本日は神奈川県議会本会議「代表質問」初日。
自民党からは、柳下剛議員、補助者におざわ議員が登壇しました。
新型コロナウィルス感染症への対応について質問がありました。
神奈川県はこれまで地域の医療体制を守りながら、
様々な対策に積極的に取り組んできましたが、
県民に安心して頂くため、取組みをしっかりと伝えるとともに、
重症化した患者が行き場を失うことのないよう、医療崩壊を防ぐ対策をさらに強化すべきです。
また、先の臨時議会で保育園や幼稚園、小学校等を通じて、
家庭に「抗原検査キット」を配布する事業が議決されました。
感染拡大を防ぐ新しい取組みとして期待していますが、
検査キットで陽性が判明した場合、受け皿となる医療機関の確保等、
しっかりと体制整備を行うべきです。
県の新型コロナ対策について、感染拡大や重症化の防止など、
今後どのように取り組んでいくのか、知事の見解を問いました。
〇黒岩祐治知事からは…
県では、「医療提供体制神奈川モデル」として、
重症・中等症・軽症・無症状といった症状に応じて、
コロナ専用病床や宿泊療養施設等を確保してきた。
地域療養の神奈川モデルとして 、昨年5月に開設した臨時医療施設や
現在国が積極的対応を求めている「緊急酸素投与センター」も、
本県が全国で最初に立ち上げたもの。
また、妊婦や子供、精神疾患、透析など様々な要因を抱えている方々には、
専門的なネットワークを構築し、安心して療養できる体制を整備してきた。
さらに入院優先度を客観的に判断する「スコア制度」や
自宅療養者が医療ケアを受けられる「地域療養の神奈川モデル(三浦市含む12市町村)」等
リスクに着目して、適切に医療を受けられる仕組みを導入してきた。
一方、デルタ株による感染爆発に直面し、病床ひっ迫が深刻化する中、
感染拡大と重症化の防止に向けて、健康時、発症時、療養時、緊急時など
あらゆる段階で早期に対応する新たな戦略が必要になった。
そこで引き続き、予防策、ワクチン接種を加速化するとともに
発症者の早期の受診を促すために、「抗原検査キット」を
児童のいるすべての家庭に配布する事業を開始した。
また全国に先駆けて、初診の段階から薬剤を処方する指針を策定し、
薬剤の早期投与を促進するとともに、軽症者への抗体カクテル療法の普及など
発症後の症状悪化を防ぐアプローチを着実に進めていく。
さらに医療機関と連携し、さらなる病床拡大を図りつつ、
緊急時に備え、緊急酸素投与センターの運営を継続していく。
引き続き、医療崩壊を防ぐための新たな戦略を進めながら、
感染拡大や重症化の防止に向けて、全力で取り組んでいく、との答弁がありました。
●それに対して再質問では…
今後、病床数の確保、拡大にどのように取り組んでいくのか?
また拡大にあたっては、東京都のように感染症法に基づき、医療機関に要請していくのか?、問いました。
〇黒岩知事からは…
(県内新規陽性者数は昨日669人、本日529人と)
現在新規感染者数は減少傾向だが、病床利用率は依然高い水準でステージⅣの状態。
また第5波では、自宅や宿泊施設での容体が悪化した場合の
搬送が困難であった事例(緊急搬送困難事案、4回以上病院照会・現場滞在30分以上)
も複数あったことから、引き続き入院病床をしっかりと確保することが重要と考える。
そこで8月6日に、神奈川モデル認定医療機関に対して
通常医療の一部抑制による病床拡大を依頼するとともに
9月1日には、県内300の医療機関に要請し、さらなる病床拡大を図ってきた。
その結果、最大確保病床数1790床に対して、約2200床を確保し、
重症病床についても、199床から290床へと増えている(公的医療機関コロナ病床率は平均8.8%)。
また、感染症法に基づく要請は、
要請に従わない医療機関の名称の公表など、強い措置を伴うものである。
本県では、これまでも医療機関や関係団体と丁寧に意見交換をしながら、
協調して病床拡大に取り組んできた。
現時点では、法に基づく要請を行うことは考えてない、との答弁がありました。
柳下剛議員の質問項目は下記のとおりです。
1.県政課題に対する知事の基本姿勢について
(1)税収見通しと今後の財政運営について
(2)本県のデジタル戦略推進の取組について
(3)事業継続に向けた中小企業支援体制について
(4)当事者目線の障がい福祉について
(5)収入証紙制度の見直しについて
2.新型コロナウイルス感染症対策について
(1)今後の対策について
ア.新型新型コロナウイルス感染症への対応について
イ.新型コロナワクチン接種に係る県の取組について
ウ.新型コロナウイルス感染症に係る保健所機能について
(2) 新型コロナウイルス感染症対策の財源措置について
3.安全安心を守る取組について
(1)新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえた次期保健医療計画策定について
(2)熱海の土砂災害を踏まえた県の対応について
(3)豚熱対策について
(4)飲酒運転及び妨害運転の現状と今後の対策について
4.県政の重要課題について
(1)東京2020大会の総括について
(2)水道事業の広域連携について
(3)持続可能な県営水道事業について
(4)入学者選抜制度の改善について
(5)コロナ禍における投票促進について