地方議会活性化シンポジウム2018 | 石川巧オフィシャルブログ「すべては三浦のために」Powered by Ameba

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一期一会を大切に、神奈川県議会議員石川たくみのブログです。
<私の目指す政治活動>
 ○自立的な生活経済圏     ○誇りの持てる教育
 ○一人でも多くの三浦ファンを ○より身近な市政に


神奈川県議会の派遣議員として、
「地方議会活性化シンポジウム2018」に出席させて頂きました。



主催は総務省、テーマは「人口減少社会を迎え、地方議会への多様な人材の参画をどのように実現するか」。 


基調講演は駒澤大学法学部大山礼子教授。

いま地方議会には「議会不信」、「なり手不足」という二つの暗雲が立ち込めています。
一方で、人口減少や少子高齢化、老朽化するインフラや公教育の崩壊等…、
本当であれば、ますます"議会"の役割は大きくなっているのです。
多様な民意の反映や合意形成、地域に根ざした政策立案が出来るのは住民代表機関たる"議会"だけなのです。

〈議会に日本の未来を託せるか?〉
●女性の活躍を後押しする環境整備ができるか?
●インフラの更新に優先順位をつけられるか?
●生産性の低い企業に退場を促せるか?

利益分配ではなく、不利益の分配が必要になる…
住民の合意と納得を得る政策形成ができるか?

〈住民に信頼される『住民代表機関』になるために必要な条件は何か?〉
①地方議会は本当に住民(多様な住民)を代表しているか?
→ 
低投票率(無関心)、無投票(なり手不足)、
議員の偏り(既得権代表の集まり?)
②地方議会は住民の意見を審議に反映させているか?(傍聴者等の発言機会・住民と協働の行政監視)
③地方議会は住民と情報を共有しているか?(情報「提供」ではなく、「共有」を)


国会議員の女性議員比率10.1%は、世界193カ国中で158位…
2018年5月 政治分野における男女共同参画の推進に関する法律成立
(政党の努力義務)政党には、女性候補者の擁立を進めるため、候補者数について目標を定めるなど
自主的な取り組みが求められる。

〈二元代表制下の議会の役割〉
地方分権改革により、首長の権限が拡大され、チェックの重要性が増している。

議会はチェック機関としての使命を果たすべき!
しかし、それだけで住民の関心を引きつけるのは難しい…
→ 「政策をつくる地方議会へ」

〈情報「提供」ではなく、「共有」を!〉
「顔の見える」長vs.「顔の見えない」議会では、議会無用論に対抗できない…
伝える努力を。
会議録は読んでもらえないと心得るべし。
●報告書の作成(行政情報の共有化)
●議員の「見える化」

〈社会教育の場としての議会〉
議員力だけでなく、「住民力」の向上も重要!
小中学生の見学、傍聴者を増やす取り組み等 
これからの日本にとって、政治教育・有権者教育の充実は不可欠。
地方議会こそ、教育に最適の場ではないだろうか?




パネルディスカッションには、岩永ひさか多摩市議会議長、長野県喬木村下岡幸文村議会議長、
鈴木健太秋田県議会議員等パネリストに迎えてディスカッションが実施されました。

〈現状を示すマジックナンバー10、20、50〉
◯10
議員の男女比率10.1%、地方議員のサラリーマン比率
◯20
無投票当選の比率 21.9%
◯50
統一地方選の投票率 47.14%
昭和26年、第一回目の統一地方選の投票率は90%を超えていた…

〈多様な議員をどう確保するか?〉
◯多摩市議会の女性比率は42.3%(11人/26定数)
→ 
  ●まちの発展 = 多摩ニュータウンが市域面積の6割、人口の7割。
  ●高学歴な専業主婦
  ●消費者運動・市民運動が活発で担い手は女性(PTA等)
  ●まち・暮らしを支える生活者は女性

◯若者の「市民教育」を(学校だけでは難しい)
→ レクチャー型ではなく、ワークショップ型

〈住民の参加をどう広げるか?〉
◯休日・夜間を活用した議会運営の挑戦(喬木村議会の事例)
平成21年の喬木村議会議員選挙が無投票になったことで議会改革の機運が高まる。
一般質問を土日、委員会を平日夜間に開催(審議時間短縮の工夫)。
討論中心の議会へ(事前に質問と回答の内容を議員で共有)

◯地方自治、地方行政への関心と地方議会への関心の違い
首長は、民意の受け皿として行政機関を利用しようとする(議会軽視へ…)。
議会制度の大切さを認識してもらわなければならない。

2022年 社会科目「現代社会」から「公共」へ 
→  求められる教育は…
●社会に参画する主体として自立すること
●他者と協働してより良い社会を形成すること→ 「対話を通じた合意形成」
対話を通じた合意形成を担っているのは、まさに地方議会!

「一番大事なのは、いま自分たちが議会活動を自信を持って言えるかどうか?」

〈地方議会の未来のために〉
谷口准教授「住民には異なる関心がある、発信のあり方、学校教育のあり方を考えていくべき」
鈴木秋田県議「県外出身の秋田県議、よそ者の視点から言えるのは、見られ方、発信方法等多様ななり手だからこそ有意義な発言が出来ることがある」

下岡喬木村議会議長「子どもとの意見交換会の意見で、『このままだと喬木村ダメになる…、議員の答えが前向きではなかった』
執行権のある首長に対し、住民との間に立って積極的に提言していかなければならない」

大屋教授「私は多摩ニュータウン出身者だか、今住んでいない…。教育等子どものうちに、根を生やさせるなければ、地縁は生まれない」

岩永多摩市議会議長「男性がつくってきた縦社会、もしくは地方議会、
これがこれからの地方議会に必要でしょうか?
究極の行政サービスをつくっていくためには、女性議員が必要です。
そんな意識ならば、女性のなり手が増えてくるはず」