神奈川県議会「建設・企業常任委員会 県外調査」のため、
石川県金沢市に来ています。
今回私の視察テーマは、「公共空間(パブリックスペース)」です。
公共空間、施設をどう有効活用していくのか?
行政にとって大きな課題であると思っています。
「JR金沢駅及びその周辺区域」は、
平成27年3月開通の北陸新幹線延伸を見据えた
区画整理事業が行われ、交通結節点の機能強化が図られました。
金沢駅は平成23年に「世界で最も美しい駅 14駅」に選出されています
(米国『トラベル・レジャー』ウェブ版)。
新幹線開通により、1.8倍に観光客が増えたそうです。
平成28年金沢市集約都市形成計画を策定し、
コンパクトシティを目指した取り組みを推進しています。
金沢市の中心市街地は、戦災にも合わなかったため、
藩政時代からの伝統を受け継ぐ城下町金沢の個性や魅力が凝縮されております。
しかしながら、賑わいの核となるはずの武蔵エリアや
片町・香林坊・広坂エリアでは、人口減少や老朽ビルの再整備など課題が顕在化しています。
金沢駅周辺が元気でなければ、「金沢らしさ」
の衰退に繋がるとの危機感のもと、北陸新幹線開業を好機と捉え、
街路や町割など金沢固有の都市構造を活かしつつ、
魅力を一層高めていくために、都市機能を
向上させていく計画です。
「まちなかを核にネットワークでつなぐまちづくり」
を基本コンセプトに公共交通機関を活用し、
パークアンドライドやバス整備(行き先別に、ふらっとバス等)、
公共レンタサイクルといった取り組みで、
歩けるまちづくりを推進し、増加する観光客に対応します。
市の交通政策として、交通事業者と協働して、
①わかりやすい行き先表示②交通コンシェルジュ、を設置しました。
「コンパクトシティ」は、都市の縮小などの
都市形態だけを意味するものではなく、
都市機能の充実を図り豊かな暮らしを実現する、
自動車に依存しすぎないスマートシティをつくるといった、
持続的な成長を実現するための政策です。
コンパクトシティ政策におけるまちづくりは、
単に“集約する、こわす、つくる”から、
“活かす、使い倒す、育てる”への発想の転換が必要です。
それこそが、ファシリティマネジメント(公共施設の有効活用)
につながるのだと考えます。
「金沢市立金沢21世紀美術館」は、
「まちに開かれた公園のような美術館」という考えのもと
新しい文化の創造と新たなまちの賑わいの創出を目的に
平成16年、姉島和世➕西沢立衛の設計で設立されました。
入場者はなんと全国の美術館でも最高の255万人だそうです!
(それでも総事業費の半分約4億円は市税投入されています)
神奈川県では、寒川町倉見地区への東海道新幹線新駅の設置に向けて
取り組みを進めており、新駅候補倉見地区と
相模川対岸の平塚市大神地区を新しい橋でつないで両地区を連携し、
「ツインシティ」として一体的な都市を整備図ろうとしています。