女性のための憲法カフェ〜今、ウクライナに学ぶこと | 石川巧オフィシャルブログ「すべては三浦のために」Powered by Ameba

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一期一会を大切に、神奈川県議会議員石川たくみのブログです。
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三浦市で開催された「第35回女性のための憲法カフェ〜
日本の安全保障は大丈夫?今、ウクライナに学ぶこと」に出席しました。

在日ウクライナ人ジャーナリスト、ナザレンコ・アンドリー氏と
小島健一神奈川県議会議長にご講演を頂きました。

ナザレンコ氏は、ウクライナ避難民の支援に尽力していて、本日も千葉に避難してきたウクライナ人の手伝いをしてから、三浦に入っています。
今もウクライナ東部ハリコフ市に住む家族や友人の生の情報を踏まえて、ウクライナの切実な状況が語られました。


 
「私の出身は東部ハリコフ市で、ロシア国境まで40kmしかありません。両親も親戚もハリコフに残り、今も毎日生の情報を教えて頂いています。
私の母校はもはや存在しません。始まって1週間で砲弾が落ちて建物は破壊されてしまいました。
ロシア軍は、ウクライナ東部の住民を守るためにやってきた
と言いながらも、その地域に最も激しいミサイル攻撃を行なっています。…
多くの軍人や一般人、そして200人以上の子どもが殺されました。
国内の難民は1000万人に達して、400万人が国外に逃げざるを得なくなりました。
私の両親もそうですが、戦争が始まって全土に対するミサイル攻撃が始まったため
外国に逃げようとしても、大きな国土のため物理的に難しいのです。
マリウポリ市は40日以上ずっと包囲されています。
そこでは国家親衛隊とウクライナ海兵隊が守っているのですが、街の存在が無いといって良いほど破壊されています。95%の建物が破壊されました。
今は3000人のウクライナ兵士に対して、
1万4000人のロシア人兵士を相手に耐えています。陥落していません。いまだに戦っています。
そして電気や水道もない中で、いまでも民間人も8万人が止まっています。
ウクライナ大統領は、包囲される前に、兵士に一時撤退を提案したが、断っていまだ戦場に残っています。
それはなぜなのか?
アザフ連隊司令官は、『もう街には守る価値はないでしょう。完全に破壊されていますから。
しかし、この街は建物やインフラだけではありません。私たちの祖国なのです』と言ったそうです。

今、橋下徹さんはじめ、『専守防衛』を認めない人が日本にもいます。
『いまはウクライナから逃げて、プーチンが死んだらまた戻れば良い』と言いました…

日本にも領土問題がありますが、スターリンが死んで70年以上経っても解決していませんよね。
ロシア軍は東部から強制連行でウクライナ人を極東に移住させています。…

日本の拉致問題でも解決していませんが…強制連行はまさにそれなんです。
戦うのをやめると、どうなるか?
ブチャ市は、2月29日からロシアが占領し、4月1日に撤退しましたが、
戻った住民は大きな悲劇を目撃しました。
500人の遺体の中には、抵抗した村長やレイプされた女性、動物まで殺されていました…。
ウクライナ政府も決して死んでほしいから戦いをすすめるのではなく、戦うことをやめると虐殺が待ってるという認識をもってやっている。…

ロシアからの侵略は初めてではありません。
1918年に一回独立しましたが、またソ連に侵略されました。
1933年には、スターリンはポロドモーロという大虐殺で食糧を奪って600万人ものウクライナ人を見殺しにしました。…
そして餓死したウクライナ人の代わりに、今いるロシア人を移住させたのです。
ロシア系住民はなぜいるのか?解説するメディアはありません。…(中略)

ゼレンスキー大統領への批判もありますが、今ウクライナが耐えられているのは、国際社会の支援のおかげです。
戦争が始まった直後、ドイツのある大臣に支援を呼びかけたら、
「どうせウクライナは数日間で陥落するだろう、今から支援しても間に合わない」と支援を断ったんです…
戦車や対空ミサイルなど今、いろいろな支援がを欧米から頂くようになりました。
それはなぜか?
やはり、ウクライナ人が戦いを諦めずに、祖国を守るために立ち上がって、しっかりとロシア軍に抵抗出来たから、に他ならないと思います。
逆に言うと、プーチン大統領は、なぜ侵攻に踏み切ったか?
おそらく自分自身の誤ったプロパガンダを信じきってしまったからではないか?…
ウクライナの東部住民はロシア語を話すから、ロシアを歓迎するだろうとか、ウクライナ人には戦う意志がないので、すぐに降伏するだろうと考えていた。
そこから何を学ぶことができるか?
やはり、私たちは戦う意志がない、と思われること自体が、侵略を招きかねない、ということであります。…(中略)

強い意志の表明が抑止力になると思います。
日本国憲法は、日本だけのものではありません。
世界の平和は、何のおかげで成り立っているかというと、力のバランスなんです。
ロシア軍が20万人の兵力をウクライナに投じましたが、その兵力はウラジオストックやシベリア等の極東部隊から入っています。
なぜそういうことが出来たのか?日本が北方領土を奪いに来ないとわかっているからです。…
もしも、日本が普通の軍事力を持ち、憲法の縛りがなければ、ロシアは軍隊を動かせなかっただろう。
護憲派は自分を平和主義者と思っていますが、そうではなく、中国やロシアの虐殺を傍観しているだけです。
それは決して平和主義ではなくご都合主義でありまして、倫理的問題があります。
実は、ウクライナでも戦争が起こることは非現実的と考えていました。
1991年独立時にはウクライナ人は冷戦が終わったから争いの時代は終わった、と考えていた人が一杯いました。…
だから、ウクライナは核兵器もロシアに譲り、100万人の軍隊を20万人に縮小してきました。…
一番弱っているときにロシアが侵略してきたんです。…

2014年から戦争は続いています。私たちは8年間、ずっと戦争を体験してきました。
そして私たちはロシアはこのままでは終わらない、と訴えています。
チェチェン紛争、モルドバ、ジョージア侵攻、そしてクリミア半島侵攻、シリアの軍事介入…と
ウクライナには準備する時間はあったはずでした。順番に隣国を侵略してきたんです。しかしすべて他人事だと思っていました…。」