長らくのご無沙汰です・・・玉置宏です(わかる人だけ・・遠い目)。
またまた、旅に出ておりました。
やっぱり私の活力源だな~としみじみ。
今回は、函館と青森。
完全プライベートです。
本当は、念願だった青森どっぷり♪を計画していたのですが、
函館で、どうしても見たいものがあり、
いろいろお願いしたら、かなえて下さる所があり、
相方ともども、行ってきました!
昆布漁!!!
訪ねたのは、北海道最大の昆布の産地、
南茅部。
函館から車で1時間くらいのところにあります。
南茅部にたどり着く前にも、昆布が揚がる浜はあって、
さながら昆布街道、海道です。
南茅部と言えば、真昆布。
だし昆布としては、みなさんも御存じの通り、
真昆布、利尻、羅臼が御三家じゃないかと思います。
中でも、色があまりでなくて、粘りも優しい真昆布は、
だし昆布として最高・・という料亭や割烹の方が多く、
献上1等天然真昆布・・・なんていうと、大変に値が張るもの。
さらに、養殖も盛んですし、
道南ならではのがごめ昆布もあったりで、
全体の生産量も一番多い。
いわば、昆布の、ピンからキリまで、見るには最高かと思います。
背景には、利尻や羅臼と比べれば、
漁師さんも多く、
安定的な供給を支える組合や、販売の仕組みがしっかりしている、
というのもあるみたい。
※私も、真昆布もよく使うし、
すべて使いますが、最も好きで愛用している羅臼(天然)は、
数がとっても少なく、あくまで天然が中心。
利尻の天然も少なく、今もっとも値が張り、貴重品とのこと。
ということで、
南茅部へ!
そして、南茅部エリアでも、
黒口浜と、白口浜があります。
それはここからあがる昆布の切り口で違うもの。
黒口は切り口が黒い昆布。
白口は切り口が白い、厚みのある昆布。
白口天然が最高で、
うまみが強く、しかし上品で、
ここの昆布しか使わないこだわりのお店もあるとのこと。
※ここでいい昆布があがらなかったら、お店を休んだそうですよ。
さらに、その中にも、
上浜、並浜とあって、
今回、ご案内いただいたのは、上浜である安浦。
天然の漁は、今年は7月17日解禁だそうなので、
養殖を見せて頂きました。
一緒に舟に乗り、養殖場へ。
こちらも、水揚げ直前。(養殖の水揚げは7月1日~)
※舟、ちっちゃいの。井の頭公園のボートの2倍くらい?
スピードはかなり出ます!(>_<)
このカラフルなブイが昆布養殖の目印。
浜から500メートルくらいかな?
昆布は陸に近いところで、育つのですね。
このブイにそって、ロープが張られ、そこに昆布の種(的なもの)が差し込まれ、
養殖の昆布は上(海面)から下に向かって伸びています。
※ここ、ポイント!後で。
漁師さんは、このロープ○本分が自分の育てている昆布・・・ということで、
特に、名前が書いてあるわけでもないんだけど、
もちろん間違えることはなく、
それぞれの流儀で育てています。
まさに、育てているのです。
間引きしたり、
ブイや浮きの調整で、
太陽の当たり方を変えたり、
実にさまざま。
そして結果にも差が出るとのこと。
まさに、海の農作業だな、と思いました。
ここで、天然と養殖の違いについて。
まず、昆布はだいたい2年の命なのだそう。
毎年、秋から枯れていくらしいですが、
2年すると本気で枯れて死んじゃうらしいです。
で、天然の場合、2年目の身が厚くなっているものが上等で、
目利きの漁師さんはそれを狙う。
一方養殖は、主に1年で収穫するのだそう。
最近は2年養殖も追及されているみたいですが、
主に、10月~11月ごろにロープに種をつけて、育て、
翌年の7月に収穫する、わけです。
ひとつめの違いはここ!ですよね。
そして、私が、なによりもきっと、
これが大きな違いになるんだろうな~と感じたのは、
やっぱり、生え方です。
天然の昆布は海底から生えている。
つまり、根は海底にはっている。
養殖は海を漂うように生息しています。
根はあくまで、ロープにつながっている。
きっと天然の昆布の中には、
地底のミネラルや、エネルギー、
数億年の海底の力が閉じ込められているはずです。
地の力と海の力の融合的な、
その特異な魅力は、
養殖には残念ながら、ないのかもしれません。
彼の地で耳にした、
天然に、異様なまでにこだわる、
私もしっている、昆布問屋さんや、昆布佃煮屋さんは、
そこ!大事にしているのだろうなと思いました。
それにしても、
舟の上でいただいた(勝手につまみ食いした)、
生の昆布のおいしかったとこ!
多分、食べたことがある方はあまりいないかも?
しゃきしゃきして、
海の野菜だ!!うんまい!と思いました。
しかし、海からあげた昆布は傷みが早く、
そのため、干す、ゆでる、塩漬けする、など、
すぐに加工しないと流通しないとか。
そこで、
干して、うまみを閉じ込めることを考えた、
先人たちはすごいな~と思います。
干し方もさまざま。
もちろん、天日干しがいいわけですが、場所も時間もエネルギーも要ります。
干場(かんば)と言われる建物で、
機械の力をつかって乾燥させるのがほとんどだとのこと。
白口浜、上浜、天然、一級、天日干し~なんていうのが、すごいんだろうな。
それにしても、
手間暇かかっています。
そこまでやって昆布漁師。
ほんとに、海に出てとってくるだけじゃない。
昆布は高いと言う声をよく聞きますが、
私は、今回、
安い・・・もっと高くしないと、
昆布漁をやる人がいなくなっちゃう・・と思い、危機感を持ちました。
昆布の消費量は激減しているって知ってます???
概ね6万トンくらい消費されていたのが、
今は、2万トン以下と言われ、昆布がだぶついている・・・とか。
※収穫はもっとあるので。
それに、海水の温度は年々あがっていて、
天然昆布の収穫量も減っているし、エリアもかわってきているらしいです。
さて・・・。
10年後、20年後にはどうなっているのでしょうか。
昆布好きとしては、
そんなことを思わずにいられませんでした。
このあとは、昆布の加工工場へも。
ひゃーーーー、感動しました。
またこのことは、後日。
今日から、週末は大阪@遊び?食い倒れ?、
そして、
来週は、今度はお仕事で、
福井で、再び、昆布の勉強してきます!!!
※あ、舟ではいてる長靴、かわいくないですか?
日本野鳥の会のもの、笑。お気に入りです!
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