タイミングが悪い時というのがある。
本日は、廃墟に戻ってきての撮影。
役者さんが咳込むカットを撮影しようとしている時。
おりしも南会津郡田島町は町長選挙。
前のカットのズリ上げ分も貰おうとしている。
選挙カーの気配に録音部はピリピリしてる。
いざ本番!
ポケットの中の携帯電話のバイブがブーブーなりだした。
申し訳ないが無視…。
選挙カーも遠ざかり、本番ヨーイ、スタート!の声。咳込む役者さん。
苦しそう…。
また携帯電話のバイブがブーブーいいだした、別口…すいません無視…。
そして無事、カットの声。
(ブチッ!)
機材の電源が突然落ちた!
隣の建物から引っ張ってきているACが抜けた?
現場からは監督の「オッケー!」の声。
スタッフは次のカットの準備の為、わさわさと動き出す。
…(どうしよう、どうしよう…取りあえず大声だそう)うわぁー!ちょっと待ってちょっと待って!
…事情を説明して、もう一度やってもらう事に。
誰かが延長タップに引っ掛かったらしい…。
我が愛機「PD-6 DVD LOCATION RECORDER」は一度内蔵のメモリーに情報を貯え、それをメディアに書き込んでいく。
情報を書き込む前に電源を根本から切られたのでは対処の仕様が無い…。
取りあえず、やり直しカットの後、監督と俳優の水野さんに謝りに行く。
スチールカメラマンの中岡さんが「寝てたんでしょ」と笑いかけてくる。
こんな状況で寝られるほど神経図太くないわい!