる、塩漬けする、など、

すぐに加工しないと流通しないとか。


そこで、

干して、うまみを閉じ込めることを考えた、

先人たちはすごいな~と思います。


干し方もさまざま。


もちろん、天日干しがいいわけですが、場所も時間もエネルギーも要ります。

干場(かんば)と言われる建物で、

機械の力をつかって乾燥させるのがほとんどだとのこと。


白口浜、上浜、天然、一級、天日干し~なんていうのが、すごいんだろうな。


それにしても、

手間暇かかっています。


そこまでやって昆布漁師。

ほんとに、海に出てとってくるだけじゃない。


昆布は高いと言う声をよく聞きますが、

私は、今回、

安い・・・もっと高くしないと、

昆布漁をやる人がいなくなっちゃう・・と思い、危機感を持ちました。


昆布の消費量は激減しているって知ってます???

概ね6万トンくらい消費されていたのが、

今は、2万トン以下と言われ、昆布がだぶついている・・・とか。

※収穫はもっとあるので。


それに、海水の温度は年々あがっていて、

天然昆布の収穫量も減っているし、エリアもかわってきているらしいです。


さて・・・。

10年後、20年後にはどうなっているのでしょうか。


昆布好きとしては、

そんなことを思わずにいられませんでした。



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このあとは、昆布の加工工場へも。


ひゃーーーー、感動しました。


またこのことは、後日。


今日から、週末は大阪@遊び?食い倒れ?、

そして、

来週は、今度はお仕事で、

福井で、再び、昆布の勉強してきます!!!


※あ、舟ではいてる長靴、かわいくないですか?

日本野鳥の会のもの、笑。お気に入りです!


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