長袖が半袖に見えるほど腕、伸ばしたい!!世界初の驚異の腕伸びブログ。読めばあなたの腕が、あと50センチ、グングン伸びる!! -509ページ目
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キシリトールガムは邪道です。。。

キシリトールガムは邪道です。。。


虫歯になりませんように、、、そんな姑息な保険など、芸術家の生き様と相容れないだろう。


歯磨きがわり? 職務に忠実な犬のようだね。


そんな働き者のガムくんなんぞ噛んでいたら、エナメル質より大切な芸術家の遊び心が、虫歯になってしまうよ。


わたくしは子供だましのチープなガムを噛み続けるだろう。


そして吐き出したガムで、粉雪のように色素のうっすら抜けた、


合成着色料の微かに残った固まりを絵の具がわりに、ガム絵を描いてゆくのだろう。。。



ベロマーク

『THE ROLLING STONES』

芦屋ガム之介

2007年制作

ガムで絵を描くすべてのものたちへ。。。

●ガム絵とはなにか?●


吐き出したガムという廃棄物で絵を描くという、いままでだれもがやろうとはしなかった、まったく新しいアート界のニューモードです。リサイクルという観点から見てもちょっとしたエコです。まずはその、発症の歴史から簡単におさらいしましょう。。。


縛られた手のまま、涙の絵の具で、ネズミを描いた雪舟が日本にいたように、海の向こうアメリカでは、縛られた手のまま、アメリカ人っぽく、噛んでいたガムを吐き出してネズミを描いた青年がいたのです。その人こそがガム絵の始祖、ウォルト・ディズニーさんです。ウソです。


アメリカで生まれたそんなガム絵が日本に初上陸したのは、Jリーグブームがまだ華やかかりしころに遡ります。日曜劇場「ガム噛み大将放浪記」が高視聴率をとり、一大ガム絵ブーム(ガムバブル)を若者中心に巻き起こし、みなとみらいのガード下からスプレー落書きが消え、壁一面がガムで埋めつくされたりしたのも、今となっては甘い記憶です。ウソです。


●HOW TO ガム絵●


サッカーとガム絵の関係は、深い。サッカー同様にガム絵も、手を使ったら「ハンド」、すなわち反則なのです。ガム絵は紳士のお口のスポーツなのです。やたらめったらバイ菌のついた手で、神聖なガムを、触るべきではないのです。


味のなくなるまでガムを噛み、口中で舌というベラを使い、脳裏に描いた通りに整形し、キャンバスの望む部位に狙いを定め、吐き出して、吐いたガムを慎重にアイス用スプーンか歯間ブラシで微調整しながら (ガムに触れていいのは三回まで、それ以上は「トラベリング」すなわち反則で相手チームにフリースローが与えられる)、ここですかざず次のパーツ用の色のガムを、口に仕込む作業を怠ってはならない。


のんびりしていると危険です。サッカーならば「遅延行為」をとられ間接フリーキック程度の生ぬるい罰則ですみますが、ガム絵では「虫歯になる」というリアルな痛みを伴う仕打ちが待っているのですから。Hurry Up。


●条例違反●


理想の色がないときは2、3種のガムを調合し、自ら作り出すのです。お口の中は不可視の世界ですから、経験と勘が勝負の分かれ目となることでしょう。手鏡でこっそり覗くようなハレンチな迷惑行為は、条令違反です。完成品を見るとねんど細工に似ているガム絵なのですが、その粘着度はねんどの比ではないのです。いちど吐き出したら最後、その地点に即座に根をはり、移動させるにも著しい困難を伴うのだから。。。


素材であるガムを自由に扱える場所は、あくまでも口中だけと肝に命じ、吐き出したガムに触れるのはあくまでも微調整に留めるべきなのです。吐き出したばかりの新たなパーツへ、ムースを初めてつけてみた男子中学生が髪形を気にするように、下手に小細工を弄したがため、せっかく築き上げてきた他の部分までが、一気に台無し、なんて失敗を幾星霜、繰り返してきたことか。。。


●ガム絵は一日一時間!!●


当然このようにガムを長時間にわたり噛み続けることは、歯の健康を著しく脅かすことになる。ファミコン同様、「ガム絵は一日一時間」を厳守。作業が長引くときは、歯磨き休憩をもうけましょう。歯に安全なキシリトールガムを絵の具として用いるのは得策でしょうか?


否。歯の衛生などという小賢しい使命をもって生まれてきたキシリトールガムは本来、芸術家の魂と相いれないものなのです。子供だましのチープなガムに含まれている毒々しい合成着色料によって表現されてこそ、ガム絵なのです(以上、ガム絵公式ルールブックより引用)。


●アドビ『PHOTOSHOP』を購入●


そんなこんなでガムを噛むこと40分。。。できたっ。気持ちわりいっ。なまなましいっ。現実はときに残酷です。本人がいくらアートをきどってみたところで、口の中に一度入れた食品を、吐き出して、生まれたその物体Xは、残念ながらどう見ても"ザ・汚物"なのです(唾液にまみれた)。


しかし生まれたばかりの赤ん坊がサルくりそつなのと同様、後のケアで美しくメタモルフォゼるのもガム絵の醍醐味(Die Go Me)です。写真撮影時のライティングは、素顔の鈴木その子を照らすくらいのとびっきりスパークで望むべきです。


そして最後に大事なことなのですが、写真に撮ったらその写真をPHOTOSHOPでおもうぞんぶん加工するのを忘れずに。いいんです。パソコンも絵筆のひとつ、デジタル世代のツールなのだと割り切って。そうしてデジタル処理でごまかしたら、なんとか笑えるレベルに落ち着いたようです。。。




















鳩よ

作品NO1 『鳩よ。。。』





こうしてわたくしの初のガム絵作品が完成したのです。今はなきイトーヨーカドーの鳩マークが、旧カネボウフーズ『スーパーソーダガム』の青(ガム界のキタノブルー)と、赤はもちろんマルカワ製菓『フィリックスくんガム』によって、このヴァーチャル空間に復活したのです。


●パトラッシュ●

いずれはパトラッシュ(の亡骸)のそばで、大作ルーベンスの絵に挑みたいと、歯磨きしながらいま考えている。。。




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